3月21日開幕!「龍よ、狼と踊れ~Dragon,Dance with Wolves~」~草莽の死士~、キャスト陣、気合の会見!

 挑戦的な作品「龍よ、狼と踊れ~Dragon,Dance with Wolves~」~草莽の死士~3月12日、渋谷にて開幕直前の記者会見が行われた。登壇したのは、原作のイシイジロウ、演出と脚本の松崎史也、そして赤澤遼太郎、谷口賢志、鎌苅健太、横田龍儀、安達勇人、鐘ヶ江洸、田口涼、澤田拓郎が登壇した。

 まずは、松崎から挨拶「2作目です。いいキャスト陣を揃えられました!」と開口一番、原作のイシイジロウは「普段はアニメやゲームの脚本を書いていますが、松崎さんに出会って、演劇の素晴らしさを教えてもらって、この企画が出来ました。物語も新たな展開を迎えるようになっています。これを発火点として!」と意気込む。

 それから主演のハジメ役の赤澤は「第1弾よりキャストも増えてパワーアップしています。この作品の“出発点”を観てください」と元気よく。

 舞台から始まるコンテンツ、小説や漫画、アニメ、ゲーム原作は予め物語やキャラクターもわかっており、それの舞台化は、その原作の世界観と舞台、相乗効果というものがあるが、これは全く新たな挑戦、生身の俳優が紡ぎ出す舞台が原作となり、そこからメディアミックスしていく。

 続けて土方歳三を演じる谷口、「今年から花粉……ひとりだけ、おっさんです、出る杭を打つつもりで(笑)」と居合わせたスタッフ・記者を笑わせる。高杉晋作を縁要る鎌苅は「今回から初参加です」と言い「最初の稽古からビビりました」と語るが、それはカンパニーの結束が既に固かったから。「第一回は、いい舞台だったんだな~と。新しい風を起こせるように!」と初参加らしいコメント。永倉新八役の澤田は「剣豪が蘇ったら、っていう設定……男性にも観て頂きたい」と語るが、レジェンドな剣豪が幕末に蘇る、これだけでもワクワクする設定、そして「男性にも観て頂きたいですね。今回はいろんな人と絡んで絆が深まるようになっています」と胸を張る。葛木伊織役の田口は「僕が役者として生きてきた生き様をぶつけられる舞台です」と熱いコメント。吉田稔麿役の横田は「僕は幕末のお話はあんまり詳しくはなかったんですが、調べていくと1人1人の生き様が……皆、熱い男だったんだな、と。演じる役については、考えがかっこいい、演じる意味があるなと思います」とかなり役について掘り下げている様子。赤袮武人役の安達は「実は歴史は大の苦手で(笑)」とちょっと恥ずかしそうに。歴史の授業と言えば年号や出来事を覚える等、記憶力の戦い。しかし、そこに息づく人々の生き様や考え方を知ることによって歴史は俄然、面白くなっていく。安達もそんな過程を経たようで「この前、教わりまして、凄く熱くって!」とすっかり歴史に覚醒!カンパニーについては「居心地がいい」とコメント。佐々木小次郎役の鐘ヶ江は「宮本武蔵役の山口大地君と一緒に新撰組をぶっつぶすつもりで!」と早くも新撰組に宣戦布告。

 今回の舞台の観どころについて、松崎は「全部です(笑)」とコメント。「前のめりになって、楽しくって純粋に……役者が演技している時間。ディスカッションしている時間が楽しいですね。面白さがずっとある舞台、一瞬も見逃さずに!新キャストとの出会いを重視しています。今、光TVで無料配信していますので、是非、チェックして!後悔させません!」と絶賛PR。原作のイシイは「昨今、2.5次元が人気で、キャストの皆さんも出演されていらっしゃいますが、アニメやゲームでしか出来ないことが舞台でも出来るようになりました。でも、演劇というのは、役者さんが創り上げているところが大きいです。舞台発を!あのパワーを!アニメや漫画に負けない原作になると思いますし、それ以上のもの、役者さんのお芝居が体感出来ると思います」と熱く語ってくれた。

なお、初めて見るビジュアルに皆、テンションアップ!イラストもキービジュアルもかなりイケてる!

