宮沢りえ 主演, 栗山民也 演出 舞台『オーランド』。ウエンツ瑛士, 河内大和, 谷田歩, 山崎一。そして、翻案に岩切正一郎

宮沢りえ主演舞台、PARCO PRODUCE 2024舞台 『オーランド』が2024年7月より、埼玉、東京を始め、8月には愛知、兵庫、福岡と巡演。

20世紀モダニズム文学の重鎮で最も有名な女流作家のひとりであるヴァージニア・ウルフの代表作『オーランド』。数奇な運命をたどるオーランドの人生を通じて、“真の運命の相手には時代も国も性別も関係なく巡り合えるはず!”という強いメッセージが、奇想天外なストーリーの中で力強く描かれている作品。
映画「オルランド」でも知られる本作『オーランド』を、栗山民也の原案、詩人 岩切正一郎の翻案で舞台化。
あらゆる女性を虜にする美貌の青年貴族・オーランド役には、TVドラマ、CM、映画、舞台と多方面で活躍し、5度にわたる日本アカデミー賞主演女優賞や読売演劇大賞・最優秀主演女優賞など、数多くの映画、演劇の受賞歴を持つ宮沢りえ。`12年朗読『宮沢賢治が伝えること』以来、栗山と本格的に初タッグを組む。
オーランドが各時代で巡り合う共演には、バラエティ番組やドラマと幅広く活動し、イギリス演劇留学、舞台『てなもんや三文オペラ』や映画『湯道』等で活躍を魅せたウエンツ瑛士。「りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ」にて舞台『マクベス』や『ハムレット』等で主役、NODA・MAP番外公演『THE BEE』などに出演。企画・演出と活躍の場を広げ、ドラマ『VIVANT』出演の河内大和。CM出演・ナレーション・声優と多岐にわたる経験を持ちドラマ『VIVANT』、『必殺仕事人』や舞台『ゲルニカ』等の舞台で活躍の谷田歩。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』やドラマ『祈りのカルテ』等に出演し、舞台『12人の怒れる男』、『23階の笑い』で2度目の読売演劇大賞最優秀男優賞受賞、旗揚げした演劇集団で演出も手掛ける山崎一。

コメント
翻案:岩切正一郎
オーランドの体には、英国における男性中心の社会から女性が自己表現者として鮮明に自立してゆく 350 年余 りのプロセスが寓意的に折り畳まれています。それを劇として展開する翻案を任されました。ヴァージニア・ウルフが 風刺的な物語の人物として創造したオーランドの体と意識は時を越えて広がり、今の日本や世界の状況を包み 込んでいます。オーランドのプロットは演劇的なものを壊す要素でいっぱいです。それを逆手に取って、沈黙の襞の 奥で響いているものを聴き出せるような台詞にできればと思っています。宮沢りえさんを始めとする素晴らしい俳優 陣の演技と栗山さんの演出と一緒に、「オーランド」の中へ分け入ってゆく、秘境の探検隊の一員となったような気 持ちで取り組んでいます。

演出:栗山民也
もう 30 年も前のことになるが、パリで夜ごと劇場に通い、饒舌に語り合うフランス人のように友人たちとカフェで飲みなが ら、今観た舞台について何時間も語り合った。そんな時カルチェラタンにある劇場の前で一枚のポスターを見た。その闇 のような色彩のポスターはロバート・ウイルソン演出の「ORLANDO」。ウイルソン独特の光と影の舞台は、いつものよう にマジックのようで鮮やかだった。その時の記憶が深く体のどこかに残っていたのか、宮沢りえさん主演で何かをとプロデュ ーサーから言われた時、「ORLANDO」の淡く深遠な風景がすぐ心に浮かんだ。この物語と出会った時、なんとも不可 解な世界に迷い込んだことを覚えている。答えを見つけるのではなく、幾度も問うことが求められた。不変を象徴する 「樫の木」が 360 年生きた主人公とともに、ただ移りゆく時代の表情をじっと見つめているような印象。そんな詩のよう な、永遠を描く舞台になればと思う。

宮沢りえ
初めて栗山さんとご一緒できる事がとても嬉しいです。 そして台本を頂き、無限の怖さを感じ、震えてもいます。今までに無い大きな挑戦です。プレッシャーをエネルギー に変え、舞台の上では何者にでもなれるし、どこまででもいけるんだ!その飛躍力を信じ、ただただ突き進みたいと 思います。

