世界中の演劇人に愛されてきた戯曲『ドレッサー』、加藤健一&加納幸和のコンビで再び!コメントも!
『ドレッサー』(The Dresser)は、ロナルド・ハーウッドのイギリスの舞台劇、同原作のイギリス映画(1983年)。舞台は1980年の初演後、ブロードウェイでも上演。
加藤健一事務所では2018年に上演し、好評につき、2021年に再び!加納幸和とのコンビでカトケンが我儘な座長に!
<加藤健一コメント>
[お客様へのメッセージ]
戦渦を生きる演劇人たちの姿を描いた『ドレッサー』は、今コロナ 禍を必死で生き延びる私の姿と酷似しています。こんな状況の 中で幕を開けなければならないのは非常に残念ではありますが、 「こんな状況だからこそ、この芝居を上演する意味があるんだ」と も思っています。皆さん!劇場は、天井も高く、換気も良く、全 員が同一方向を向いて無言で座っているだけですので、電車や 一般の商業店舗などと比べても遥かに安全な空間です。また、 二月末にはきっと、この感染症の先行きも見えて来ていると信じ ています。是非、劇場に足をお運び下さい!!
[コロナ禍での『ドレッサー』上演への思い]
こんなコロナ禍に芸術を鑑賞しなくても…と言う人がいます。しか し、ドイツ政府は「予断を許さない異常な状況と先の見えない 不安感のなかを生き抜くには、体の健康だけでなく、精神面での 健康を保つことも大変重要だ。そのため、アーティストは必要不 可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ。特に今は。」と 言っています。なんと力強い発言でしょう。私たちはどんな状況に あっても心の翼を失くしてはいけません。心の健康を保つ為に は、リスクを正確に把握する事が必要です。そして、何度も繰り 返しますが、劇場は本当にローリスクだと信じています。
<加納幸和コメント>
[お客様へのメッセージ]
役者、劇場、御見物、この3つが芝居の三大要素、つまり演 劇が成立する基本。なのに!人々が集まる事を避けなければ ならないコロナ禍は、演劇には致命傷に近い。しかし空間を共有し、居ながらにドラマを仮想体験出来る芝居見物が、どんな に人々の心を豊かにするかは、古今東西実証済みです。だから、こんな時にこそ、芝居は癒しとして意義があると信じます。 我々演劇人も、感染予防に対して、あらゆる手立てを駆使し、 安心して御見物頂けるよう努力をしております。何卒御心配なく劇場へお越し下さいますよう、お願い申し上げます。
[『ドレッサー』再演への意気込み]
17歳で見た、つかこうへい事務所『戦争で死ねなかったお父さんのために』!演劇を志してからは『審判』、そして『ドレッサー』のノーマン!(1988年、座長役は三國連太郎氏)大き過ぎる存在のカトケンさんの相手役、しかもそのノーマン役を仰せつかるなど、夢にも思いませんでした。演出の鵜山氏とは2度目でしたが、初回で役者として、満足にお応え出来なかった気がして、リベンジなつもりでした。膨大な台詞に閉口しつつも、自分の素地のままでOKな役に巡り合うなんて、そうそうない!と嬉しさ一杯に務めた役の再演!嬉し過ぎます!
◆STORY
第二次世界大戦下のイギリス、とある一座が空爆に怯えながらも巡業を続けていた。 そんな中、心身ともに疲弊しきった座長(加藤健一)は突然街中で奇行に及ぶ。 目も当てられない座長の様子に、その夜の上演を中止しようとする舞台監督のマッジ(一柳みる)と座長夫人(西山水木)。 だが長年座長に仕えてきたドレッサー(付き人)のノーマン(加納幸和)だけは、座長に宿る演劇への情熱を信じ、 一度でも舞台の幕が開かない日があってはならないと、なんとか上演に向けて孤軍奮闘する。 しかし、すっかり憔悴した座長を始め個性豊かな面々に振り回され、上演中もてんやわんやの舞台裏。 そしてクライマックス、それぞれが胸に秘めた思いが明かされる・・・。
<2018年公演記事>
https://theatertainment.jp/translated-drama/1/
<2021年公演紹介記事>
https://theatertainment.jp/translated-drama/69345/
<公演概要>
日程・会場:
2021年2月27、28日 東京芸術劇場プレイハウス
作:ロナルド・ハーウッド
訳:松岡和子
演出:鵜山仁
出演:
加藤健一、加納幸和(花組芝居)、
西山水木、佐伯太輔、照屋 実、岡﨑加奈 ・ 一柳みる(昴)
【地方公演】
札幌 3/5、京都 4/24、兵庫 4/25
その他、北海道・中部北陸・九州地方の演劇鑑賞会公演(全会員制)
※ホームページにて日程詳細掲載