エモーショナルな秋組の単独公演がついに開幕!MANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN 2020~

2020年1月18日(土)にMANKAI STAGE『A3!』〜AUTUMN 2020〜が東京・品川プリンスホテル ステラボールにて開幕した。本作は、大人気ゲームアプリ『A3!(エースリー)』の舞台化作品(通称『エーステ』)で、2019年に上演されたMANKAI STAGE『A3!』〜SUMMER 2019〜に続く新作公演となる。

原作は、プレーヤーが劇団の主宰兼『総監督』となり、多くの劇団が拠点にする劇団員の聖地『ビロードウェイ』を舞台に、かつての栄光を失ったボロ劇団・MANKAIカンパニーを立て直すため、春組、夏組、秋組、冬組に所属するまだ“つぼみ”状態のイケメン役者たちをキャスティングして育成していくイケメン役者育成ゲーム。

夏組にスポットを当てた前回公演に続いて、本公演では秋組にスポットを当て、秋組単独公演として第二回公演『異邦人』と第三回公演『任侠伝・流れ者銀二』の2ストーリーが展開。太陽のようにアツイ夏の季節から移り変わり、紅葉のように色づく物語がステージ上で満開に綴られる。

一幕で描かれるのはSFアクション作品の『異邦人』。オカン気質なほっこり元ヤン役者・伏見 臣(稲垣成弥)が自分よりも他人を立ててしまうために、変な癖が付く前にと主演に抜擢される。

だが、とにかくモテたいワンコ系ヤンキー役者・七尾太一(赤澤遼太郎)がヒロイン役で女性を演じることに悩む中で、その伏見の優しさが裏目となり始めてしまう。そして、伏見の過去を知る新庄リョウ(里中将道)の登場により、伏見はさらに思い悩んでしまうことに……。

『異邦人』の魅力について、稲垣が「今回は一幕が始まってから、劇中劇までが一つのパッケージだと思っています。『異邦人』では臣の今までの話が盛り込まれていて、話のゴールという感じで、臣が変わった瞬間をそこで見せられればと思っています」と初日前日会見で語ったように、『異邦人』でヒロインとして伏見の相手役を演じる七尾のある行動や、人生イージーモードなネオヤンキー役者の摂津万里(水江建太)が彼なりのリーダーらしさを出し始めることによって、伏見が役者として新たな変化を見せてくれる。

続いて、二幕で描かれるのは冷酷無比なエリートヤクザ役者・古市左京(藤田 玲)が自身と重ね合わせるような内容の任侠モノ『任侠伝・流れ者銀二』。古市は初主演と気合いを入れていたが、古市のある行動に疑念を抱いてしまった秋組メンバーたちは稽古に集中できなくなってしまう。だが、その行動には古市の秘めたる思いがあった……。

二幕は、秋組メンバーの中でも年長者として苦悩する古市が、超絶大根な硬派ヤンキー役者・兵頭十座(中村太郎)をはじめとした秋組メンバーたちと徐々に心を通い合わせていく絆の物語でもある。さらに、古市を兄貴と慕うチンピラ・迫田ケン(田内季宇)による、古市が初主演を務めることでテンションMAXな張り切り具合も二幕の見どころ。

劇中劇となる『任侠伝・流れ者銀二』について、藤田が「任侠モノって古き良き感じのような作品で、昨今ではあまり見る機会がないので、今までのエーステの劇中劇の中で1番挑戦していて、ちょっとはみ出しているんじゃないかと思います。それは見ていただかないと分からないんですけど、ここかと絶対に分かると思います」とアピールする古市の熱い思いが込められたシーンは胸アツで見逃せないものとなっている。

秋組に加えて、春組からは皆木 綴(前川優希)、夏組からは皇 天馬(陳内 将)と向坂 椋(野口 準)、冬組からは雪白 東(上田堪大)が登場。彼ら自身の魅力を出しながら、ワイルドでヤンキー系なバッドボーイの揃った秋組たちが上演に向けて壁にぶつかり、乗り越えていくのを陰ながら見守り、支えてくれている。

また今作では、初演から鹿島雄三役で出演していた滝口幸広の訃報を受けて、代役を立てずの公演となっている。MANKAI劇場の支配人・松川伊助(田口 涼)たちキャスト一同の、滝口の思いを胸にステージ上で生きる姿にも注目してほしい。