 質疑応答タイム、新キャストへの質問、まず横田は「長州藩と新撰組の志のぶつかり合いに惹かれます」と語る。横田が演じる吉田稔麿は久坂玄端、高杉晋作と共に松蔭門下の三秀と言われている秀才。貧しい足軽の家に生まれたが、文武両道に優れていたが、池田屋事件で24歳の生涯を終えた。安達は自身が演じる赤袮武人について「中間管理職じゃないですが、思いやりのある役で、1人1人、心が通じ合う役になっています」と役についてコメント。史実では奇兵隊の総管を務めている。実は同士に二重スパイとして疑われ、処刑されてしまう悲劇的な人物である。また、カンパニーの雰囲気について赤澤は「新撰組の絆は凄いなと稽古中に思います、密度の高さ!」と語る。稽古に入ると皆、キリッとするそうで、只今、熱い稽古中、といったところであろう。

 また、キャラクタービジュアル撮影時の衣裳に袖を通した印象については

「襟を正される、衣裳を着ることが幸せです」(松崎)

「ノースリーブなんです。これは僕が考えたんです!(ここ、大事!)最初は長袖だったんですが、格好がつかないのでノースリーブにしたら採用された!」(赤澤)

「前回のでいいって言ったんですが(笑)、撮り直したら顔が変わっていて!出来れば毎年、土方の格好で撮りたい!」(谷口)

「僕の場合は茶髪!これにはびっくり!ハイカラな服だな、と。イメージも膨らんで~!」(鎌苅)

「地毛です!ウイッグではありません(笑)」(澤田)

「『誠』っていう字を見て……仲間の“誠”を見てキャストやお客様に感じて頂きたい」(田口)

「メガネキャラです!実はメガネキャラってやったことがなかったんです。あ、メガネだ!頭良さそうだな、頭良くならなくっちゃ!(笑)」(横田)

「初オールバックです。髷がちょこっと地毛の上に乗せて!衣裳が和と洋のコラボ、長州藩は皆、そうですので、注目してください!」(安達)

「着流しで髪も流して……」( 鐘ヶ江)

 

アットホームな雰囲気の中で和やかに会見は終了した。

 

【公演データ】

「龍よ、狼と踊れ~Dragon,Dance with Wolves~」~草莽の死士~(そうもうのしし)

期間:2018年3月21日~4月1日

会場:紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

原作:イシイジロウ

脚本・演出:松崎史也
題字:憲真
キャラデザイン:西村キヌ
音楽:横山克
設定考証:芝村裕吏

出演:

ハジメ: 赤澤遼太郎、土方歳三: 谷口賢志、高杉晋作: 鎌苅健太、宮本武蔵: 山口大地、沖田総司 :大平峻也、吉田稔麿 :横田龍儀、赤袮武人 :安達勇人

宮部鼎蔵: 村田恒、女 :大野未来、柳生十兵衛:水沼天孝、可児才蔵:原勇弥、塚原ト伝:長瀬貴博、フラン: 前島亜美 、近藤勇 :加藤靖久 、山南敬介: 松崎史也、藤堂平助: 川隅美慎 、永倉新八: 澤田拓郎 、葛木伊織: 田口涼、石川五右衛門: 村田洋二郎、佐々木小次郎: 鐘ヶ江洸 、岩倉具視 :ウチクリ内倉 、トーマスグラバー: 鈴木ハルニ 、坂本龍馬: 萩野崇

制作:Office ENDLESS

 

公式サイト: http://officeendless.com/sp/ddw

公式ツイッター:@jinroddw

 

取材・文:Hiromi Koh