ーー自身の掲げる“正義”のために殺人を犯す青年、主人公ラスコーリニコフに三浦春馬、ラスコーリニコフと心を通わす娼婦ソーニャに大島優子が決定!ーー
2019年1月、Bunkamuraシアターコクーンにてシアタ ーコクーン・オンレパートリー2019 DISCOVER WORLD THEATRE vol.5『罪と罰』を上演。
2015年、シアターコクーンプロデュース公演『地獄のオルフェウス』で日本での演出家デビューを華々しく飾り、成功を収めた気 鋭の英国人演出家、フィリップ・ブリーン。
その後2017年12月にはテネシー・ウィリアムズの最高傑作『 欲望という名の電車』(DISCOVER WORLD THEATRE vol.3)に挑み、大竹しのぶをはじめとするキャスト陣の熱演 を導きだし、さらなる評価を高め、そして3度目の登場とな る今回はロシア文学の傑作長編小説『罪と罰』を取り上げる。後世に多大なる影響を与えたドストエフスキーの名作を現代の日本の観客たちにどう観せていくのか大注目。
戯曲は自身が2016年にLAMDA(ロンドン・アカデミー・オ ブ・ミュージックアンドドラマティック・アート)に書き下ろした ものをベースに、日本公演のために再構築。哲学的な 思索、社会に対する反動的な見地と政治思想、宗教感を織り交ぜな がら、そして当時のロシアでの民衆の生活状況を描きつつ、殺人者 の倒錯した精神に入り込んでの心理描写など読み応え満載の原作から、どのような舞台作品が生まれるか、期待。
2019年の幕開けを飾る、この超話題作には豪華キャストが集結 。「正義のためなら人を殺す権利がある」と考え、殺人を犯 す青年ラスコーリニコフ役には、ブリーンの日本デビュー作『地獄 のオルフェウス』に出演した三浦春馬。本作は、前作で意気投合し、もう一度一緒に作品創りがしたいと言 っていた、二人の念願の企画。また、家族の為に娼婦と なり、ラスコーリニコフと心を通わすソーニャ役には3年ぶり舞台 3作品目となる大島優子。さらに、ソーニャの義理の母カテリーナ ・イワーノヴナ・マルメラードワ役に麻実れい、ラスコーリニコフ を疑い心理面から追い詰める捜査官ポルフィーリー・ペトローヴィ チ役に勝村政信の出演が決定した。
なお、三浦春馬、大島優子、フィリップ・ブリーンからコメントも到着した。
<ラスコーリニコフ役:三浦春馬>
Q.フィリップ・ブリーンさんとは 2015 年『地獄のオルフェウス』以来のタッグとなります。お互いにもう一度一緒に仕事 をしたいと思っていたと聞きましたが、念願が叶った今のお気持ちをお聞かせください。
Q.三浦さんのためにフィリップ・ブリーンさんが選んだ作品は『罪と罰』。現在の作品に対する印象をお聞かせください。
主人公が理詰めで罪を惨烈なほど正当化していく姿が痛々しく…そして逞しく美しくもあると感じています。
Q.大島優子さんとは初共演となりますが、どのような印象をお持ちでしょうか?
大島さんが出演されている作品を観て、繊細かつパワフルな演技をされる方だと思いました。舞台上でどんなやり取りが出来るか、今からとても楽しみです。
<ソーニャ役:大島優子>
Q.舞台は今回で 3 回目となりますが、出演が決まった率直なお気持ちと意気込みをお聞かせください。
芝居をすることからしばらく離れていましたが、この作品に、そして、ソーニャへの情熱を傾ける時間に、一意専心し たいと思います。
Q.『罪と罰』という作品に対する現在の印象をお聞かせください。
自分の物差しでは測ることができない、それぞれの「正義」に関して考えさせられるお話だと思いました。作品の題材 になっている時代は貧富の差が激しいのですが、人間が抱いている「正義」はいつの時代も変わらず思索され続け ているのだと思いました。
Q.三浦春馬さんとは初共演となりますが、どのような印象をお持ちでしょうか?
