女性能楽師による能楽公演事業 『能に親しむ~物語の背景とウタ・カタ~』@人形町・玉ひで

11 月 30 日(金)19 時から『能に親しむ~物語の背景とウタ・カタ~』を人形町の玉ひでで開催される。この公演は来年 3 月 21 日(祝・木)に石川県にて開催する、『能における節供と花々』をより楽しく 鑑賞していただくために企画したプレイベントで、源氏物語に登場する夕顔(の幽霊)が主人公の演目、能「半蔀」(はじとみ)を上演する。 「半蔀」とは、この能の演出に欠かせない作り物(大道具)の蔀戸のことをさすが、 宝生流能楽師松田若子が、光源氏と夕顔の出逢いの場面や、消えゆく夕顔の有様、能ならではの 表現をご紹介。 また、チェリスト植草ひろみが自身作曲の「メイエで君を待つ」「愛に万歳」を演奏するほか、半蔀をイ メージした新曲発表も。 ナビゲーターは、日本の文化、芸能の根源に造詣の深い民俗情報工学研究家の井戸理恵子。 「能」の背景を読み解くと題した講演を担当する。他では聞くことのできない興味深い解説は、必聴 。 能は敷居が高いと思っている方は、まずはこちらのイベントでリラックスしながら能に親しんでみるのも一興。玉ひでの美味しい親子丼付チケットも販売。 お話あり、チェロ演奏あり、舞・謡あり。3 人のコラボレーションを存分に堪能でき、さらに玉ひでのお食事も。能に触れる秋を、ぜひ!

<玉ひで・概要>
創業250年、宝暦10年(1760年)御鷹匠(おたかじょう)として幕府に仕えていた 山田鐵右衞門(てつえもん)と妻のたまが興した軍鶏料理専門店が玉ひでのはじまり。
[軍鶏鍋]日本の「すきやき」の原型である軍鶏鍋(しゃもなべ)は 7代目が東京都と共同で開発した「東京軍鶏」を使用。 契約農場直送の新鮮な東京軍鶏を、御鷹匠仕事の包丁さばきで 江戸前の風味を生かした割下で炊き上げる、 伝統の味の軍鶏鍋。
[親子丼]
軍鶏鍋の残りの割下に卵をとじる召し上がり方にヒントを得て 明治24年頃五代目妻女が創案したのが親子丼。 以来親子丼発祥の店としても有名。
玉ひで公式HP:http://www.tamahide.co.jp

<出演者プロフィール>
井戸理恵子(民俗情報工学研究家)
1964 年北海道北見市生まれ。國學院大学卒。多摩美術大学非常勤講師。 ニッポン放送『魔法のラジオ』企画・監修。ゆきすきのくに代表として各種日本文化に関わるイベント 開催。オーガニックカフェ『ゆきすきのくに』にて自然食を提供。二十数年来親交のある職人達と古い 技術を訪ねて歩く《職人出逢い旅》など十五年以上に渡って実施中。気心しれた仲間との旅をみな 楽しみにしてくれている。
主な著書に『暦・しきたり・アエノコト 日本人が大切にしたいうつくしい暮らし』『こころもからだも整うし きたり十二か月』(共に、かんき出版刊) 『日本人なら知っておきたい!カミサマを味方につける本』 (PHP 研究所)などがある。

植草ひろみ(チェリスト)

11 歳からチェロを始め、東京藝術大学附属音楽高校を経て同大学に進む。在学中にジャズピアニスト高瀬アキ氏のライブに参加し、アストル・ピアソラの音楽に出会う。卒業と同時に新日本フィルハーモニー交響楽団に入団、10 年間、多彩なプログラムと小澤征爾氏、ロストロポーヴィッチ氏などの音楽に大きな影響を受けた。在団中の 2 年は米国に留学をし、リサイタルや音楽祭参加などで研鑽を積んだ。退団後、ピアソラ曲集の CD『Cafe 1930』をロサンゼルスで録音、オペラシティリサイタルホールでCD 発売コンサートを行い好評を博した。この CD を携え、ピアソラの親友でチェリストのホセ・ブラガート氏をブエノスアイレスに訪ねた。その時同氏からピアソラ音楽の薫陶を受け、多くの楽譜を戴き日本に持ち帰った。国内外のアーティストからの信頼も厚く、アンドレ・ギャニオン氏の日本公演、髙橋キヨシ氏の NY カーネギーホール公演、久石譲氏と 9 人のチェリストによるコンサートツアー(『a Wish to the Moon』という DVD が発売)、中村雅俊氏の 40 周年記念アルバム『ワスレナイ』に収録の“花は咲く”ではフィーチャーチェリストとして、また江原啓之氏のリサイタルやディナーショーなどに参加している。自身 2 枚目の CD『いつかの美しい日のように』は、“ぶらあぼ”“レコード芸術”各紙より高い評価を得た。またハープの早川りさこ氏とのライブアルバム『The Song of the Heart』が e-onkyo よりハイレゾ音源でのダウンロード販売が開始されている。癒しと情熱を奏でるチェリストとして幅広い活動を展開している。

松田若子(宝生流能楽師)
1964年金沢市生まれ。宝生流能楽師 故渡邊容之助 長女。3歳より祖父の稽古を受け初舞台。 幼少期は子方で舞台出演。東京藝術大学、同大学院にて能楽を専攻。平成26年 重要無形文化 財(総合指定)認定。
主な演能 能「乱」、能「石橋」披キ。東京藝術大学卒業演奏 能「花月」。海外友好公演フィンランド 舞囃子「船弁慶」、同韓国 半能「胡蝶」。国立劇場開場50周年記念 国立能楽堂企画公演“女性能 楽師による”仕舞「玉ノ段」。兼六園周辺文化の森ミュージアムウィーク加賀宝生の魅力“ろうそく能” 能「井筒」。北國宝能「船弁慶 後之出留之伝」。 日本能楽会会員。金沢市加賀宝生子ども塾運営委員会委員・梅鴬会講師。福井大学非常勤講師。 沢鏡会主宰。

【公演概要】
<女性能楽師による能楽公演事業 『能に親しむ~物語の背景とウタ・カタ~』 >
日程:2018年11月30日(金) 19時開演(18時30分)
会場:玉ひで 特別室 吉祥の間
出演:井戸理恵子、植草ひろみ、松田若子 入場料:お食事付8,000円 (18時から玉ひでにて)/ご鑑賞のみ4,000円 ※全席自由席・税込 ※未就学児童入場不可
主催:沢鏡会
チケットに関するお問い合わせ:る・ひまわり 03-6277-6622
<女性能楽師による能楽公演事業 『能における節供と花々』>
日程:2019年3月21日(木・祝) 13時開演
入場料:3,000円
主催:沢鏡会
助成:(公財)いしかわ県民文化振興基金・
後援:(公益)金沢能楽会
お問い合わせ:沢鏡会 050-3562-5541