俺たちがアイドルになる?!、なるんだ!舞台「レイルウェイ」夢と笑顔を乗せて列車は走る!いざ、出発!

ーー鉄道×アイドル〜まさか、俺たちがアイドルに?!ーー

劇団ホチキスの米山和仁が描くオリジナル作品、舞台「レイルウェイ」! 電鉄の未来を救うため、鉄道オタクがアイドルグループを結成!?個性豊かなメンバーと、曲者揃いの人々が織りなす、歌とダンスと笑いで綴る青春サクセスストーリー。
本作の脚本・演出を手掛けるのは、舞台「戦国無双」脚本や、舞台『宇宙戦艦ティラミス』演出などゲーム原作からギャグアニメまで多岐にわたる作品を届けてきた注目のクリエイター、劇団ホチキス主宰の米山和仁。

開演5分前に山沖勇輝と磯貝龍虎の漫才のような前説のあと、駅のベルが響き、元気の良い軽快な楽曲で幕開き。物語の舞台は「ど」がつくほどの田舎のローカル鉄道会社、はっきりいって経営は『やばい』の一言、どうにか助成金でやっているという状況、そこへ新入社員として音無 歌五郎(鷲尾 修斗)がやってくる。彼のバックボーンは、これまた軽快な調子で他の人物が語るのだが、よくある本人のモノローグでないところが客観性があって面白みがある。第一志望で入った会社ではなく、要するに「ここしか受からなかったから」。それから次々とこの物語の登場人物が舞台上に現れるが、正直、皆、ひとくせもふたくせもある人たちばかり。そんなプロローグのあとのオープニングは賑やかに。それから物語が動き出す。テンションの高い3人組の『大人』、知事の黒部 道久(伊阪 達也)ら、出て来た途端に「怪しい」雰囲気で笑いを誘う。

ここしか受からなかったとは言え、張り切る音無 歌五郎、ここの先輩たち4人、朝霧 涼平(遊馬 晃祐)、八雲 樹(滝澤 諒)、滑川 達也(佐藤 信長)、蛭子 隼人(宇佐 卓真)、彼らは鉄道大好き、いわゆる「鉄オタ」(いろんな「鉄オタ」が出てくるのでチェックを!)、しかし、彼らの入社した経緯が・・・・これも「え?そうだったの?」という理由、あるプロジェクトがあり、そのためにこの鉄道会社に来たのだった。

ローカル鉄道会社ならではの問題、赤字経営、しかし路線が廃止になると地域住民の生活に支障をきたす、特に高齢者は鉄道が移動手段なだけに切実だ。だんだんと様子がわかってきた音無 歌五郎、そんな折に上司である広報部長の青木田 雄三(山沖 勇輝)に衝撃の事実を聞かされる、それは「廃線」、それは一大事!あの手この手で起死回生を考え・・・・そこで思いついたことは実行していき、そして最後に思いついた『企画』は・・・・・「アイドルグループを作る」というものだった。

ジェットコースターのようにストーリーが進行、セリフがいちいちおかしく、ギャグとダジャレとパロディーがたっぷり。また「鉄オタ、あるある」ネタも満載、大人たちがとにかく芸達者で観客を笑わせにくる。しかし5人も、負けずとテンション高く演じてくる。一致団結してアイドルを・・・・・という大事な時にちょっと疑心暗鬼になったりするも、最後は『鉄道愛』が!そして怪しげな大人たちも何かが変わっていく。そしてラストは・・・・・もちろんバッドエンドにはならないのでご安心を。楽しい楽曲(歌詞をよく聞くと面白すぎる、タイトルも!)にのって、鉄道に乗って夢を運び、人を笑顔にさせる。列車はただモノを人を運ぶだけじゃない、ワクワクとドキドキ、ラストのライブは観客参加型となり、楽しむためのグッズもロビーで販売しているので!そしてライブの合間のトークは・・・・・・ガチなアドリブ!毎日違うのでここは必見!また時々出てくる「地域の高齢者」の正体がライブで観られるので!気楽に特に何も考えずに楽しく観られる!なお、芝居自体は約2時間、その後、30分弱はライブとなる。

なおゲネプロ前に会見があった。登壇したのは音無 歌五郎:鷲尾 修斗、朝霧 涼平:遊馬 晃祐、八雲 樹:滝澤 諒、滑川 達也:佐藤 信長、蛭子 隼人:宇佐 卓真。

鷲尾 修斗は「稽古でやってきたことをやれば自然と魅力的な作品に」と挨拶し「米山さんの脚本、演出は昔ながらの笑いと今の笑いがあります。コメディーの熱量を観て欲しい」と語るが、皆、全力で笑いにこだわる作りでここは必見。遊馬 晃祐は「普段は2.5次元舞台に出演していまして、オリジナルはキャラクターをつかむのに時間がかかりました。難しくて迷っている時に先輩たちが『全部が正解だから』と言ってくださって楽になりました」とコメント、特に「キラキラ」笑顔発動シーンは努力の賜物。滝澤 諒は「ダンスの振付が列車らしい動きがあります」とコメント、そこは随所に!そして「歌詞が・・・・真面目に歌っていますが(笑)」、歌詞をよく聞くと・・・・・かなりユニーク!佐藤 信長は「紫色に縁があって、(キャラクターカラーが)紫色に決まって運命を感じます。僕のテーマの色なので楽しみです(笑)」と終始、色にこだわった発言。宇佐 卓真は「稽古時間は短めでしたが、みんなでご飯食べに行って、人見知りなんですが、仲良く慣れて・・・・・」と語る。そこへ鷲尾 修斗が「苦楽をともにした!」と発言。最後に「キラキラした舞台になっています」と佐藤 信長、「大人の方々も毎日、違うことをしてて毎回観に来ても毎回違います!」とアドリブ満載アピール。滝澤 諒は「笑いが感動に変わります!」とコメントし、遊馬 晃祐は「乗り遅れないように終点まで!」とPR。最後に鷲尾 修斗が「新宿でアクセスもいいので是非是非!かつてのバラエティ番組のように何も考えずに観れますので!全力で頑張ってます!」と元気良く締めて会見は終了した。

【公演概要】

公演タイトル:舞台「レイルウェイ」(全労済ホール/スペース・ゼロ提携公演)
日程・場所: 2019年2月22日(金)~3月2日(土) 全労済ホール/スペース・ゼロ
企画・プロデュース:4cu
脚本・演出:米山和仁(劇団ホチキス)
音楽: TOKYO LOGIC Ltd.
振付:MAMORU
主催:「R列車でいこう!」製作委員会
キャスト:
音無 歌五郎:鷲尾 修斗、朝霧 涼平:遊馬 晃祐、
八雲 樹:滝澤 諒、滑川 達也:佐藤 信長、蛭子 隼人:宇佐 卓真
石流 智:山﨑 雅志(劇団ホチキス)、青木田 雄三:山沖 勇輝、
坂品 郁子:小玉 久仁子(劇団ホチキス)、増木 敏朗:磯貝 龍虎
喜多方 秀樹:二瓶 拓也
黒部 道久:伊阪 達也
秋山皓郎、吉田邑樹、山口渓
公式サイト:http://railway-stage.com

公式ツイッター:@railway_stage

(C)「R列車でいこう!」製作委員会

取材・文:Hiromi Koh