ミュージカル『東京ラブストーリー』製作発表会レポ

日本のみならず世界を虜にした「東京ラブストーリー」(原作:柴門ふみ「東京ラブストーリー」(小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊))、世界で初めてミュージカル化。音楽は、本年度 米・トニー賞においてミュージカル『パラダイス・スクエア』でベストスコア賞にノミネートされ、今、ブロード ウェイで最も注目される作曲家ジェイソン・ハウランドによる書き下ろし。演出は、『デスノート THE CONCERT』、ミュージカル『あなたの初恋探します』などで演出、ミュージカル『アリージャンス~忠誠~』で共同演出を務めた豊田めぐみ。
恋愛模様の主人公となる永尾完治、赤名リカ、三上健一、関口さとみ役は、2チーム制ダブルキャストにより上演。大人で成熟した恋愛模様を魅せる≪空キャスト≫には、柿澤勇人、笹本玲奈、廣瀬友祐、夢咲ねねが、フレッシュで向こう見ずな恋物語を描く≪海キャスト≫には、濱田龍臣、唯月ふうか、増子敦貴、熊谷彩春という世代の 異なる魅力あふれるキャストが集結そして、両チームの共通キャストとして、長崎尚子役に綺咲愛里、 和賀夏樹役はミュージカル初出演となる高島礼子が演じる。

都内で製作発表会が行われた。柿澤勇人、笹本玲奈、夢咲ねね、 濱田龍臣、唯月ふうか、熊谷彩春、 綺咲愛里、高島礼子、豊田めぐみ(演出)が登壇。
最初に歌唱パーフォーマンス。ピアノ演奏はジェイソン・ハウランド(作曲)。

5曲が披露された。
1曲目「この街で生きる」
愛媛から上京してきた永尾完治、三上健一、関口さとみ。今日はどんな日になるのか、1日の始まりを爽やかに歌う。歌唱は柿澤勇人、夢咲ねね、そしてコーラスが入る。明るい、広がりのあるナンバー。

2曲目「願いの星」
永尾完治が物語の冒頭に歌うナンバー。
彼はこれからリカと出会うが、物語の序章として観客を物語に誘う曲。歌唱は柿澤勇人。しっとりと歌い上げる。

3曲目「私らしく」
それぞれ、カップルとなった永尾完治&赤名リカ、三上健一&関口さとみ。だが、この二人、それぞれ彼と離れる決心をし、自分の道を歩み始める。「私らしく前を向いて歩いていくんだ」と歌う力のあるナンバー。歌唱は唯月ふうか、熊谷彩春。アップテンポで元気になれる曲、途中で雰囲気が変わるところもあり、気持ちが伝わる曲。

4曲目「この角を曲がれば」
永尾完治は東京支社で先輩社員・赤名リカと出会う。共に営業先へ向かう途中になぜかリカは突然反対方向へ。「回り道をしていこう、そうすれば新しいものが見えてくる」と自由奔放に振る舞うリカと振り回される完治のデュエット曲。濱田龍臣、唯月ふうか、唯月ふうかが朗々と歌い上げるシーンでは濱田龍臣が困った表情、完治らしさが垣間見えた瞬間。

5曲目「声を上げよう」
とある企業パーティーに出席している永尾完治・赤名リカ。ある企業の社員が自分の立場を利用にてセクシュアル・ハラスメントとも捉えられる行動をとる。みんなが一緒になり「我慢するのはやめよう、声をあげよう!」と群衆で歌う、迫力の1曲。掛け合いのところもあり、またクラップも入るので、ここは客席も一体になってクラップで参加できそうな曲。柿澤勇人、濱田龍臣、唯月ふうかが歌唱。Wカンチ!!

それから会見が行われた。まず、主催のホリプロから堀社長が簡単な挨拶を。「この作品はアジアで浸透しています」と、それだけ当時大ヒットした作品。ミュージカル化するにあたってフジテレビとタッグを組む。あの伝説のテレビドラマ『東京ラブストーリー』は1991年に大ブームを巻き起こし、アジア諸国で今もなお絶大なる人気を誇る漫画。テレビドラマは月9ドラマの代表格、トレンディドラマブームの火付け役と言って過言ではないヒット作。時代の合わせ鏡のような作品、とりたてて贅沢な暮らしぶりを描いてはおらず、むしろ純朴で不器用な恋愛模様を描いているものの、そこはかとなく“キラキラ感”あふれるライフスタイルや時代の雰囲気が伝わってくる。
そして改めてキャストが登壇。
作曲のジェイソン・ハウランドは「才能あふれる方々とご一緒できる」と喜びを噛み締める。それから、演出の豊田めぐみは、今回の作品を手がける経緯について。「2018年にお伺いをし、2019年にジェイソン・ハウランドに会いました。今回は漫画でもTVドラマでもありません。この前の1週間、ワークショップを行いまして、本読みを終えました。少し変えたり、大きく変えたり、大きなステップを作ることができました。美術や衣装も出来上がってきました。いろんなことが目の前に。どんなものができるのか私も楽しみです」と語った。それからキャストが順番に。

