萩尾望都原作『なのはな』 劇団スタジオライフにより舞台化決定!!

2019 年 2 月 27 日(水)より萩尾望都の漫画作品『なのはな』が劇団スタジオライフにより舞台化することが決まった。
『なのはな』は、漫画雑誌『月刊フラワーズ』(小学館)2011 年 8 月号に『ここではない★どこか』シリー ズの第 23 話として掲載されました。東日本大震災とそれによって引き起こされた福島第一原子力発電所事故を題材とした短編。福島に住むナホという多感な少女を軸に描かれる物語は、忘れてしまいたい現 実と向き合った時、事の厳しさと重みとともに、限りない哀しみの浄化の希望が溢れてくる「祈り」のような作品である。
チェルノブイリの人々の想いとリンクし、亡くなった人々の魂へ心を寄せ、菜の花に未来を託した物語『なのはな』を舞台空間に拡げる事により、忘却を回避し、我々と若い命たちの、そしてこれから誕生する新しい命たちの未来を考える機会にできればという想いで、劇団スタジオライフによって、この企画が舞台化という形に。
主演の阿部ナホ役を、『トーマの心臓』 『PHANTOM THE UNTOLD STORY 語られざりし物語』『エッグ・スタンド』などスタジオライフ公演 の他、外部舞台への出演も多数こなす松本慎也(К(クークラ)チーム)、スタジオライフ公演の他、ドラマ CD『青い羊の夢』、アニメ映画『桜の温度』などで声優としても活躍中の関戸博一(Ц(ツウェード)チ ーム)が務める。スタジオライフで存在感を放つ船戸慎士、倉本徹、藤原啓児が脇を固め、数々の有名CMの音楽を世に送り続けている福島出身の作曲家、明石隼汰氏をゲストに招いての上演。

松本慎也
関戸博一
明石隼汰(客演)

<脚本・演出:倉田淳コメント>
ページを開くなり飛び込んで来るチェルノブイリ、フクシマという言葉、そして子供達全員がマスクをして いる学校風景にドキッとしました。二つの言葉の強さに慄き、子供達のマスク姿に打ちのめされた感じがし たのです。そして何故か拒否反応のようなものが炙り出しのように浮かんできました。もしかしたらそれ は、どこか当事者から遠いところにいる自分への罪悪感なのかもしれません。3・11の後、ニュースを見 ることと募金を見かけての僅かな参加のみしか出来ずにいたことへの情けなさと向き合いたくなかったのだ と思います。こんな不甲斐ない自分が『なのはな』に踏み込んでよいものか・・・資格はあるのか・・・今 でも心は揺れています。 しかし萩尾先生がフクシマの事故からたった数か月後に『なのはな』を発表されたという事実に突き動かさ れずにはいられませんでした。そして 2012 年 3 月 12 日に発行された萩尾望都作品集『なのはな』(小学 館)のあとがきに書かれた「世界が終わらないように、世界が次の世代に続くように、願っています」とい う言葉に目が覚める思いがしました。せめて自分に最も可能性のある演劇という形で行動を起こそうと決心 させていただいた次第です。今回ゲストで参加していただく明石隼汰さんは福島の御出身で物語の登場人 物、石川音寿のモデルの方でした。作品の中で歌われる「ALALA ソング」も明石さんの創られた歌です。心 強い味方を得て、有難く思っています。大切に舞台にさせていただきます。

<ストーリー>
阿部ナホは福島で暮らしている小学校 6 年生の女の子。震災の津波でばーちゃんは行方不明のまま。ナホの 家は原発の近くだったので避難先へ移り住み、祖父、両親、兄の家族 5 人で生活している。ある日、ナホは 夢の中でばーちゃんと再会する。ばーちゃんのもとへ案内してくれたのは人形を手にした見知らぬ西洋人の 女の子だった。あなたは誰・・・?夢の中で二度目に会った時、女の子は、ばーちゃんの使っていた花の種 まき機を持っていた・・・。
<キャスト>
[К(クークラ)チーム]
ナホ:松本慎也
学(ナホの兄):宇佐見輝
父:船戸慎士
母:仲原裕之
じーちゃん:倉本徹
ばーちゃん:若林健吾
女の子:伊藤清之
先生:鈴木宏明
生徒1:千葉健玖
生徒2:牛島祥太
藤川さん:藤原啓児
石川音寿:明石隼汰(客演)

[Ц(ツウェード)チ ーム]
ナホ:関戸博一
学(ナホの兄):千葉健玖
父:船戸慎士
母:仲原裕之
じーちゃん:倉本徹
ばーちゃん:若林健吾
女の子:松本慎也
先生:牛島祥太
生徒1:宇佐見輝
生徒2:鈴木宏明
藤川さん:藤原啓児
石川音寿:明石隼汰(客演)

【公演概要】
東京公演:2019 年 2 月 27 日(水)~3 月 10 日(日) 東京芸術劇場シアターウエスト
大阪公演:2019 年 4 月 12 日(金)~4 月 13 日(土)、OSE:4 月 14 日(日) ABC ホール
* OSE(OSAKA SPECIAL EVENT)はイベントとなり『なのはな』本編の上演はございません。
原作:萩尾望都『なのはな』(小学館刊)
脚本・演出:倉田 淳
挿入歌作曲:明石隼汰
制作:Studio Life / 米田 基
協力:小学館 / style office
公式ホームぺージ: http://www.studio-life.com/
助成(東京公演):文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会
(C)萩尾望都/小学館