竹下景子&加藤健一 コメント到着『ジン・ゲーム』上演

竹下景子×加藤健一 初の二人芝居に、ピューリッツァー賞受賞の名作を上演!
過去には何度か共演、「川を越えて、森を抜けて」(2009、2012)「喝采」(2017、2019)など。今回も息のあったところを見せてくれるはず。

竹下景子コメント

加藤健一事務所の公演に参加するのは『川を越えて、森を抜けて』 (2009・2012 年)、『喝采』(2017・2019 年)、に続いて 3 作目で す。加藤さんご自身がプロデュースされ、常に上質な演劇を世に送り出して いるこのカンパニーの一員となれるのは、一俳優として晴れがましいのと、それ と同じくらいテンションが上がります。のっぴきならない感じ。 で、今回の『ジン・ゲーム』です。オファーを受け即決。チャンスの女神には前 髪しかない、と言うではないか。脚本が面白い!それだけじゃない、しみじみ 感じ入るところもありそう。作者の D.L.コバーンはこの作品がデビュー作でし かもピューリッツアー賞を受賞している。
でもね、ともう 1 人の私「二人芝居よ、これ。台詞の量は半端ないし、最近とみに台詞覚えワルくない?」そうなんです。自覚あり、です。しかもタイトルの 「ジン・ゲーム」なるトランプ遊びが劇中に 14 回も登場するんです。これまで 演じた役の中で最高難度の作品かもしれません。 この脚本を手に取るまでジン・ゲームの「ジ」の字も知らなかった私ですが、メ ンタルもフィジカルにおいても強靭な加藤さんの胸を借りてコツコツ丁寧に役 を創っていく所存です。どうぞよろしくお願いします。

加藤健一コメント

ベントレイ保養園と呼ばれる老人ホームのサン・デッキ。面会日でもある日曜 日の午後。サン・デッキへの出入口の向こうでは、家族や知人たちと楽しそう に語らう人々の声。 しかし訪ね来る人のないウェラーとフォンシアは、今日もジン・ゲーム(トランプ ゲーム)をしながら時の流れを待つ。 初めてジン・ゲームをするというフォンシアが、このゲームが得意だと言うウェラ ーに勝ち続ける様子は、まるでドタバタコメディのようでもあるが、ゲーム中に 交わされる会話から浮かび上がって来る二人の人生の悲哀は、面白おかし いゲームの成り行きとは裏腹に、人の心を打つ。 竹下景子さんとの共演は『川を越えて、森を抜けて』『喝采』に続き三本目 となりますが、いつも全身全霊で板の上に立ち続ける竹下さんの姿には、心 洗われる思いがしています。 今回は二人芝居でもあり、膨大な台詞をとにかく頭に叩き込み、それをクリ アした上で、このピューリッツァー賞受賞作品をどこまで深く、そしてどこまで楽 しく表現出来るかがとても楽しみです。

STORY
入居者や食事や看護師への愚痴で息の合う二人。
ホーム独特の空気感に馴染めない二人は、トランプ遊びを始める。
時間つぶしがてら気軽に始めたゲームだが、初心者のフォンシア相手に全く勝てないウェラーは、対戦を重ねるごとに苛立ってきて…。
単純なトランプゲームが、孤独な老人たちの“単純ではない”過去をあらわにする。
名優二人による重厚な演技で、ピューリッツァー賞受賞の名作に挑戦。
セリフの応酬がおもしろい、チクリと刺さるビターコメディー。

作者◆D.L.コバーン
劇作家。1938 年、アメリカ・メリーランド州生まれ。当時 30 代で『ジン・ゲーム』を執筆してデビュー。 他の作品には『Bluewater Cottage』『Noble Adjustment』『Return to Bluefin』他多数。 また、テレビ番組の脚本も手掛けている。

作品◆THE GIN GAME
1976 年 9 月、アメリカン・シアターアーツにて初演。1977 年 10 月にブロードウェイデビュー、公演回数は 516 回にのぼる。 その後、イギリス、ロシア、フランス、オーストラリア、中国等、数多くの国で上演された。
日本ではメープルリーフ・シアターが 2000 年に初演。(訳:吉原豊司、演出:貝山武、出演:水谷貞雄、加藤土代子) 1978 年度ピューリッツアー賞受賞作品。

ジン・ゲーム◆遊び方
世界三大トランプゲームのひとつであり、2 名で対戦する。 「ジン・ラミー」または「ジン」と呼ぶのが一般的だが、本作では「ジン・ゲーム」としている。
10 枚ずつ札を配ってゲーム開始。プレイヤーは、未配布の札または最新の捨て札から 1 枚引き、手札から 1 枚捨てる。 これを交互に繰り返し、同じ数字を 3 枚以上、または同じ記号で連続する数字を 3 枚以上集め、揃ったら「ジン!」と言い、 手札を見せて勝利。

 

概要
日程・会場:2023.6/29(木)~7/9(日) 下北沢 本多劇場
作:D.L.コバーン
訳:吉原豊司
演出:小笠原響
出演:竹下景子 加藤健一
公式サイト:http://katoken.la.coocan.jp