伊東健人,関俊彦,中島ヨシキ,駒田航ら出演!声のプロフェッショナルが奏でる 日本文学 「吾輩は猫である -はじまりの漱石-」全キャスト決定!

夏目漱石「吾輩は猫である」×人気声優による朗読劇、全キャスト発表!10月27日より開幕!

〈猫〉とは、何か――?
余が倫敦に居るとき、亡友 子規の病を慰める為、彼地の模様をかいて
遙々と二三回長い消息をした。子規は大いに面白かったと見えて、多忙の所を気の毒だが、
そのままもう一度、何か書いてくれまいかとの依頼をよこした。つい其儘にして居るうちに、
子規は死んで仕舞った。子規が生きて居たら「猫」を読んで何と云うか知らぬ。
あるいは「猫」は御免だと逃げるかも分らない。然し「猫」は余を有名にした第一の作物である。
故人に対しては、此作を地下に寄するのが、 或 は恰好かも知れぬ。
夏目漱石 『吾輩は猫である』中篇自序 明治三十九年十月

夏目漱石の代表作の一つである「吾輩は猫である」を、第一線で活躍の声優陣がこ出演、リーディン グ形式で上演する。演出は、映画監督、舞台演出家として活躍の深作健太氏。ただ座って読むだけのスタ イルの朗読劇ではなく、作品を立体的に浮かび上がらせる演出、声優の表現力を最大限に引き出していく。「吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。」という書き出しで始まり、中学校の英語教師の家に飼われている猫である「吾輩」の視点から、珍野一家や、そこに集う彼の友人や門下の書生たちの人間模様が風刺的・戯作的に描かれている物語。声のプロフェッショナル達と演出の深作健太氏が奏でる繊細で美しい物語世界を堪能して欲しい。

<構成・演出:深作健太より>
声のプロフェッショナルが奏でる日本文学 第一弾『吾輩は猫である』を、お届けいたします。 そもそもこのシリーズは、〈声の優れた俳優によるドラマ・リーディング 日本文学名作選〉として、 2016年にスタートしました。漱石さんの原作物としましては、 第一弾の『それから』(16年3月)、第二弾の『三四郎/門 』(16年12月)、第三弾の『こゝろ』(17年2月)、 第八弾の『草枕』(19年2月)と、ずいぶん御一緒して来ましたが、今回は新たなシリーズの、 エピソード0ゼロとして、あえて〈はじまりの漱石〉という副題を付けました。 プロデューサーの橋爪さんが〈猫好き〉という事もあり、今まで何度も作品候補に挙がっていたのですが、 僕はずっと逃げ続けていました。「猫」は漱石作品の中でも一番長い、連載小説です。 しかも延々と当時の芸術談義が行われる自由な形式のため、読んでいても実にわかりづらく、 二時間の朗読劇には不向きだと思っていたのです……しかし、しかしです。 全篇に漂う、あのヤケクソな明るさはなんでしょう? そして漱石は何故、〈猫〉の視点を選んだのでしょうか?
引用した序文にもあるように、小説家・夏目漱石が誕生する背景には、 病床を離れられぬまま去った親友・正岡子規との交流が、色濃く影響しています。 二人の青春時代の交流は、『漱石・子規往復書簡集』(岩波文庫)として、 また漱石を支え続けた妻・鏡子さんの証言は、『漱石の思い出』(文春文庫)としてまとめられており、 今回はこれらを元に、〈猫〉がいかに作られたのかを探る形で、構成させていただきました。
日清・日露戦争前後の明治ニッポンは、近頃よく語られるような〈美しい国〉などでは決してありません。 富国強兵の波に押し流され、男も女も作中の猫たちのように、たいへん生きにくい時代でありました。 やがて軍部が力をつけたニッポンは、震災を経て、さらに大きな破滅の戦争へと突き進んでゆきます。 一方、子規や多くの人達の命を奪う結核はまだ不治の病であり、抗生物質が発見される前のこの世界は、 ペストやコレラ、チフスなど、疫病との闘いの時代でもありました。
いま〈コロナの時代〉から振り返る明治ニッポンの〈音〉は、皆さんの耳にどう響くのでしょうか? 息のしにくい時代は、まだしばらく続きそうです。 素敵な声優の皆さんと一緒に送るこのシリーズも、心機一転。 いつかまた劇場が、お客様にとって出演者と同じ空気を共有できる、快適な空間に早く戻りますよう。 僕たち人間というオタンチン・パレオロガスは、それでも前に進んでゆかなくてはならないのですから。

<概要>
タイトル:声のプロフェッショナルが奏でる日本文学 「吾輩は猫である-はじまりの漱石-」
作:夏目漱石
構成・演出:深作健太
期間:2020年10月27日(火)~11月1日(日) 全9公演
会場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
出演:各公演4名ずつ出演(回替わり)

【10 月 27 日(火)19:00】 夏目金之助、主人 ほか:伊東健人 猫 ほか:山崎はるか 正岡子規、迷亭 ほか:笠間淳 奥さん、寒月 ほか:中村繪里子
【10 月 28 日(水)13:00】 夏目金之助、主人 ほか:狩野翔 猫 ほか:吉岡茉祐 正岡子規、迷亭 ほか:三宅健太 奥さん、寒月 ほか:工藤晴香
【10 月 29 日(木)13:00】 夏目金之助、主人 ほか:関俊彦 猫 ほか:安野希世乃 正岡子規、迷亭 ほか:汐谷文康 奥さん、寒月 ほか:青山吉能
【10 月 29 日(木)19:00】 夏目金之助、主人 ほか:関俊彦 猫 ほか:安野希世乃 正岡子規、迷亭 ほか:西山宏太朗 奥さん、寒月 ほか:大坪由佳
【10 月 30 日(金)19:00】 夏目金之助、主人 ほか:高塚智人 猫 ほか:安済知佳 正岡子規、迷亭 ほか:神尾晋一郎 奥さん、寒月 ほか:茅原実里
【10 月 31 日(土)13:00】 夏目金之助、主人 ほか:中島ヨシキ 猫 ほか:加藤英美里 正岡子規、迷亭 ほか:逢坂良太 奥さん、寒月 ほか:徳井青空
【10 月 31 日(土)19:00】 夏目金之助、主人 ほか:駒田航 猫 ほか:加藤英美里 正岡子規、迷亭 ほか:逢坂良太 奥さん、寒月 ほか:徳井青空
【11 月 1 日(日)12:30】 夏目金之助、主人 ほか:緑川光 猫 ほか:田中美海 正岡子規、迷亭 ほか:神尾晋一郎 奥さん、寒月 ほか:井澤詩織
【11 月 1 日(日)18:00】 夏目金之助、主人 ほか:神尾晋一郎 猫 ほか:田中美海
正岡子規、迷亭 ほか:石谷春貴 奥さん、寒月 ほか:井澤詩織
料金:【前売り】全席指定 7,000 円(税込)
【当日券】
全席指定 7,000 円(税込)
チケットスケジュール:
◆一般発売 ※発券開始
受付期間:10月10日(土)10:00~
《第二弾解禁情報》
◆キャスト先行、公式HP先行、いち早(ぴあ有料カード会員向け先行)
受付期間:
10月8日(木)12:00~10 月 11 日(日)23:59
当落発表:10月13日(火)18:00頃~
◆プレリザーブ(ぴあ無料会員向け抽選先行)
受付期間:10月12日(月)12:00~10月14日(水)23:59
当落発表:10月15日(木)18:00 頃~
◆一般発売 ※発券開始
受付期間:10月17日(土)10:00~
チケット発売プレイガイド:チケットぴあ
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