脚本・バカリズムと演出・川尻恵太による2.5次元舞台の新たな笑い!舞台「ひらがな男子」開幕!

舞台「ひらがな男子」が開幕した。バラエティ番組「アイキャラ」(日本テレビ)から生まれたキャラクター”ひらがな男子”。本作は、バカリズム原案のひらがな一文字一文字が擬人化したキャラクターである”ひらがな男子”をベースに舞台化した作品。

公演は2部構成となっており、第1部の芝居では脚本をバカリズム、演出・作詞を川尻恵太(SUGARBOY)が務め、第2部の芝居仕立てのライブショーでは脚本・演出・作詞を川尻が務める。第1部の脚本を担当するバカリズムは今回が初めての2.5次元舞台ということで大きな話題を呼んでいる。

世の中から文字という文字が消え果てた時代の日本。人々は文字を使えない不自由な生活を送っていた。そんな中、立ち上がったひらがなの”あ”(佐奈宏紀)は、仲間たちを探し求める旅に出る。

物語は”あ”が、”う”(高橋健介)と”ち”(武子直輝)に出会うところから始まる。たった一文字でありながら、ひらがなが示すそれぞれの特徴を持つ個性豊かなキャラクターである”ひらがな男子”の3人のやり取りは、なんとも言えない空気感と絶妙な間がシュールでオフビートな笑いを生み出している。

演出の川尻が「バカリズムさんの書くものはテンポというか、間とか、ジワジワとボディブローのように効かせていく笑いがちりばめられている」と語る言葉どおり、舞台は初めからバカリズム・テイストとも言うべき笑いにあふれている。

ストレートプレイのような、コントのような。それでいて2.5次元舞台としてのキャラクター表現やミュージカルシーンなどもしっかりと押さえられており、バカリズムの笑いと川尻演出の融合によって”2.5次元コメディ”とも言うべき新たな舞台が誕生したと感じさせる。

“あ”たち3人とは別に、それぞれの場所で”ひらがな男子”たちはそれぞれの思惑を持ちながら出会いを重ね、そして集結していく。熱血漢な”た”(稲垣成弥)と、見るからに怪しい”よ”(星乃勇太)。勘違いから起こる2人のでこぼこコンビぶりは目が離せない。


“の”(後藤大)は笑いだけでなく、”ひらがな男子”としての悲しき宿命を描き、お笑い満載の物語にアクセントを加えている。また、”ふ”(中村太郎)が繰り広げるコテコテなパフォーマンスによるベタな笑いは見ていて実に楽しい。

謎の4人組として登場するのは”え”(坂垣怜次)、”し”(和泉宗兵)、”ぬ”(宇野結也)、”ひ”(定本楓馬)の4人。ミステリアスな雰囲気を醸し出す彼らの登場がストーリーにどのような変化を起こすかはぜひ劇場で確かめて欲しい。

また、”こ”(ゆうたろう)、”に”(二葉要)、”ね”(長江峻行)の3人たちのやり取りは、バカリズムらしいシュールなコントのような面持ちがある。

そして、50音ではない点でも、見た目も他のキャラクターと一線を画す「ば」の登場は笑いが止まらない。さらに、物語の語り手として要所に登場する”ぁ”(春日レイ)と”ぃ”(春日結心)の2人。他のキャストたちが「父性を感じてしまう」と語る可愛らしさと幼さ全開の2人に思わず顔がほころんでしまうこと間違いなしだ。

第2部は芝居仕立てのライブショーということで第1部のストーリーを踏まえた後日談のような展開がありつつも、2.5次元舞台によくあるライブショーとは一味違った面白みを感じさせる構成となっていたり、第1部では絡むことのなかったキャラクターたちによるライブなど見どころ満載。

舞台「ひらがな男子」は、脚本・バカリズムと演出・川尻によって生み出される2.5次元舞台の新たな笑いを存分に楽しめる舞台となっている。。

なお、ゲネプロ前の囲み会見には、佐奈、高橋、武子、後藤、演出・川尻の5名が登壇し、挨拶を行った。

佐奈:本当に稽古を頑張ってきました。脚本のバカリズムさんと演出の川尻さんという最強タッグに、僕たちキャストが作ってきた僕たちなりの笑いを信じて本番も頑張っていきたいと思います。

高橋:今回は笑いのある舞台ということで、お客さんが入ったら良い意味で別物になると思います。お客様のおかげで完成する作品だと思いますので、みなさん大いに笑って欲しいです。

武子:本作はすごくハートフルで、いろんな方が楽しめる作品になっております。小さいお子さんから、大人の方までみなさんが楽しんで盛り上がれる舞台となっていますので、力を合わせてやっていきたいです。

後藤:いろんな舞台の稽古を経験してきましたけど、本作の稽古は今までと変わった内容でした。いろんな間とか、川尻さんの面白さが色々と詰まったものになっています。のびやかに本当に僕たちが一番楽しんでやれたらと思っています。

川尻:バカリズムさんは舞台ではコントを、テレビではドラマなどを書いてらっしゃると思うんですけど、今回は演劇というものを一つすっ飛ばして2.5次元舞台の脚本を書いて下さっています。演劇を知っている僕らからすると、セオリーにないことが台本にたくさんあって、それを発掘しながら、みんなで作っていくみたいな感覚の稽古でした。なので、みんな初めての体験をしたものをそのまま舞台で出すという感じなので、見る方も初めて目撃するものになると思っています。僕は2.5次元舞台でコメディをやらせてもらうことが多いんですけど、基本、2.5次元舞台のコメディってオンテンポなものが多いんです。でも、バカリズムさんの書くものはテンポというか、間とか、ジワジワとボディブローのように効かせていく笑いがちりばめられているんです。2.5次元舞台が好きで見て頂く方も、初めて見てみようかなと思っている方も、全員が笑いやすく、初めての体験としてまた見たいと思えるものになっていると思います。

<おたのしみ企画>
1 「ひらがな男子」お見送り
2 「ひらがな男子」抽選会
3 「ひらがな男子」記念撮影所
4 「ひらがな男子」前説
5 「ひらがな男子」アフタートーク

【公演概要】

タイトル: 舞台「ひらがな男子」
期間 : 7 月 20 日(金)〜29 日(日)
会場 : AiiA 2.5 Theater Tokyo
脚本 : バカリズム
演出 : 川尻恵太(SUGARBOY)
出演者 : あ:佐奈宏紀  う:高橋健介  え:坂垣怜次  こ:ゆうたろう し:和泉宗兵
た:稲垣成弥 ち:武子直輝 に:二葉要 ぬ:宇野結也 ね:長江峻行
の:後藤大 ひ:定本楓馬 ふ:中村太郎 よ:星乃勇太 ぁ:春日レイ
ぃ:春日結心 ば:福島海太
公式サイト:https://www.nelke.co.jp/stage/hiradan_stage/

©舞台「ひらがな男子」製作委員会

文:櫻井宏充