ウエンツ瑛士
まずこの様に素晴らしい方々とご一緒出来る事が何より嬉しいです。台本を読んでもなかなか見えてこないシーン などが、どの様に立ち上がっていくのか。興味をそそられると同時にしっかり食らいついていこうという決意で溢れてい ます。考え尽くして、感じ尽くして、全身で表現をする。そして今までの自分に安住せず、不恰好でも曝け出してそ こも皆様が楽しんでもらえる要因の一つになるように出来たらと思ってます。と半年前から気合いが入りまくってます が、暑い夏になる事間違いなしです。それまで日々をしっかり積み重ねて、皆様と劇場でお会い出来る日を楽し みにしています。

河内大和
今から稽古も本番も本当に楽しみです!この壮大な自然と人間の物語が、今のこの時代に、どんなふうに PARCO 劇場に立ち上がっていくのか!この戯曲は、オーランドーの人生の大風景画、ファンタジーでありながら刺 すようにリアル、すべての言葉が煌めいて感じられます。演出の栗山さんとは今年の始めにご一緒させていただいた のですが、本当に演出が魔法のようで、見えない大きな力に導かれるように、いつの間にかとんでもない作品に仕 上がっていきます。共演者の皆様も尊敬する素敵な方たちばかりなので、きっと演劇にしかできない想像力の愉し さと人間力に溢れた作品になるのではないかと、ものすごくワクワクしています。

谷田歩
とにかく出突っ張りのオーランドが大変だろう。 そしてそれと共にコロコロ変わる沢山の相手役を、たった 4 人の男が受け持つ。 骨が折れる芝居になるなと、覚悟している。 僕にとっては初めましての方も居れば、縁多い人も居る。 詩的な台詞が多いこの美しい物語を、キャストと栗山さんでどの様に仕上げて行くのかとても楽しみ。 苦労するのは間違いないけど、絶対に面白い作品になる事を今から確信しています。

山崎一
「オーランド」という作品は不思議な作品です。男性として生まれ、そのあと女性に生まれ変わって数百年生きてる 人の話ですからね。性別だとか、ものの価値観がひっくり返ってしまうような面白さがありますよね。 時間と場所がどんどん変わって行く。だから作り手としては大変ですよね、多分。(笑) でも、だからこそ舞台でやる意味もまたあるんでしょうね、この作品は。いまからワクワク、ドキドキが止まりません。 だってこれだけたくさんの人が出てくるのにわずか 5 人でやるのですから! あ、宮沢りえさんはオーランドだけなので、4 人ですね!(笑)どうぞ皆様、お楽しみに!

原作ストーリー
16 世紀イングランドに生まれた青年貴族のオーランドは、その美貌から エリザベス女王の寵愛を受ける。 女王の死後、オーランドはロシアの皇女サーシャと恋に落ちるが、サーシ ャに裏切られ心を痛め、未完成のままだった詩集「樫の木/The Oak Tree」の制作活動に没頭する。作詞活動の中でニコラス・グリーン(ニック)を始め当時の有名な詩人達や、オーランドの美貌のとりこになった ルーマニア皇女とも交流するようになる。 その後詩人として挫折を経たオーランドは、チャールズ 2 世の指名でト ルコに渡り、トルコ大使として政務に務めるが、暴動の最中に7日間の 昏睡状態に陥り、眠りから覚めたオーランドは自らの身体が女性に変身 していることに気付く。 女性に生まれ変わったオーランドは、ひそかにジプシーとの生活を送るよ うになるが、貴族として贅沢な暮らしを送ってきたオーランドにとって、ジプ シーの生活様式は相容れず、再びイギリスに戻ることとなる。 航海中、女性用の洋服を着用しなければならないことや自身と恋に落 ちた船長とのやり取りを通じてオーランドは自らが女性に変身したことを 自覚し、女性であることの歓びを覚える。
そして、18 世紀・19 世紀のイギリス社交界に舞い戻ったオーランドは、 数世紀越しの詩集「樫の木」 を発表し、賞を取る。 オーランドは、文学的に成功し、女性としての地位も築くが・・・。

概要
PARCO PRODUCE 2024舞台『オーランド』
日程会場:
埼玉:2024年6月29日(土)~30日(日) 彩の国さいたま芸術劇場大ホール
東京:2024年7月5日(金)~28日(日) PARCO劇場
愛知:2024年8月2日(金)~4日(日) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール
兵庫:2024年8月8日(木)~11日(日) 兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール
福岡:2024年8月16日(金)~18日(日) キャナルシティ劇場
原作=ヴァージニア・ウルフ
翻案=岩切正一郎
演出=栗山民也
出演=宮沢りえ、ウエンツ瑛士、河内大和、谷田歩、山崎一

公式HP:https://stage.parco.jp/program/orlando2024