遠藤周作・生誕100周年 音楽座ミュージカル「泣かないで」上演

遠藤周作・生誕100周年を記念し、『わたしが・棄てた・女』を原作とした音楽座ミュージカル「泣かないで」を東京他全国で上演。

「日本のミュージカルもここまで来たのか」
ー1994年、音楽座ミュージカル「泣かないで」の初演を観劇した原作者の遠藤周作氏が産経新聞に書かれた言葉(花時計「日本のミュージカルの進展」 遠藤周作/産経新聞1994年5月11日(水)掲載)。昨年、原作者による未発表の戯曲版『わたしが・棄てた・女』が『小説新潮』に掲載された際も、弟子の加藤宗哉氏による文章に観劇時の様子が触れられている。

「ミュージカルの終盤、先生がごそごそと座席で動きはじめ、まもなく隣の夫人にハンカチを求めた。眼鏡をはずし、両眼を拭う。劇中、森田ミツの誤診が判明して同室の患者に別れを告げる場である。先生の体の動きはやまず、5分以上も続いたろうか、やがてミツが東京行の汽車には乗らず病院へ戻ってくると、こんどは私の体を肘で突ついた。貸してくれんか、ハンカチ……どうやら先の一枚はぐしょぐしょになったらしい。差しだすと、弁解する先生の声が聞こえた。……自分の作品でこんなに泣くとは、思わんかった(『小説新潮』 2022年2月号 戯曲版『わたしが・棄てた・女』の価値ー加藤宗哉氏著より抜粋)」

重厚なテーマをもつ小説をダンスミュージカルとして舞台化し、音楽座ミュージカルの中でも特に演劇賞を多く受賞している本作品は、原作者から高い評価をいただいたのみならず、ファンの皆様からもたくさんの再演希望の声が。
今回は原作者の生誕100周年を記念し、遠藤周作氏と縁が深い音楽座ミュージカルのホームタウン・東京都町田市ほか全国各地での上演を予定。
一般発売は4月8日(土)から。

概要
音楽座ミュージカル「泣かないで」
ホームタウン公演
町田市民ホール
2023年 6月9日(金)18:30開演/6月10日(土)13:00開演 18:00開演/6月11日(日)13:00開演

大阪公演
オリックス劇場
2023年6月13日(火)18:00開演
名古屋公演
日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
2023年6月21日(水)18:00開演
原作:遠藤周作『わたしが・棄てた・女』
オリジナルプロダクション総指揮:相川レイ子
脚本:相川タロー・ワームホールプロジェクト
演出:ワームホールプロジェクト
振付:杏奈・ワームホールプロジェクト
音楽:井上ヨシマサ・金子浩介・高田浩
美術:伊藤雅子 衣裳:原まさみ ヘアメイク:川村和枝
照明:塚本悟 音響:小幡亨 音楽監督:高田浩 歌唱指導:桑原英明
メインビジュアル:ニコラ・ド・クレシー ロゴデザイン:高橋信雅
音楽座ミュージカルWebサイト:http://www.ongakuza-musical.com