資産家一家強盗放火殺人事件の被疑者と刑事達の11日間の攻防 RISU PRODUCE vol.26 「ぼくはだれ」 ~取調室での攻防 2022~ 6月上演

資産家一家強盗放火殺人事件の捜査対象者としてマークされ、署に任意同行を求められた亀矢被疑者と刑事達の11日間の攻防。
主演に富田健太郎、前作「シロとクロの境界線」「ゼロ番区」のスピンオフとなる本作を新たなキャストで6年振りに上演。

初演は2009年に行なわれた第十九回下北沢演劇祭に招聘された際、楽園(下北沢)にて。 同年七月、大阪で行われたロクソドンタフェスティバル2009に参加し、 参加団体24団体の中でグランプリを受賞し、同時に最優秀脚本&作品賞の三冠賞を獲得。その後も戯曲の改訂を繰り返し、2011年、2014年、2016年と再演を重ねており、今回で4度目の上演となる。

[主催者より]
今から13年前に裁判員制度が開始されました。一般の市民が刑事被告人を裁く、裁判員制度の大きな問題のひとつが 警察及び検察で作成される「調書」の信用性判断です。 取り調べの際に自白した被疑者が一転して裁判で無罪を主張した時、裁判員はその自白を信用して被告人を「無罪」に するか、それとも警察、検事を信用して「有罪」にするかという厳しい判断に直面することになります。本作品は密室で行 われる被疑者への取調べと、同じく密室である接見室での弁護士と被疑者の面会(接見)が中心となって物語が展開しま す。いわゆる刑事ドラマ、弁護士ドラマ的な物語ではなく、複合的な要素を含んだ人間ドラマにしたいと考えております。

物語
20××年4月9日に世田谷東警察署管内で三名もの命が奪われた資産家一家 強盗放火殺人事件が発生。捜査一課の刑事達はある目撃情報を元に、 事件直後から亀矢という男を捜査対象者としてマークしていた。 だが決定的な証拠を見つけ出す事が出来ず焦っていた警察サイドは、亀矢が乗っていた自転車が 盗難の疑いがあるという理由で、任意同行を求める事に成功した。
署に連行された後、すぐに捜査一課の豪腕刑事達の取調べが始まった。
刑事達は自転車の所有者の事について亀矢を追求するのではなく、
何故か管内で起こった強盗放火殺人事件の当日、一体何をしていたのかという事しか聞かない
刑事達。少しずつ置かれている状況に疑問を抱く亀矢。その時、窃盗罪で逮捕状の請求が
裁判所から下りたとの知らせがあり、訳がわからないまま突然、逮捕される事となった亀矢。
この瞬間から亀矢と刑事達の11日間の攻防が始まるのである。
連日取調べが続く中、被疑者を容赦なく責め立てる事で有名な奥田警部補は、
あの手この手を使って亀矢を追いつめるが、頑に無罪を主張し続ける亀矢。
そんな態度にしびれを切らした奥田警部補は、亀矢の生い立ちを再度洗い出す事にした。
その結果、亀矢のある事実(弱み)を知る事となる。
そんな奥田警部補の言動や行動に対し、赴任したてでキャリア組の坂中警部補は少しずつ疑問を抱き始める・・・・
亀矢が逮捕されてから四日後、同管内で発生した連続射殺事件の被疑者が署に連行されて来る事になった。
同時進行で2つの大きな事件を抱える事になった捜査一課の刑事達。
この二つの事件の被疑者の生い立ちと、それに対峙する刑事達のある出来事が、密室で行なわる取調べの中で、
様々な問題を引き起す要因となる。亀矢の弱みとは一体なんなのか?そして亀矢は本当に「シロ」なのか・・・・

概要
日程・会場:2022年6月1日(水)~5日(日) 東京芸術劇場 シアターウエスト
作・演出:松本匠(RISU PRODUCE)
[出演]
亀矢被疑者役:富田健太郎
奥田警部補役…齋賀正和
坂中警部補役…高橋明日香
濱崎警部役…清水拓藏
高橋巡査役…平野貴大
山下弁護士役…朝枝知紘
南やすし被疑者役…河津未来
中田被疑者役…中尾太一
企画/製作:合同会社 RISU PRODUCE