海外の演劇・ミュージカルを全国で翻訳上演するピュアーマリー、存続のためクラウドファンディングを開始

海外の良質な演劇やミュージカルを企画・翻訳しプロデュース、 日本全国に届ける有限会社ピュアーマリーは、 新型コロナウィルス感染症の影響で今年予定していた公演を全て中止、存続の危機に直面。そこで8月11日より活動継続の支援を呼びかけるクラウドファンディングを開始した。

9月30日までに189万円を目標とし、 中止にまつわる諸経費および延期された公演の準備金等の当面の運営費と、 劇団ピュアーマリー ミュージカル研究所として2016年より開始している人材育成事業の活動費を集め、 「生の舞台」の価値が失われないよう、 配信も視野に入れながらもより多くの方に感動を届けられるよう試行錯誤を重ね、 邁進いきたいとのこと。

ブロードウエイミュージカル「アプローズ」

<クラウドファンディング開始の経緯>
海外にまだ多くある日本に紹介されていない佳作をはじめ、 海外の名作と言われる良質な舞台作品を日本全国津々浦々で上演し、 裾野を広げていくことで、 演劇に触れる方が増え、 その中から才能ある俳優やクリエイターが生まれ、 日本のミュージカル界から、 世界に通用する作品や俳優が輩出されることを願い、 設立して20年。 ピュアーマリーは、 ミュージカル、 ストレートプレイ問わず多種多様な作品を日本全国に届けるため、 企画・翻訳し、 日本で活躍する実力ある俳優を集め、 プロデュース公演をしてまいりました。 近年は海外の戯曲を元に、 オリジナルミュージカルの創作・上演にも力を入れています。

(左)韓国オリジナルミュージカル「パルレ」、 (右)「エラリー・クイーン ミステリーオムニバス」

また、 英国でも子どもたちの教育プログラムとしても採用されている、 オリヴィエ賞受賞のミュージカル「ホンク!」を通して、 子どものうちから良質なミュージカルや演劇に触れ、 子どもたちの感性を豊かに育むという設立以来の願いを形にし、 2015年より人材育成事業に取り組み、 2016年「劇団ピュアーマリー ミュージカル研究所」をスタート。 小中高生の青少年たちを中心とした研修生たちは目覚ましい成長を遂げ、 舞台出演の結実においては成果のみならず情操教育の一環としても高く評価されております。

(左)レッスン風景、 (右)みんなのミュージカル ホンク!

しかし今回の新型コロナウイルスの影響で、 今年4月に公演を予定していた推理劇「エラリー・クイーン ミステリーオムニバス~観客への挑戦~」と、 8月に公演を予定していた、 ミュージカル「ホンク!」が中止となり、 準備を進めていたさなか、 断念せざるをえない状況となりました。 公演収入のみで運営・活動している弊社にとっては存続に関わる問題と言わざるを得ません。 現状を乗り切り、 来年、 再来年に予定されている公演を無事上演し、 日々レッスンに励む研修生である青少年たちの未来が断たれることなく、 新たな発展と創造に向けて、 クラウドファンディング実施に至りました。

<今後の展望 ~世界が大きく変わる今だからこそ、 演劇の力を信じたい~>
新型コロナウィルス感染症の収束の見通しが不透明な現状の中で、 弊社の活動や演劇に関わるお客様、 キャスト、 スタッフ、 研修生すべての方の安全対策を徹底しながら、 引き続きより多くの方に作品を届けられるよう、 今後の活動を試行錯誤して参ります。 また、 より多くの方々に作品を届けられ、 劇場のない地域でも楽しんで頂ける新たなチャンスとして「配信」を前向きに捉えながらも、 俳優が目の前で演ずる「生の舞台」、 「劇場という空間で体感する感動」に優るものはないという信念のもと、 舞台の魅力を最大限に伝えられる配信方法や作品制作、 いつか必ず「劇場で観たい」と思って頂けるもの の追求を諦めず続けて参ります。

<代表取締役 保坂 磨理子のコメント>
「演劇」は人の心を動かし、 その生き方をも左右する舞台芸術です。 観たら終わりではなく、 その先の心の在り方が、 この国の文化を創ると信じています。 小劇場から大劇場まで多種多様な演劇作品が切磋琢磨する中で、 弊社作品が、 多くの方の「演劇」を観るきっかけになり、 観劇層の裾野を広げられること。 そして映画や音楽と同じように、 「演劇」が生活の一部となり、 人の心が豊かになることで、 潤いのある社会を実現する一助となること。 そんな願いをもって活動して参りました。

