新作歌舞伎「NARUTO-ナルト-」制作発表会、誰も見たことのない全く新しいものを!

 

 

今年の超話題作になるであろうビッグタイトル、新作歌舞伎「NARUTO-ナルト-」の制作発表会が銀座で賑やかに行われた。登壇したのはうずまきナルト役の坂東巳之助、うちはサスケ役の中村隼人、演出のG2、そして松竹株式会社の副社長の安孫子正。

 

まず、映像披露の後に4名が次々と登壇、まずは安孫子副社長からの挨拶。スーパー歌舞伎「ワンピース」の反響が大きく、その声の中で「いつ『ナルト』をやるんですか?」というのがあったそう。「新しい時代の歌舞伎を外国にも持っていきたい」と意気込んだ。そのためのキャスティングであり、演出家も、そんな訳でG2にお願いしたという。そして老舗の松竹らしく「古典を守ると同時に新しいものを創っていきたい」と抱負を述べた。

それから脚本と演出をするG2、「緊張しています!」と開口一番。「全ておっしゃる通りです。膨大な量!若いお二人がやってくれる、もの凄く楽しみ!あと3か月、急ピッチで!」とクリエイターらしい発言。「絶対にいいものが出来る!根拠はあるような、ないような(笑)」と冗談ぽく笑った。よく聞かれる質問があるそうで『どうやって歌舞伎にするんですか?』に対してG2は「歌舞伎の外連味。そしてドラマ性を深めて」とコメント。そしてもう一つのありがちな質問は『どこをやるんですか?』ファンなら気になるところ。G2は「全部です!」と胸を張る。「特にナルトとサスケの関係性、すべてを描く」ということで超大作の予感。

 

 

 

坂東巳之助は自分と「ナルト」の出会いはお祖母様だそうで、駅の構内で第1巻を買ってもらったそう。ちょうど10歳ぐらいの頃、それからハマったのは想像に難くない。「自分がナルトを演じる、感動的!」と言い、中村隼人とは数多く共演、そして初めてG2作品に出演し「鼻ぱしらをへし折られました」と笑う。そして「嬉しいことずくめ!これを忘れないように、千秋楽まで!」とコメント。

中村隼人も、もちろん原作ファン。「ワンピース」が歌舞伎になったところでひょっとして次は「ナルト」かな?と思ったそう。稽古のご褒美が「ナルト」の漫画だったそうで、しかもうちはサスケ役という大きな役!「二人で看板としてやることによってお互いに刺激を受けながら、G2さんは初めてですが、頑張っていきたい」と述べた。

 

 

それから原作者の岸本斉史よりコメントが届いた。

坂東巳之助さん、中村隼人さんお二人にお会いしてとても嬉しかったのは、お二人とも、ナルトとサスケの両方を知って頂けていて、そのキャラクターの差というものを理解してくださっていた事でした。その後、驚いたのは巳之助さんのナルトと隼人さんのサスケ、その両方の新ビジュアルの全身を後で拝見した時でした。僕の描いた歌舞伎用のナルトとサスケのカット両キャラクターー共に、新ビジュアルのお二人の立ち姿と脚の構えが偶然にも一致していたのです。それはつまり、お二人と僕の中のナルトとサスケのキャラクターに対する捉え方にズレがないという事です。たった1枚ずつのシンプルな立ち姿にすら、そこにはちゃんとナルトとサスケの差があり、2人のキャラクターがいました。シンプルな立ち姿も芝居、キャラクターがいました。キャラクターを理解して頂けていなければそのポーズは出来ない、その事が何よりも嬉しかったです。巳之助さん、隼人さんが演じられるナルトとサスケに何の迷いも不安もありません!そしてかっこいい衣装!歌舞伎と驚くほどマッチした「NARUTO-ナルト-」の世界観!思いっきり思うがままに演じてください!

 

このコメントに二人とも大感激!