なお、ゲネプロ前の初日前日会見には水江、中村、赤澤、稲垣、藤田、里中の6名が登壇し、挨拶などを行った。

水江建太:
今まで稽古で積み重ねたものを全力でぶつけていきます。秋冬公演と単独公演に出させていただいて、万里として登場するのは3回目なんですけど、万里の魅力は圧倒的にカッコイイところです。

中村太郎:
初日に向けて秋組らしく、ぶちかましてやっていこうと思います。今回、僕も秋冬公演、そして夏単独公演に出させていただいて、今回は十座のちょっと成長した部分が見せられたらいいなと思っています

赤澤遼太郎:
春夏と単独公演を重ねてきて、お客様の期待もすごく大きいと思うんですけど、それを遙かに超えるような秋組単独公演となっております。1年前の秋冬公演をやって、あの時の太一は、人間らしい欲求であったりとかすごくいろいろなものを抱えていたところが魅力だったんですけど、今回、秋単独公演をさせていただいて、そういうものを背負った太一だからこそ、出せる光であったり、人に与えるエネルギーだったりをすごく出せると思っています。

稲垣成弥:
一幕の劇中劇『異邦人』で主演なので今までやってきたことを存分に出して頑張りたいと思います。二幕は左京さんが主演なので、それを支えられるように頑張っていきたいと思います。今回、臣の魅力は全部だと思うんですけど、その臣の魅力が裏目に出てしまうということなので、それがまたいい形になると思います。

藤田 玲:
春組、夏組と単独公演が続いてきて、必死にバトンをつないできてくれたので、また秋組が冬組にバトンをつなげられるようにしっかりと僕らの仕事をしたいと思います。そして、二幕の主演は左京なので、そこも皆様の期待を超えられるような劇中劇になっていると思いますので、楽しみにしていてください。左京はクールであまり笑顔が少ないキャラクターなんですけど、誰よりも人間らしいんじゃないかなと思います。今回の作品でも、それがすべて出てきて、秋組のみんなもそうですけど、他のカンパニーともどんどん打ち解け合うことで、MANKAIカンパニー全体への愛が1番強いというのが見せられると思います。

里中将道:
初の舞台ですごく楽しみです。こうやって秋組と一緒に出演させていただくので、しっかりと支えていけるように全力で頑張ります。リョウはすごく真っ直ぐでピュアな男なんじゃないかと思います。それは見ていただいたら分かると思うので、ぜひ見てください。秋組の第一印象はカッコイイです。他の組よりも男っぽいといか、そういうところが男の子が見ても面白い舞台になっているので、憧れとかそういうものに見ていて変わるんじゃないかなと思います。

【公演概要】
<東京>
2020年1月18日(土)~1月26日(日)
品川プリンスホテル ステラボール
<愛知>
2020年1月31日(金)~2月2日(日)
アイプラザ豊橋
<兵庫>
2020年2月6日(木)~2月16日(日)
AiiA 2.5 Theater Kobe
<東京凱旋>
2020年2月20日(木)~3月1日(日)
品川プリンスホテル ステラボール

原作:イケメン役者育成ゲーム『A3!(エースリー)』
演出:松崎史也
脚本:亀田真二郎(東京パチプロデュース)
音楽:Yu(vague)
振付:梅棒
キャスト:
[秋組]
摂津万里:水江建太
兵頭十座:中村太郎
七尾太一:赤澤遼太郎
伏見 臣:稲垣成弥
古市左京:藤田 玲

[春組]
皆木 綴:前川優希
[夏組]
皇 天馬:陳内 将
向坂 椋:野口 準
[冬組]
雪白 東:上田堪大

迫田ケン:田内季宇
松川伊助:田口 涼
鹿島雄三:滝口幸広(代役なしで演出一部変更)

ほか

協力:一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会
協賛:ファミリーマート
主催:MANKAI STAGE『A3!』製作委員会
(ネルケプランニング、ポニーキャニオン、リベル・エンタテインメント)
公式HP:http://www.mankai-stage.jp
公式ツイッター:https://twitter.com/mankai_stage
(C)Liber Entertainment Inc. All Rights Reserved. (C)MANKAI STAGE『A3!』製作委員会 2020

取材・文:櫻井宏充