注目の演劇ユニット〈30-DELUX〉新作開幕! 30-DELUX Perfect EDITION 『SHAKES』 グループの持ち味を十二分に注ぎ込んだ、完熟度の高い舞台作品!

ーーついに開幕!〈30-DELUX〉新作は、アクション・殺陣!まさに「笑って、泣けて、考えさせられて、カッコいい」名古屋公演は10月25日から、東京公演は11月13日より!ーー

演劇集団・30-DELUXが2007年に上演し話題を呼んだ『シェイクス』。 脚本と演出を一新し、完全なるリメイク作品として作り上げられた。 モチーフの一つである「シェイクスピア」を彷彿とさせるような 喜劇と悲劇を併せ持ったその完熟度に驚かされる。
大阪公演の会場である「インディペンデントシアター2nd」は小振りな劇場。 場面転換の大道具は一つ。扉も木枠がむき出しになっているが、 その質素な背景が却って「劇場でのできごと」を演出、リアルさを感じさせる。 また、役者一人ひとりの演技に目を配ることのできる空間になっていることも興味深い。
冒頭は、30-DELUXの持ち味であるダイナミックな殺陣シーンのほか、 コメディも取り入れた賑やかな場面で掴みはOK。 中でも主演・鯨井康介(江口久之役)が見せたスタイリッシュな剣さばきは 本人のスラリとした体型も相まって一際目立つ存在だ。 コメディの演技でも顔の筋肉を十二分に使った表情の豊かさは必見だ。 また、宝塚歌劇団出身の蓮城まこと(苫米地蘭子役)が3回転のターンを披露するなど、見事なダンススキルを発揮。 同じく宝塚歌劇団を退団後、舞台初出演となる矢吹世奈(江口メイ役)はお芝居で魅せる役柄を魅力的に。

 

舞台は「シェイクスピアランド」の現場責任者である江口久之がこの物語の中心で展開される。 「一筋縄ではいかない」舞台人たちによる会話の応酬のコメディアスの部分と、 主人公江口が見る「予知夢」に関わる過去などを描くパートのから物語は進んでいく。 ここでも役者陣の演技力が光っており、コメディとシリアスで全く違う表情を魅せる。 30-DELUXが掲げるテーマ「笑って、泣けて、考えさせられて、カッコいい」が そのままダイレクトに伝わってくる。 コメディの部分で活躍していたのは先に紹介した鯨井だけでなく、 柏進(凪川来雄役)にも注目したい。 彼独特のしゃがれ声と、細身でありながらしっかりとしたスタイルがいかにも、 演じる役柄がもつ「大御所感」にぴったりだ。 さらに江口が「シェイクスピアランド」のオープニングアクトが完成目前というところで、 役者と演出家が対立するシーンでは銀ゲンタ演じる小手形イチロウの役割がおもしろい。 役者の代表である倉木ユタカを皮肉まじりに持ち上げつつ、自分の地位を上げていく腹黒さは、 「こんな人いるよね」というリアリティを生んでおり、この作品が現代劇であることを再確認させる。


シェイクスピア作品のオールスターが登場する劇中劇において、 小手形は「ハムレット役」倉木は「マクベス役」、さらにここで江口の友人・匠が登場し、 江口の「予知夢」パートの真相に迫る。
ここの心理的描写はぜひ劇場で観てほしい! 登場人物それぞれのセリフがシンクロ、前半と後半のつながりを意識して観ると面白さは倍増する。

クライマックスの殺陣のシーンでは90年代エレ・ポップ風の楽曲をあわせてくる。 登場人物の一人だけにスポットを当てるのではなく、 脇役のドラマも緻密に描いて「オチ」をつける様子は、 登場人物が何人もいるアドベンチャー・ゲームの手法、 アプリゲームに親しむ世代であればすんなりと入っていける。 ここは「誰にでもわかりやすく」をモットーにしている30-DELUXならではの粋なはからい。
物語のラストには後日談もあり、 「え、この人こんなことになったの!?」と感想を抱くこと必須。 それぞれがシェイクスピア悲劇のような「バッドエンド」ではないのでご安心を!

