ONWARD presents 劇団☆新感線『修羅天魔~髑髏城の七人 Season極』Produced by TBS

 客席が360°回転する、いままでの劇場の常識を覆した「IHIステージアラウンド東京」。1300人以上の観客をのせて回転する客席を中央に、その周囲をステージとスクリーンがぐるりと取り囲む壮大なシステム、その話題性、さらにこけら落とし公演として上演中の演目『髑髏城の七人』。1990年の初演以来7年ごとに上演されてきた劇団BLITZ☆新感線の代表作である。2017年から2018年までを“花・鳥・風・月・極”の5シーズンに分け、シーズンごとに全て異なるキャスト、脚本・演出も練り直して上演。“Season花”では2011年版をよりブラッシュアップさせた王道スタイル、“Season鳥”では歌とダンスを取り入れ、“Season風”では13年ぶりに一人二役バージョンを復活し、現在上演中の“Season月”では、劇団☆新感線史上初となるダブルチーム制を導入。絶え間なく話題を提供し続けてきた。そしてラストシーズンとなる“Season極”には、主演に天海祐希を迎え、新感線の看板俳優・古田新太!その他の共演陣も豪華かつ実力者揃い。いのうえ演出は『サイケデリック・ペイン』以来2度目、劇団☆新感線には初参加となる福士誠治、同じく初参加の竜星涼、新感線初の本格派時代劇『乱鶯』以来2度目の参加となる清水くるみ、2004年上演の「アオドクロ」に出演の三宅弘城、「アカドクロ」に出演の山本亨は共に14年ぶりに『髑髏城の七人』へ、そして “Season鳥”では狸穴二郎衛門役で出演した梶原善が出演。

 さて、『髑髏城の七人』で ありながら、捨之介も蘭兵衛も出てこない“もうひとつの『髑髏城の七人』”。この、新たに紡ぐ物語を『修羅天魔(ルビ:シュラテンマ)』と題し、完全新作となる本作、天海演じる織田信長に愛された雑賀衆のスナイパーで今は遊女の<極楽太夫>に、古田演じる<天魔王>の二人の愛憎劇となる。これまでの『髑髏城の七人』の中で最も“織田信長”像が引き立つ物語になる。

 寒さが緩んだ1月某日、赤坂BLITZにて制作発表会が行われた。制作発表会の前に「ひるおび」と中継、関東髑髏党のイメージVTRが流れ、それから関東髑髏党が激しい殺陣を披露する。グッとテンションが上がったところでMCの「修羅天魔!」の掛け声をきっかけにスモーク、髑髏党は怯む、スクリーンの前に登壇者8名のシルエットが!なかなかかっこいい!髑髏党は去り、番組司会の恵俊彰とのトーク。

 

 

 

 この中継が終了、それから制作発表会、なのだが、季節柄、ここで鏡開き、大きな鏡餅が運ばれてきて、ちょっと華やいだ雰囲気。そもそも鏡開きとは正月に供えた鏡餅を下げて食べることで神仏に感謝し、供えられた餅を汁粉や雑煮、かき餅等で頂くことである。「せーの~!」で手にした木鎚で割ったが、息もぴったりで豪快に割れた。それから制作発表会、中島かずき、いのうえかずのりも登壇した。

 

 MCの「どんな舞台に?」の質問に対していのうえは「色々企んでいる。言うことはない!(劇場は)広く使いたい、回すことに慣れてきたので、リアルなセットの広い絵を見せたい!新作なので、今までの花鳥風月は関係ないです」と語った。続けて中島かずきが「天魔王がやっつけられる話で、これは変わりがない。極楽太夫はスナイパーです。天海さん中心の人間関係ですが、色々ありますので、観てのお楽しみ」とコメント。それを受けて天海祐希は「どの極楽太夫も素敵で……あの愛らしさはないので、違うものが出せたら。素晴らしいキャストの皆さん、新作で楽しみにしています」と嬉しそうな面持ちで語った。

 

 MCから古田に向かって質問「天海さんが『古田さん、出ないとヤダ』って言ったから出たんですか?」の問いかけに対して古田はシンプルに「ハイ」それから「愛してる人の頼みは断れないので」と言い、そこへ天海が「太字で書いてください。お願いします」と息のあったやり取り。さらに古田は「いろんな人達が天魔王やってますが、僕は動かない天魔王やりたい!兵隊達に『ゆけ~!!』とか『やれ~!!』とか」とコメント。そこへ福士誠治が「(僕が)古田さんの代わりに走れば(笑)」とコメント。そして「兵庫は僕にしか出来ない兵庫を……長い公演なので、最後まで!」それに対して古田が「兵庫には是非、頑張っていただきたい」とコメント。竜星涼は「男の太夫です。新しい役なので楽しみながら……武者震いしています。殺陣をしっかりとやるのは初めて。皆さんの背中をみながら吸収していきたい」と抱負を語った。それに対して天海は共演したときの感想を「森蘭丸やった時に、ひたむきな練習量で、所作が難しくってひたすらやってて袴が破けるくらいにやっていたので、凄い頑張り屋だなと……楽しみにしています」とコメント。清水くるみは「アクション通っています!って(演出家に)言ったら『いい、いい』って言われました。でもとりあえず走るんで!」と語り、MCから「これ、食べるとテンション上がる食べ物があるそうですね」と聞かれてその答えが「干し芋です!」と回答、続けて「茨城県のとか美味しいので~」とかなりのこだわりぶり。また、天海祐希に憧れているそうで「初めて会ったときに鼻血でちゃって(笑)、これから毎日会うので鼻血は出さないように」と笑いを誘った。三宅は2004年上演の「アオドクロ」に出演で役柄に関しては「うつけ者っていうやつですね」と語り、今年50歳になったことを告白。それにたいしていのうえが「身体をいたわりながら(笑)」と言いさらに古田が「全力でやっちゃダメ!」とコメント。2004年の「アカドクロ」に出演歴のある山本亨はその頃を振り返り「八百屋舞台が大変だった」とコメント。梶原善は「善が出れば見どころ」と笑う。「新感線に出る時は偉い役が多くって……でも今回はお百姓なので気が楽なので~」と楽しそう。

 

 それからフォトセッションの後、キャスト一同「是非、劇場へ」とPR。どんな作品になるのか乞うご期待!

【公演データ】

ONWARD presents 劇団☆新感線『修羅天魔~髑髏城の七人 Season極』Produced by TBS

日程:2018年3月17日(土)~5月31日(木)

会場:IHIステージアラウンド東京

作:中島かずき

演出:いのうえひでのり

出演:天海祐希、福士誠治、竜星涼、清水くるみ、三宅弘城、山本亨、梶原善、古田新太 他

公式サイト:http://www.tbs.co.jp/stagearound/shuratenma

文:Hiromi Koh