柿澤勇人「(オファーを聞いた時)正直『え?!』でした(笑)。周りの反応も『え?!カンチ?』。「どうなっちゃうんだろうか」とワクワク。『デスノート』の時も同じ現象が起こりました(笑)。ワークショップに参加しましたが、全てが新しい、ワクワクするような…これからブラッシュアップ、楽しみながら、苦しみながら!」

笹本玲奈「柿澤さんと同じで最初は『え?!』(笑)。すごく面白いし、すごく前向きになれる台本、曲も素晴らしいです!」

夢咲ねね「私はTVドラマから入りました、曲が入ることによってこのメンバーでしかできない『東京ラブストーリー』ができます、早く稽古がしたいです、楽しみにしていてください」

濱田龍臣「ワークショップで台本読んで曲聴いて『これがミュージカルだ!!」とヒシヒシと。いい意味で裏切れるように!」

唯月ふうか「曲が素敵、クラップが入る曲とかいろんな曲があります。胸が痛くなるような気持ちになる、テレビドラマを観たことがある人もない人も楽しんで」

熊谷彩春「このお話をお伺いして、母親がすごい興奮して(笑)。テレビドラマを観させていただきました。いつの時代にも胸に刺さります。ワークショップで昨日は1幕、2幕やりまして、素敵な物語、ミュージカルならではの『東京ラブストーリー』になっていると思います」

綺咲愛里「まず、TVドラマ拝見して一瞬でこの世界に没頭して本当に大好きな作品になりました。楽曲は胸が躍る、体が思わず動いてしまう、ワクワクします。早くミュージカルとしてどういう形になるかとても楽しみです。私は両方のチームに関わらせていただきますので、そこも楽しみ、精一杯演じます」

高島礼子「私はちょうどデビューしたての頃で、この作品にすごく力をもらいました。このミュージカルへの参加は夢のようです。楽しんで頑張っていきたい。また、皆さん、これからのミュージカル界を背負っていく素晴らしい方々ばかりです。私も『歌、得意』と言えるようになりたい、皆様の足を引っ張らないように、感動を伝えたいです」

観客へのメッセージということで、濱田龍臣、かなり緊張してた様子で、喋り出す前に柿澤勇人に「大丈夫?」と心配される一幕も。
「頭の中が真っ白です」と濱田龍臣。気を取り直して「令和の時代だからこそ『東京ラブストーリー』、観ていない方々にも!未熟ですが、カンチと一緒に成長していきたい」と語った。一方の柿澤勇人は「体を整えなくては。コロナ禍の日本でオリジナルミュージカルを作るのは無謀なんじゃないかと思う方がいるかもしれない。でも、数年後に『俺たちすごい頑張ったよね』、見てくれた方が『すごいことやっていたんだよね』と思ってもらえるように、カンパニー一同、一丸となって日本公演を成功させたい。やると決まっているので、走るしかない」と語った。

概要
ミュージカル『東京ラブストーリー』
公演日程
東京
日程・会場:2022年11月27日(日)~12月18日(日) 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
大阪
日程・会場:2022年12月23日(金)~25日(日)  梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
愛知
日程・会場:2023年1月14日(土)  刈谷市総合文化センター大ホール
広島
日程・会場:2023年1月21日(土)~22日(日) JMSアステールプラザ大ホール

出演
空キャスト
永尾完治:柿澤勇人
赤名リカ:笹本玲奈
三上健一:廣瀬友祐
関口さとみ:夢咲ねね

海キャスト
永尾完治:濱田龍臣
赤名リカ:唯月ふうか
三上健一:増子敦貴(GENIC)
関口さとみ:熊谷彩春

長崎尚子:綺咲愛里

和賀夏樹:高島礼子

永野亮比己、 引間文佳
新井希望、 尾関晃輔、 上條駿、 今野晶乃、 咲良、 高瀬育海、 俵和也、 照井裕隆、
妃白ゆあ、 町屋美咲、 安福毅、 矢吹世奈、 吉崎裕哉 (五十音順)

スタッフ
原作:柴門ふみ「東京ラブストーリー」(小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊)
音楽:ジェイソン・ハウランド
脚本・歌詞:佐藤万里
演出:豊田めぐみ

美術:松井るみ
照明:柏倉淳一
音響:山本浩一
衣裳:十川ヒロコ
ヘアメイク:鎌田直樹
映像:栗山聡之
振付:小池ミモザ
歌唱指導:ちあきしん
音楽監督補:村井一帆
振付助手:梶田留以
稽古ピアノ:森本夏生
演出助手:伴・眞里子
舞台監督:加藤高

公式HP= https://horipro-stage.jp/stage/love2022/
公式Twitter= https://twitter.com/tls_2022  #ミュージカル東京ラブストーリー
主催:フジテレビジョン/ホリプロ
企画制作:ホリプロ