<物語>
シェイクスピアの登場人物が一堂に会するテーマパーク「シェイクスピアランド」。 そのオープニングアクトの開演が迫り、現場責任者である江口は奔走していた。 一筋縄ではいかないキャスト揃いで江口は振り回されてばかり。 そんな最中、彼は予知夢を見る。 かつての友人が舞台の上で刺されて死ぬという夢。 不安を打ち消せない江口の前に八年ぶりに現れる匠。 予知夢の中で死んだ友人であり、江口には今も匠を許せない過去があった。
その夢の通りに匠は死んでしまうのか? そんな二人を傍で見つめ続けるメイ の思いは・・・。

《作品紹介》
2007年、30-DELUX の7回目の公演として上演された 30-DELUX The Seventh Live『シェイクス』。
東京・大阪にて初めて5,500人を動員した作品、30-DELUX の出世作。 「シェイクスピアを扱いながらも、現代劇でアクション満載」という設定が評価され、2009年浜松学芸高校の 芸術鑑賞として上演。そこから10年で全国約60の中高校 (のべ6万人)で上演され続けてきたロングヒット作品 本企画では、Perfect EDITION として、30-DELUX の出世作となった『シェイクス』を新たにリニューアル 30-DELUXメンバーに加えて、現在はもちろん、次世代も担っていくフレッシュな俳優をキャスティングする ことにより、演劇界の更なる活性化を狙い、趣のあるオリジナルアクションエンターテインメントを創り、また キャストもダブルバージョン、ここも見所の一つ。 主演にミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』シリーズにて東海道本線役、『弱虫ペダル』シリーズで手嶋純太役 を演じるなど数々の人気舞台で存在感を放つ鯨井康介。元雪組男役スターの蓮城まこと、同じく宝塚歌劇団で 男役として人気を博し退団後初舞台となる矢吹世奈、役者は勿論、脚本家や演出家としても多方面で活躍する 柏進、2016年ドラゴンクエストスペクタクルツアーの勇者役、ワンピース音宴で主人公ルフィー役として活躍 した松浦司、元SKEで多くの舞台に出演する今出舞、蜷川幸雄主宰のさいたまネクスト・シアターに最年少合格 で現在も在籍の銀ゲンタ、30-DELUXからは、川口莉奈、中村悠希をはじめ、Acrobat Stage Infini-T Force にも出演している大塚晋也、伊与田良彦や加藤雅人、片山日南、林宏樹、高木俊輔と次世代を担う期待の若手メ ンバーが多く出演。また、今公演を演出する30-DELUX メンバー田中精が、キャストとしても出演。
<30-DELUXとは?>
台詞と殺陣を高度に一体化させる手法により劇空間を生成させる演出を “アクション プレイ”と名付け、新たな演劇ジャンルを創造し進化する演劇ユニット〈30-DELUX〉。 2016年にロンドン公演を。2017年、結成15周年アニバーサリー企画作品「ロマンシング サガ THE STAGE ~ロアーヌが燃える日~」の大成功から、フランスの Japan Expo への進出を果たす。2018年には、ジャニーズ Jr. 内 ユニット「宇宙 Six」をゲストに迎えて「スクアッド」を上演。大きな注目を浴びている。演劇ファンの厚い支持を得て年間2万人が越える観客動員まで成長。今後ますます目が離せない、それが演劇ユニット〈30-DELUX〉。

【公演概要】

30-DELUX Perfect EDITION『シェイクス』
脚本:IKKAN(オフィス★怪人社)
演出:田中精(30-DELUX)
出演:鯨井康介/村瀬文宣 矢吹世奈 今出舞/松浦司/竹之内景樹 銀ゲンタ 川口莉奈 中村悠希/加藤雅 人 大塚晋也 伊与田良彦 片山日南 林宏樹 高木俊輔/田中精/柏進/蓮城まこと
<上演期間・場所>
大阪公演 平成 30 年 10 月 18 日(木)~10 月 21 日(日) 全 7 公演
(会場)インディペンデントシアター2nd
名古屋公演 平成30年10月25日(木)~10月26日(金) 全2公演
(会場)昭和文化小劇場
東京公演 平成 30 年 11 月 13 日(火)~11 月 18 日(日) 全 9 公演
(会場)新宿村 LIVE

公式 Twitter:https://twitter.com/30dx_shakes

30-DELUX 公式サイト:http://www.30-delux.net/

写真クレジット:㈱ジェイズプロデュース/30-DELUX

※舞台写真は全て大阪公演より。