新国立劇場 演劇『あーぶくたった、にいたった』12月上演

一年間かけて試演を重ね、その都度、演出家と芸術監督、制作スタッフが協議し、上演作品がどの方向に育っていくのか、またその方向性が妥当なのか、そしてその先の展望にどのような可能性が待っているのかを見極めていく「こつこつプロジェクト」。
時間に追われない稽古の中で、作り手の全員が問題意識を共有し、作品への理解を深め、舞台芸術の奥深い豊かさを一人でも多くの観客の方々に伝えられる公演となることを目標に掲げている。

第一期は2019年3月から20年3月まで行われたが、演出家の西沢栄治は、プロジェクトがスタートした「令和」という新たな時代に、「昭和」という時代とそこに生きた名もなき人々について思いをはせ、別役実がさまざまなかたちで描き続けた「小市民」シリーズ、なかでもこの『あーぶくたった、にいたった』に惹かれたと言う。

<あらすじ>
婚礼で幕が上がる。新郎新婦は、これから生まれる子どもとの将来を想像している。二人の会話の中で彼らの子どもはどんどん成長し、驚くべき結末を迎えてしまう。楽しい新婚時代から子どもが生まれ、落ち着いた結婚生活、そして老境へと。幾千万の名もなき人間が出会うであろう最終景、彼らの上にチラチラと雪が舞いはじめる・・・・・・。

<演劇『あーぶくたった、にいたった』公演概要>
会場:新国立劇場 小劇場
公演日程:
2021年12月7日(火)~19日(日)
作:別役 実
演出:西沢栄治
芸術監督:小川絵梨子
主催:新国立劇場
出演:
山森大輔 浅野令子 木下藤次郎 稲川実代子 龍 昇
公演詳細:https://www.nntt.jac.go.jp/play/bubbling_and_boiling/

舞台写真:2020年3月3rd試演会より