吉岡里帆 初主演 迷い込んだ童話は「スルメ姫」!?『スルメが丘は花の匂い』開幕!

パルコ・プロデュース2022『スルメが丘は花の匂い』が東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて開幕。
8月には大阪ほか6ヶ所を巡演する。

本作の作・演出を手掛けるのは、岩崎う大(かもめんたる)
2013年にキングオブコントで優勝した実力派コント師でありながら、自身が主宰する『劇団かもめんたる』の作品「GOOD PETS FOR THE GOD」(2019年)と「君とならどんな夕暮れも怖くない」(2020年)が、岸田國士戯曲賞候補作にノミネートされるなど、劇作家・演出家としても近年注目を集める岩崎が、本作を書き下ろし。岩崎がプロデュース公演の作・演出を手掛けるのは、今回が初。
主人公・縁緑(えにしみどり)を演じるのは、吉岡里帆
幸せとは何か、価値観の違う者同士が共存するにはどうすればよいか、という普遍的テーマに触れた、唯一無二「岩崎う大流」ファンタジー・コメディー。シンデレラや浦島太郎など童話の登場人物が生まれる不思議な世界に迷い込んでしまった、会社員の縁緑(吉岡里帆)。
緑は「スルメ姫」という物語の主人公として生まれた少女クロエと出会う。
緑の登場により混乱していく「スルメ姫」の物語。
物語を成立させようと必死な登場人物たち。
本作は、童話の世界を舞台に、少女たちの交流が描かれる唯一無二の「岩崎う大流」ファンタジー・コメディー。

普通の”女子”会社員の縁緑(吉岡里帆)がこの物語のヒロイン。なぜかソフトボールがブーム、緑もユニフォームを着て草ソフトボール。相手チームの打った打球があれよあれよと彼女の頭上に。もちろん、ここで取らねば!!おっと!!ボールを追って、「あーーーー」、穴に落ちて(落ち方に注目)…。

この穴が謎、妙なスルメの匂いがぷんぷん漂うちょっと廃れた町に。ここは「スルメが丘」。いきなり出会ったのがヒキガエル(ふせえり)、この格好が!必見。しかもカエル喋る!よく見るとメガネもかけてる(笑)。網タイツも妙にセクシー。それから1人の女の子、クロエ(鞘師里保)に出会い、異世界から来たと告げる。そして彼女の両親父・ハンス(岩崎う大)と母・レベッカ(もりももこ)と話し、スルメが丘の制服を借りることになった。ここでは物語の主人公になることが重要。クロエは「シンデレラのようになりたい」という夢を持っていた。さて、さて、というのがこの不思議な物語の流れ。

異世界に飛ばされて、と聞けば「オズの魔法使い」「不思議の国のアリス」などを連想するだろう。なんだか、とてつもない大冒険、ヘンテコなキャラが登場したり、危機に見舞われたりするドロシーやアリス。しかし、この物語はそうではない。主人公は異世界の人々とコミュニケーションをとり、話を聞いたり、宴会にも楽しそうに参加する。彼女の前に現れる人々は一癖も二癖もあるものの、基本的には市井の人たちであり、愛すべき方々。

夢を語ったり、即興で物語を披露したり、主人公の緑もなんだか楽しそうなのだ。物語を成立させたいこの「スルメが丘」の人々、ラストは然るべきところに落ち着くのだが、皆、愛おしい存在。細かい笑いを随所に挟み込み、客席からはくすくすと笑いが起こる。竜巻も出てこないし、玉手箱もないし、兵隊も出てこないが、登場人物たちの自由な姿に共感できる。緑は前半でこのスルメが丘の制服に着替えるのだが、しっくり馴染む。ちょこちょこと笑いながら、スーっと何かが心に染みる。31日まで。

▼あらすじ
ある日、縁緑(吉岡里帆)はスルメの匂いに満ちた「スルメが丘」という名の集落に迷い込んでしまう。そこはシンデレラや浦島太郎など童話の主人公が生まれる不思議な世界だった。スルメが丘で暮らす人々は、ファンタジーな世界で自由に生きていると思われたが、「スルメ姫」という物語の主人公として生きることを運命づけられた少女クロエや、物語を成立させようと必死に生きる人々と会い、自由の影を見る緑。ハッピーエンドを求める町の人々の気持ちとは裏腹に緑の登場で少しずつ物語に異変が生じていく―。果たして「スルメ姫」の物語は無事結末を迎えることができるのか?緑は元の世界に戻れるのか?

登場人物
吉岡里帆・・・・・・・縁緑(普段は会社で経理をしている若い女性)
伊藤あさひ・・・・・トム(イカ漁師・クロエの幼馴染み)/西の国の王子
鞘師里保・・・・・・・クロエ(スルメが丘に住む、女の子。スルメのワタヌキが生業)
岩崎う大・・・・・・・ハンス(クロエの父)
牧野莉佳・・・・・・ジーノ(トムの姉・イカ漁師、クロエの幼馴染み)
もりももこ・・・・・レベッカ(クロエの母)
小椋大輔・・・・・・旅人(異常に行動範囲の狭い旅人)
ふせえり・・・・・・・ノバ(スルメが丘に住む老婆の予言者)

概要
パルコ・プロデュース2022『スルメが丘は花の匂い』
日程:2022年7月22日(金)~31日(日)@紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
作・演出:岩崎う大(かもめんたる)
出演:吉岡里帆/伊藤あさひ・鞘師里保/岩崎う大 牧野莉佳 もりももこ 小椋大輔/ふせえり
企画製作=株式会社パルコ
公演に関する問合せ:パルコステージ 03-3477-5858(時間短縮営業中)
公式HP:https://stage.parco.jp/program/surumegaoka
▼地方公演日程
大阪公演:2022年8月6日(土)~8月7日(日)@ 松下IMPホール
福岡公演:2022年8月11日(木・祝)@久留米シティプラザ ザ・グランドホール
広島公演:2022年8月12日(金)@JMSアステールプラザ 大ホール
高知公演:2022年8月14日(日)@高知県立県民文化ホール オレンジホール
愛知公演:2022年8月17日(水)@東海市芸術劇場 大ホール
福島公演:2022年8月26日(金)@いわき芸術文化交流館アリオス 大ホール