主人公のラスコーリニコフを三浦さんが演じられるのが自然とイメージできました。三浦さんから正義感という、「それ」 を感じるからかもしれません。一緒に、舞台の空間を創らせてもらえることが嬉しいですし、とても楽しみにしています。
<演出・上演台本:フィリップ・ブリーン >
Q.本作にかける想いをお聞かせください。
またフィリップ・ブリーンさんの元で作品に一緒に向き合える事ができてとても嬉しいです。以前ご一緒させていただ いた時に、作品が訴えかけたい事や、キャラクターの感情の起伏を密に考え、感じる悦びを教えてくださいました。早 く稽古場で一緒に作品をつくっていきたいです。
大島さんが出演されている作品を観て、繊細かつパワフルな演技をされる方だと思いました。舞台上でどんなやり取
りが出来るか、今からとても楽しみです。
シアターコクーンにて、私が新しく翻案したドストエフスキーの『罪と罰』を初演できることを嬉しく思っています。 東京で作品を創るたびに、この特別な国際的なコラボレーションの可能性を広げてきました。
『罪と罰』は、世界文学の最高峰と言われる作品の1つであり、ラスコーリニコフは最も象徴的な登場人物の1人です。
そして、このような作品で、三浦春馬さんともう一度コラボレーションし、この旅路を一緒に歩んでいけることを嬉しく 思っています。
Q.三浦春馬さんとは『地獄のオルフェウス』以来のタッグとなりますが、三浦さんの俳優としての魅力は、どんな 点でしょうか? 『地獄のオルフェウス』で春馬さんと初めてご一緒した時、素晴らしい俳優としての可能性がわかりました。 そして実際、彼は素晴らしい俳優になり、今回彼が、その類い稀なる感情の幅を持ってこの象徴的な役を演じること
をとても嬉しく思っています。 脚本家としても、この役を演じてもらいたいと思う俳優は、世界中どこを探しても彼の他には考えられません。 この戯曲は、7 年間まるで心臓の鼓動のように私の中に生き続け、私が大事にしてきた戯曲です。今回この作品を 日本の最も素晴らしい若き俳優の 1 人に託すことを本当に嬉しく、とても楽しみに思っています。
<スタッフ プロフィール>
上演台本・演出:フィリップ・ブリーン
英国リバプール出身。ケンブリッジのトリニティ・カレッジにて社会政治学を学びながら、数多くの学生演劇を演出。2001 年には、 エジンバラ・フリンジ・フェスティバルにて、The Perrier Comedy Award にノミネート。その後はローレンス・オリヴィエ賞最優秀監督 賞受賞の巨匠テリー・ハンズに師事。 ブリーンの演出家としてのプロデビューは、グラスゴー・シチズンズシアターにてブレヒトの『アルトロ・ウィの抑え得た興隆』。その 後、ロイヤル・オペラ、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)、チチェスター・フェスティバル・シアターにてアシスタントディレ クターを務め、スティーブン・ピムロット、マーティン・ダンカン、ナンシー・メックラー、そしてグレゴリー・ドーランといった演出家の下 で確かな実績を積み、彼らの信頼を勝ち得てきた。独立してからの 30 本以上に及ぶ自身の演出作品は、Fringe Firsts, Critics Association Awards for Theatre in Scotland, Time Out New York “Best of” Awards, Off Broadway Stonys, Stage Awards, The Holden Street Theatre Award など様々な演劇賞を受賞もしくはノミネート。新作から、古典戯曲、ミュージカル、ジャズキャバレー、 コメディまで幅広い分野の作品を演出。また、アシスタントディレクター時代も含め、ウエストエンド、オフ・ブロードウェイ、東京、シ ドニー、メルボルン、ドバイ、LA など世界各地での上演を経験。古巣 RSC での演出家デビューは、2012 年(~13 年)の『ウィンザ ーの陽気な女房たち』で、劇評家達をうならせ、大好評を博した。そして、2014 年ロンドン・トライシクル劇場で演出したサム・シェ パード作『TRUE WEST~本物の西部』が各紙劇評で高く評価され、一躍その名を広める。(2013 年グラスゴー・Citizens Theatre で上演した作品のリバイバル)。また、2014 年 12 月 RSC『The Shoemaker’s Holiday』も好評を博し、2015 年 5 月『地獄のオルフェ ウス』(出演:大竹しのぶ、三浦春馬、水川あさみ、三田和代 他)にて、日本で念願の演出家デビューを果たし、見事に成功を収 めた。2017 年は、RSC の新しいプロダクションで、リチャード・ビーン新作『THE HYPOCRITE(偽善者)』を演出。同年 12 月『欲望と いう名の電車』(出演:大竹しのぶ、北村一輝、鈴木杏、藤岡正明 他)でもキャストの実力をいかんなく発揮した。
2018 年 1 月には『ヘッダ・ガブラー』を LAMDA にて演出。また、『Shakespeare in Love(恋に落ちたシェイクスピア)』(Bath Theatre Royal、Sonia Friedman、Eleanor Lloyd、そして Disney が製作) が 10 月に開幕予定。そして、2019 年には、 ロイヤル・シェイクス ピア・カンパニーにて、Jon Vanbrugh の『The Provoked Wife』を演出する。
【概要】
公演名:シアターコクーン・オンレパートリー2019 DISCOVER WORLD THEATRE vol.5 Bunkamura30周年記念 『罪と罰』
公演日程:
<東京公演>2019 年 1 月 Bunkamura シアターコクーン
<大阪公演>2019 年 2 月森ノ宮ピロティホール
原作:フョードル・ドストエフスキー
上演台本・演出:フィリップ・ブリーン
出演:三浦春馬、大島優子、勝村政信、麻実れい 他
企画・製作:Bunkamura
東京公演主催:Bunkamura