生活が落ち着き、 人が癒やされたいと思うとき、 何かを求めるとき、 そして何より舞台を見たいとき。 そのときに弊社が生き残っていて、 人が生きる希望や勇気を持つ手助けをしたり、 世の中を動かす原動力となりたい。 誰かを励まし、 生きる力の源として、 活動し続けていたい。 と思っています。

どうか、 今を乗り切れますよう、 ご支援賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

<俳優:秋野太作様より応援メッセージ>
コン二チワ。 秋野太作です。 昨年よりピュアーマリーさんの作品に参加させて頂いております。 すでに皆さまもご存知の通り、 只今演劇界は未曽有の困難に直面しております。 誰しもが大変な状況下にあり、 ピュアーマリーさんもその例に漏れません。 ――ほんの少しでよろしいのです、 ピュアーマリーさんに皆様のお力添えを頂けませんでしょうか? 現在のこの危機も、 我々皆が少しずつ力を合わせれば、 必ず乗り越えられるものと私は確信致します。 ピュアーマリーさんのお芝居は、 役者が空中を飛んで、 シャンデリアが天井から落っこちてくるようなものではありません。 が、 演劇の魂を純に模索し続ける、 良心に溢れるもの であります。 消滅させるには惜しみあります。 この騒ぎの収まった暁に、 我々は、 この国の文化状況の焼け野原を見ることになるのか、 それとも人々のまた立ち上がる姿を見ることになるのか、 今まさに我々個々人の努力と信念にかかっております。 及ばずながら私も鋭意、 力を尽くしてご協力致します。 今年度の上演は叶いませんでしたが、 来年、 また再来年と、 再び劇場で楽しく皆様にお目にかかれる日の来ることを、 心より祈念致しております。

<編集/ライター 町田 暁雄様より応援メッセージ>
ピュアーマリーは、 ミステリ劇とミュージカル――いうなら静と動の王道エンターテインメントをその活動の二本柱としています。 ミステリでは、 「マウストラップ」「名探偵ポワロ~ブラックコーヒー」「春にして君を離れ」他、 アガサ・クリスティ作品を幅広く上演。 さらに、 『刑事コロンボ』の原作者レヴィンソン&リンクの傑作「殺しのリハーサル」をレパートリーに加え再演を重ねてくれているなど、 ミステリファン・演劇ファンのどちらにとっても、 まさに特別な存在といえるでしょう。 また、 その一方で、 オリジナル作品を含む上質なミュージカル作品を数多く上演し、 未来につながる子どもたちのためのミュージカル研究所も主宰―― こんなユニークな団体、 他にはありません 。 2021年には、 「殺しのリハーサル」初の地方公演も予定されているとのこと。 常にワクワクドキドキを届けてくれる〈ピュアーマリー〉が、 コロナ禍による厳しい状況を乗り越えて、 その楽しく貴重な活動をさらに広げていかれることを、 心から願っています。

<クラウドファンディング概要>
プロジェクト名: 海外の良質な演劇・ミュージカルを日本全国に届け続けるために
https://readyfor.jp/projects/puremarry
期間: 8月11日(火)10:00~9月30日(水)23:00
目標金額: 189万円 (※クラウドファンディング手数料を含む)

▼ピュアーな応援コース(5,000~50,000円)
2021年2公演のプログラムにお名前を記載してプレゼント

▼全力応援コース(100,000~500,000円)
2021年2公演のプログラム付ペア観劇券(希望者はプログラムにお名前を記載)

・2021年4月公演「殺しのリハーサル」プログラム付きペア観劇券
・2021年8月ミュージカル公演、 プログラム付きペア観劇券
・劇団ピュアーマリーミュージカル研究所レッスン(歌、 ダンス、 演技)体験
・テーマパークダンス、 インスタグラムレッスン体験

<ご来場が難しい方向け>
・ミュージカル「ホンク!」オリジナルTシャツ
・オリジナルミュージカル「青い鳥」サウンドトラックCD
・過去公演プログラム3冊セット

ピュアマリー公式HP: http://puremarry.com/