2024年3月下旬オープン!SkyシアターMBS  柿落とし公演は 藤原竜也主演 『中村仲蔵』

2024年3月、大阪にオープンするSkyシアターMBSの説明会が行われた。
場所は大阪駅直結、最新設備を誇る劇場となる。また、2025年には大阪万博も開催、大阪・梅田界隈が活気に満ちたエリアになるのは想像に難くない。
説明会にはMBSメディアホールディングスの高山社長、毎日放送の虫明社長、MBSライブエンターテイメントの松本社長、そしてSkyシアターMBSの村田支配人が顔をそろえた。
MBSのライブエンターテイメントに対する取り組みは1985年、35周年事業として「キャッツシアター」を建設し、その後、ライブエンターテイメント事業に積極的に取り組んできた。そして来年、最新設備を”搭載”した劇場をオープンする。
高山社長は「MBSはメディア企業です。地域の賑わいの創出、ワクワクに包まれるように」と語る。地域の活性化、経済促進なども視野に入れる。
虫明社長は「キャッツシアターができた年はちょうど入社した年でした。これはMBSが演劇と初めてタッグを組んだ年です。そして更なる”タッグ”、コロナもそろそろ落ち着き、”生の喜び”再発見、1年後に劇場がオープンし、その翌年に万博です。またアニメから派生するもの、アニメ文化。ここでもさらに発展させたい」と意気込んだ。


松本社長は「大阪駅から直結、国内外から超一流のエンタメを。またSkyさんは大阪で誕生した会社、ネーミングライツを快く引き受けて下さいました」と語った。
村田支配人は「この数年間はコロナで打撃を受けました。劇場をオープン、街に活気を、街に出ていって新しい劇場を楽しんでいただきたい」と語り、劇場の”利点”として「アクセスの良さ」「快適な観劇環境」「自由度の高い演劇空間」を挙げた。アクセスはJR大阪駅から”直結”、また、地下鉄3線、阪急、阪神、アクセス可能な駅は7つ。長距離バスターミナルも近くにあり、また、他の劇場、大阪四季劇場、サンケイホールブリーゼも近くに、まさに”劇場街”。

「快適な観劇環境」、まずトイレの数、女性トイレは男性トイレの倍!窓の大きいロビーで開放感抜群、座りやすい椅子、どこからも観やすい客席、大阪でも、いや日本国内でもかなり”優秀”な劇場になること、間違いなし。そして「自由度の高い演劇空間」、舞台と楽屋の動線がスムーズ、そして音響支援システム、客席や舞台上のセリフの響きがコントロール可能とのこと。観客のみならず、ここで働くスタッフ・俳優陣にも優しい設計。

この記念すべきオープニングシリーズ、3月の柿落とし公演は藤原竜也主演の『中村仲蔵』。江戸時代中期に実在した破天荒な歌舞伎役者・中村仲蔵(なかむらなかぞう)。2月に東京公演、その翌月の3月に。

梨園の血縁ではない彼は、市川團十郎に可愛がられて異例の出世を遂げ、一代で「名人仲蔵」と言われるまでになった。その波乱万丈な人生は落語や講談でも語り継がれ、いまなお人気の演目。そんな唯一無二の中村仲蔵の物語を、歴史ドラマに定評がある映像監督の源 孝志が舞台戯曲として書きおろし、演劇界の次代を担う蓬莱竜太が演出、まさに柿落とし公演にふさわしい作品。4月は日本のミュージカルスターが目白押しな公演ブロードウェイミュージカル『カム フロム アウェイ』。その後は4月中旬にショーン・ホームズ演出の『リア王』、4月下旬にはMBSテレビ presents『落語会』、7月に入り、こまつ座『母と暮せば』、演出は栗山民也。10月は京都を拠点とした人気劇団ヨーロッパ企画の公演が決まっている。もちろん、現在、企画中のものもあるので、ここは続報に期待したい。


ここでゲスト登場、柿落とし公演の主演、藤原竜也が登壇、この日のために東京から駆けつけた。
開口一番「すごいですね」と語り「新しい劇場、下の世代にはチャンス」とコメント。そして「精一杯稽古して力を出し切っていい作品にしたい。源孝志さん、蓬莱竜太さん、若くして才能のある方々です。新しい劇場での柿落とし公演、貴重な体験をさせていただきます」と意気込みを。

中村仲蔵は、六代目中村勘九郎が2021年放送のNHKドラマで演じ、藤原竜也も同作で共演「勘九郎さんそのものだと思っていまして。『勘九郎さんの代表作じゃないですか』『最高ですね』と伝えたけれど、先々週ぐらい…『申し訳ないけれどこういう話をやることになりました』と…」と伝えたことを明かした。
また「ミナミやキタのように自然と若者が自然に劇場に流れてくれればいいですね」とコメント。


とんぼ返りで東京に戻るため、フォトセッションが先に行われ、再び、劇場についての質疑応答。席数はおよそ1300、規模感としては「ドラマシティさんは800から900、1900、2500席の劇場もございますので中間」とのこと。演目については「ご贔屓にしていただければロングランも考えてます。また、MBS、”大阪発信”も考えています」とのこと。今後の動向に注目。また、劇場は演劇だけでなく、パフォーマンス、音楽、落語全てに開かれているそう。残響に関しては「演劇の方に寄る形にしてる」とのこと。

客席も前6列はフラットだが、「椅子は舞台がちゃんと見えるように配置」とのこと。つまり座高の高い人が前にきても後ろの人は舞台が見えない、ということがないように配慮とのこと。
劇場の仕様については、細かいところまで気配り。華やかなだけでなく、実際に客席に座る観客が気持ちよく、楽しく観劇できるように配慮。21世紀の劇場モデルになることは間違いない。2024年3月、後、1年!

公式HP:https://stm-mle.jp/