坂東巳之助は「凄く嬉しいです!心強いです・・・・・・胸に刻みつけて臨みたい」と改めて決意。中村隼人も「本当にびっくり!ありがたい!岸本先生が感動する新作歌舞伎を!」と大きく意気込んだ。

 

そして注目の音楽は和楽器バンド!音楽シーンにて最も勢いのあるロックバンドだ。ここで鈴華ゆうこのコメントが披露された。

歌舞伎とのコラボレーションはとてもやりたかった事でしたので、この度、お声かけ頂き、光栄です。和楽器バンドのサウンドが必要だとおっしゃって頂き、相思相愛が実現した形となります。また、これまで海外を訪れる度に「NARUTO-ナルト-」の人気の高さを実感しており、日本を代表する作品に私たちが音楽で関われる事に、昔から「NARUTO-ナルト-」が大好きなメンバー一同興奮しております。多くの皆さんに楽しんでいただけたらと思います。

坂東巳之助さん!中村隼人さん!

歌舞伎✖️和楽器バンドで魅せる今までに誰も見た事がない唯一無二のエンターテインメントの世界を作り上げましょう!沢山、愛される作品となる事を心より願っております。舞台、見に行きます。

 

 

 

G2は「新しい歌舞伎という事で和楽器バンドはどうかな?と思っていた」とコメント。そして実際に会ってみたという。坂東巳之助は「個人的に存じ上げておりました。不思議なご縁でG2さんから『和楽器バンドってどう思う?』と。食事もしたそうで、自然に結びついた感が。さらに「日本の忍者のイメージと不思議な世界観。歌舞伎の伝統芸能、和楽器バンド、『ナルト』、歌舞伎をつなぎ合わせるってこれ以上の新作はない」とコメント。中村隼人も「昨年、廊下で和楽器バンドさんと出会って『どーも』『一緒に仕事したいですね』『そうですね』と(笑)。今年の2月に共演者の知り合いでご飯食べに行こうと。巳之助と和楽器バンドのメンバーさんと、で、その日のうちにG2さんから〜」と経緯を語ってくれた。これは、もう一緒になるしかない!というエピソード。

 

それからビデオメッセージが届いたが、市川猿之助と片岡愛之助から!実は交互出演でうちはマダラを演じるのだが、その格好で!

猿之助からは「『ワンピース』を超えてください!僕らを倒して!」

愛之助からは「元気ですか〜2人とも全力で!私も全力で立ち向かいます!」

なかなか手強そう。

それに対して坂東巳之助は「恩を仇で返さねば!」と笑わせ、中村隼人も「倒しに行きたいと思います!」と早くも宣戦布告!

 

それから質疑応答タイム。安孫子からもG2からも、そして坂東巳之助、中村隼人から新しいことに挑戦することの難しさや作品が漫画であり、アニメ化もされていてイメージがついていることにつて言及された。中村隼人は「古典、歌舞伎の立ち回りとナルトの漫画と相性はいい」とコメント。

まだ、誰も見たことのない全く新しい歌舞伎、公演は8月4日から!

 

 

【公演概要】

 

新作歌舞伎「NARUTO-ナルト-」

原作:岸本斉史『NARUTO-ナルト-』(集英社 ジャンプコミックス刊)

脚本・演出:G2

出演:坂東巳之助、中村隼人、市川笑也、市川笑三郎、中村梅丸、市瀬秀和、嘉島典俊、市川猿弥、市川猿之助、片岡愛之助

公演日程:

2018年8月4日〜8月27日

場所:

新橋演舞場

チケット発売日

2018年6月23日より電話予約・Web受付開始!

公式HP:

http://naruto-kabuki.com

(C)岸本斉史 スコット/集英社・『NARUTO -ナルト-』歌舞伎パートナーズ

主催:『NARUTO-ナルト-』歌舞伎パートナーズ

後援:TOKYO FM

文:Hiromi Koh