大野和士芸術監督 4 年目の 2021/2022 シーズンの締めくくりに、大野の注力するフランス・オペラからドビュッシーの傑作『ペレアス とメリザンド』が登場。ドビュッシー唯一のオペラ『ペレアスとメリザンド』は、閉鎖的な城の愛憎の日々の物語が、神秘的、象徴 的に、緊張感のうちに綴られるフランス印象主義の傑作。エクサンプロヴァンス音楽祭で初演され、極めて今日的な演出と世界的話 題となった、英国の鬼才ケイティ・ミッチェルの演出が登場するのも舞台芸術ファン注目の的。
大野和士のもと、リヒター、ヴルシュ、ナウリら話題の歌手が集結
モネ劇場やリヨン歌劇場でフランス・オペラを数多く手がけてきた大野和士芸術監督自らが指揮する『ペレアスとメリザンド』には、こ の作品の世界随一の歌い手であるリヒター、ヴルシュ、ナウリと、大野と共演経験を重ねる信頼厚い歌手を招聘。浜田理恵、妻屋秀 和らの日本人歌手も揃い、現在望みうる最高の布陣となりました。フランス・オペラの神髄を伝える、音楽ファン必聴の公演て。
フランス印象主義の作曲家ドビュッシーの唯一のオペラ『ペレアスとメリザンド』。フランス独自のオペラを目指したドビュッシーは、独 特の語法を用いて、メーテルリンクの戯曲に描かれた光や水、霧や風といった自然の息吹を色彩感と陰影に富んだ音楽で表現し、フランス語の韻律と音楽を融合させて、登場人物の苦悩や感情の起伏を抑制したタッチで濃密に描く。閉鎖的な城の愛憎の 日々の物語が神秘的、象徴的に緊張感のうちに綴られ、幕切れでは後奏がもたらす静けさがドラマを浄化。 ブリュッセル・モネ劇場やリヨン歌劇場でフランス・オペラを数多く手がけてきた大野和士芸術監督は、新国立劇場でも着任以来、年 1 本のフランス・オペラを欠かさず企画し、その魅力を伝えることに注力。4 年目のシーズン締めくくりの新制作に、フランス 音楽の代名詞ドビュッシーが書いた傑作『ペレアスとメリザンド』がついに登場。フランス・オペラの神髄を伝えるまたとない機会。
大野和士芸術監督自らが指揮する『ペレアスとメリザンド』には、新世代を代表するテノール、ベルナール・リヒター、フランス音楽の 旗手として活躍し、世界中でメリザンドを歌っているカレン・ヴルシュ、パリ・オペラ座やメトロポリタン歌劇場、英国ロイヤルオペラで活 躍するバリトン、ロラン・ナウリら、『ペレアスとメリザンド』の世界随一の歌い手であり、大野と共演を重ねる信頼厚い歌手たちが世界 から集結します。浜田理恵、妻屋秀和らの日本人歌手も大野和士自信のキャスティング。今望みうる世界最高の布陣による『ペレア スとメリザンド』は、音楽ファン必聴の公演。
<「ペレアスとメリザンド」あらすじ>
【第1幕】狩の途中で道に迷ったゴローは、水辺で泣く女性メリザンドを見つけ連れて帰る。半年後、ゴローは異父弟ペレアスへ、祖父 の老王アルケルから結婚の許しを得て欲しいという手紙を送る。王はゴローの新しい妻を迎え入れることとする。城にやって来たメリザンドとペレアスが出会い、二人は彼女の乗ってきた船が去る光景を見つめ言葉を交わす。 ペレアスは庭園の「盲人の泉」にメリザンドを誘い、その力について語る。メリザンドはゴローからの結婚指輪を泉 に落としてしまう。その瞬間、ゴローは森で落馬し深手を負っていた。居室で夫を介抱するうち、メリザンドはこの 城では心が休まらないと訴える。その時妻の手に指輪がないと気付いたゴローに激しく追及され、メリザンドはゴ ローの息子イニョルドに貝を拾っているうち失くしたと嘘をつく。ゴローの命令で、メリザンドはペレアスを伴い、恐 怖に震えながら海辺の洞窟へ赴く。 月光の晩、寝室でメリザンドが髪を梳くと、通りかかったペレアスはその長い髪に陶然となる。そこへゴローが来 て、二人の振る舞いを責める。翌日、ゴローはペレアスを地下に連れて行き、身重のメリザンドを刺激しないよう 言い渡す。ゴローはイニョルドに、ペレアスとメリザンドの様子について詰問し、母の寝室を覗くよう強要する。
【第2幕】アルケルとメリザンドが語る部屋へ、嫉妬心に駆られたゴローが来て、妻の髪を 掴んで引き倒す。夜、いよいよ旅立つというペレアスに請われ、メリザンドは泉に赴く。月 光の下で二人はついに愛を告白し、口づけを交わす。そこへゴローが現れ、ペレアスは 殺される。 逃げ延びたメリザンドは女の子を産み落とし、死の床にあった。ゴローは妻に許しを請い ながらも、弟との関係を執拗に問い始める。メリザンドから真実が語られることはない。ア ルケルがゴローを制し、赤子をメリザンドに抱かせようと渡す。メリザンドが息を引き取り、 皆取り残される。
概要
【公演日程】 2022年7月2日(土)14:00/6日(水)18:30/9日(土)14:00/13日(水)14:00/17日(日)14:00
【会場】新国立劇場 オペラパレス
指揮:大野和士
演出:ケイティ・ミッチェル
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
芸術監督:大野和士
共同制作:エクサンプロヴァンス音楽祭、ポーランド国立歌劇場
公演情報WEBサイト https://www.nntt.jac.go.jp/opera/pelleas-melisande/
2016 年エクサンプロヴァンス音楽祭公演より ©Patrick Berger/ArtComPress