Flying Trip Vol.16 『あいまいばかりの世界』煌めきと幻、生きる意味。 配信 6月27日 18:00▷

Flying Trip Vol.16 『あいまいばかりの世界』が開幕した。劇場再開とはいえ、約480席を227席、つまり半分以下しか座れない。それでもリアルに観られるようになったことは大きな意義がある。客席の椅子は一つおきに座るようになっており、ロビーでの検温はもちろん、そこかしこにアルコール消毒のディスペンサー、対策はやれる限り行っている。かつてロビーを賑わせていたスタンドのお祝い花は皆無。今までとは違う光景だ。
ストーリーの出だしは現在、2020年5月、新型コロナウィルスで「STAYHOME」が盛んに言われていたタイミング。舞台の中央にテーブル、そこには1台のPC、手帳。孤独死を遂げた元ヤクザの男。刑事達が現場検証、マスクに手袋、フェイスシールド、うっかり近づいて「DISTANCE!」と叫ぶ。そこへマスクをした若い女性、なにやら訳ありの様子、PCを開けたり・・・・・・そして、それらをカバンに詰めて逃げた!驚く刑事達、「つかまえろ!」。

ストーリーは3年前に遡る。ヤクザ、チンピラ、とくれば・・・・・・争い。「派手に暴れたらしい」。彼らの危うい日常が描かれる。金のためなら、なんでもする、スリ、恐喝、殴る、蹴る。閉塞的な空気感。

会話の中に2020年のオリンピックの話題、この時点では、今、現在の状況は想像を絶すること、まさか、病気が蔓延し、世界中が混乱し、オリンピックが中止になる未来、観客も登場人物も、3年前はこの未来は描けなかった。ヤクザの世界の掟は厳しい、主人公の若いヤクザは、生きる意味や自分の存在について考える。

ハッピーエンドとかバッドエンドという二元性ではない。人の営み、心、人の生きる意味、タイトルの『あいまいばかりの世界』、この”あいまいばかりの”世界で、もがき苦しみ、そして何かをみつける作品であった。
GP終了後の挨拶で宇野結也は「お客様がいて舞台は成り立つものだな、と・・・・・・」と語ったが、皆、久しぶりの舞台にGPで全力投球。同じ空間・時間で喜怒哀楽を共有することの大切さ、何ものにも変えられない瞬間がここにある。

 

<あらすじ>
2020年5月。 新型コロナウィルスが蔓延する中、元ヤクザの男が死んだ。 誰にも看取られず、ひっそりと。 孤独死だった。 死因を探るため現場検証をする刑事達。 そこに現れた一人の女。 男の遺品を持ち去り、姿を消す。 男が残した遺品とは・・・ 逃げた女の正体とは・・・

 

 

【概要】
Flying Trip Vol.16 『あいまいばかりの世界』

作・演出:春間 伸一
出演:宇野 結也、浜浦 彩乃、佐伯 亮
藤本 結衣、八巻 貴紀、大谷 誠、村田 玲奈、秋山 皓郎 小山 梨奈、嶋崎裕道、竹本 かすみ、梶野 稔、田中 克宏、浅野彰一 、横井 伸明 / 金井成大

スタッフ: 美術:向井 登子 / 照明:橋本 剛(コローレ)/ 音響:高塩 顕 / 映像:浦島 啓(コロー
レ)/ 音楽:梶野 稔 / 衣裳:三原 千春 / ヘアメイク:松前 詠美子 / 舞台監督: 大刀 佑介 / 演出助手:中川 智美(WAKU)/ 宣伝美術:ワンツーパンチ! / 宣伝写真: 園田 昭彦 / キャスティング協力:市場 詳規、オフィス・REN / 制作・票券:荘司 雅子 (オフィス・REN)/ 制作:福本 悠美(オフィス・REN) 、藤野 和美(オフィス・REN)

日程:2020年6月24日〜6月30日
劇場: こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(約480席→227席)
https://www.spacezero.co.jp/

チケット:7,000円(税込・全席指定)
◆カンフェティ ※キャスト別販売
【WEB 予約】 http://www.confetti-web.com/ft16
【TEL 予約】0120-240-540
*通話料無料(平日 10:00~18:00)※オペレータ対応

6月27日(土)18:00公演、「THEATER LIVE」にて配信決定いたしました!
詳細はTHEATER LIVEにて発表いたします。

公式ホームページ: http://flying-trip.com/works/aimai/