『トランジット・コメディアンズのコント集~2018・夏~』ドタバタ、あたふた、大笑いのコント、コント、コント

全力でおバカをやる、悪ふざけをする、そんなある意味清々しい舞台、『トランジット・コメディアンズのコント集~2018・夏~』が大笑い上演中。

いわゆる『ショート、ショート』なお話が次々と繰り出される形式だ。よくある「友情」とか「絆」とか「愛」とか、そういった美しいテーマは皆無。ただただ、指をさして笑っていればいいというものだ。設定の面白さ、振り切った挙動、困ったことが連続して起きる、そして困り果てる、はたまた勘違い、入れ違い、日常の「ある。ある」をやたら大げさにしてみたり、逆に「それは絶対にない、ない」というのもある。とにかくあの手この手で観客を笑わせにかかる。

出演者は全員男性なので、女性役も彼らが演じる。しかも物語によっては女性キャラクターしか出ないものもある。ドタバタ、あたふた、やばいことは必死に隠す、はもちろん、ズボンを下ろす、パンツを見せる、ぐらいは朝飯前。あの吉本を凌駕するほどの可笑しさ&捨て身な姿勢。他の芝居では涼しい顔をしてイケメンキャラを演じている彼らの・・・・・・その先は劇場で！
ネタは全部で13個。どのストーリーが一番面白いのか？というのは野暮な質問。皆、それぞれの面白さと可笑しさ、そして人間のちょっとずるいところや焦った時の理屈に合わない慌てぶりなど、共感するところもあったりする。一つ一つが短いのと、ひたすらくだらないので、気楽に観られる。この夏、大いに笑いたい人にはぴったりの作品だ。