TAAC 「狂人なおもて往生をとぐ」開幕! 「KANGEKI XR」にて配信も. コメント到着

タカイアキフミが主宰・作・演出をつとめるソロプロデュースユニット TAAC(ターク)の「狂人なおもて往生をとぐ」が下北沢 小劇場 B1 にて 10月27日に開幕。
「狂人なおもて往生をとぐ」は清水邦夫の傑作戯曲で、昭和44年3月、劇団俳優座により初演され、その後も様々 な団体・名優たちにより上演。物語は、学生運動が盛んだった昭和の娼家と思しき空間で、娼婦と客たちが家族ごっこに興じるところから始まり、そこから、徐々に彼らが抱える秘密が明らかになってきて…。
また、いま演劇界で注目されている配信アプリ「KANGEKI XR」にて全景映像をご自身で自由にズーム&画面操作して観劇。劇場で観るのと同様に、あなただけの視点で楽しめる新感覚の観劇体験を。 配信は11月10日スタート!

演出:タカイアキフミ 
「家族」の物語を、家族のようなカンパニーと共に紡ぐことができた日々は温かく豊かな日々だった。「家族」とい うカタチを鋭く批評する戯曲ではあるが、その裏に流れる優しさ、苛立ち、悲しさ、絶望、希望、様々な人間くさ さを掘り起こしたいと思って演出をした。ひとりでも多くの方にこの「家族」を目撃していただけると嬉しい。

三上市朗 
どんな状態でも初日は来る。そこまでどんな道のりを辿ろうと観に来てくれる人にとってはどうでもいい事だ。が、しかし我々はそれまでの見せざる過程が確実に本番に繋がってくる。果たしてその舞台は観るものの想像をはるかに飛び越えていただろうか?記憶の片隅にでも跡を残せただろうか?とにかく初日は開いた。後はじわじわ熟成していく。

永嶋柊吾 コメント
初日おめでとうございます。が、特に重要な意味を持つようになった気がするこの数年。それと同時に、千穐楽おめでとうございますもまた、今までより特別なものになった気がするこの数年間。千穐楽おめでとうを目標に、慎ましくも派手やかに進んでいきたいなと思っています。日進月歩。日々進化。

福永マリカ 
初日の幕が上がり、お目にかけられたことを心から嬉しく思います。全てを見透かされるようなこの作品の中に立つことは、とても恐ろしくはありますが、劇場に集う方々と共にそのひと時を送っていくことに、高鳴るものもあります。どうぞ、隅から隅まで、目を皿にしてお楽しみください。

櫻井健人 
まずは誰一人欠けることなく初日を迎えることができて感謝しています。日々、敬二に向き合いながら、何か果てしない可能性のようなものを感じています。改めて、素敵な役と出会えたことを有り難く思います。大変な中、ご来場くださる方々の心を少しでも揺さぶる事が出来るよう頑張ります。どうぞ宜しくお願い致します。

古澤メイ 
初めて戯曲を読んでから今日に至るまで、あらゆる角度から考え、そして皆さんと話し合い、この戯曲と向き合いました。あの稽古場で創り上げてきた今作がお客様にどう映るのか、なにを思っていただけるのか、とても楽しみです。あっという間に終わってしまうであろう、この大切な時間を丁寧に紡いでいきたいと思います。

千葉雅子 コメント
ここ数年、祈るような気持ちで稽古を続け、初日を迎えることができるという奇跡のような幸せを感じています。この作品は50年以上前に書かれ、演劇界の新たな地平を切り開いたもののひとつですが、今もなお私たちに鋭く突きつけ、問いかけ、胸に迫る言葉の数々に驚きます。
1969年から時を経て、今蘇る作品の魅力を味わっていただけるように励みます。

ストーリー
ピンクの照明が妖しげに光る娼家。
大学教授と名乗る初老の男[善一郎]は、
ここの女主人[はな]の客である。そして、青年[出]は
女主人のヒモでここから逃げようとしているが、
彼女の優しさから逃れられない。
この娼家には若い娼婦[愛子]もいて、
彼女の客である若い男[敬二]もやって来る。
しばらくして、彼らはまるで家族であるかのように
家族ごっこを始める。初老の男が父親、女主人が母親、
青年が長男、若い女が長女、若い男が次男。
ところが、若い男の婚約者[めぐみ]が家を訪れたことにより、
家族ごっこはごっこではなく、彼らが本当の家族であることが
徐々に明らかになっていく。
精神を病んだ青年は妄想に取り憑かれており、
その妄想に他の家族はつきあっているのだった。
なぜ、彼は狂気に追いやられたのか。この家族が抱える秘密とは…。

概要
日程・会場:2023年10月27日(金)~11月1日(水) 下北沢 小劇場 B1
作・清水邦夫
演出:タカイアキフミ
出演:三上市朗、永嶋柊吾/福永マリカ、櫻井健人、古澤メイ/千葉雅子

公式サイト:https://www.taac.co/kyoujin

撮影:引地信彦