劇団スタジオライフ 『ガラスの動物園』 2024年3月上演

劇団演出家の倉田淳が長年憧れ続けた、テネシー・ウィリアムズの戯曲『ガラスの動物園』。
2025年の劇団創立40周年を迎える前に、上演に踏み切ることに。
登場人物たった4人の完全ダブルキャスト上演で、ウィングフィールド家の日常を繊細に綴り、その奥にあるガラスのように繊細な心の襞を灯してゆく作品。
1944年に執筆され、同年、シカゴで初演。1945年3月にニューヨーク・ブロードウェイで上演されると1946年8月まで561回公演されるロングランヒットとなり、ウィリアムズの出世作となった。作者の自伝的作品で米文学の最高峰に位置し、ハリウッド映画にも影響を与えている他、2度映画化。日本での初演は1950年。

倉田 淳より
1944年に発表されたテネシー・ウイリアムズの『ガラスの動物園』は今尚、多くの人々の心を魅了し続けている普遍性を有した作品と思います。自分もいつか取り組みたいと長年憧れ続けてきた戯曲です。おかげさまで劇団スタジオライフは2024年には39周年を迎えさせていただきます。しかし、このまま過ごしていては忘れ物をしているようで落ち着かない気持ちになりました。そこで40周年を迎える前に、畏れ多いと思いつつ上演に踏み切らせていただいた次第です。
上演はブルー・チームとローズ・チームの完全ダブルキャスト上演となります。登場人物はたった4人、一家の日常を繊細に綴り、その奥にあるガラスのように繊細な心の襞に灯りをあててゆく作品です。4人が阿吽の呼吸でデリケートにアンサンブルを積み重ねてゆくことが大切と思いました。それで完全ダブルキャストとなった次第です。また、ブルー・チームでトムを演じる笠原浩夫が小劇場空間に出演するのは「Three Men in a Boat + ワン」以来8年振りとなります。『ガラスの動物園』を上演したいと考えた当初から、トムを是非やって欲しいと思っていました。そしてもう一人のトム、奥田努も普段の言わばふざけたオクダの奥にある繊細な魂を見せてくれると期待しています。アマンダの石飛幸治と楢原秀佳、ジムの曽世海司と鈴木翔音、そしてキーパーソンとなるローラの松本慎也、心強く座組を支えてくれると確信しています。もう一人のローラ、吉成奨人はヴェテラン組の中に若手一人ですが彼自身も気付いていない一面がヴェテラン勢に揉まれて浮上するはずです。

今現在のこの時、劇団スタジオライフならではの『ガラスの動物園』を創りたく頑張ります。

STORY
1930年の不況時代、アメリカ、セントルイスの裏町にあるアパートに暮らすウィングフィールド家の物語。登場人物は4人、語り手となるトム、その姉のローラ、母親のアマンダ、そして靴倉庫で働くトムの同僚のジム。トムは貧しく息の詰まるような現状からの逃亡を夢見ている。かつて父親が突然の出奔をしたように・・・ 姉のローラは少女時代に罹った病の後遺症で少し足を引きずっている。そのことが彼女を内気にして人との交流を拒むようにガラス細工の動物たちに囲まれて暮らしている。母のアマンダは南部で過ごしていた裕福な少女時代の思い出から離れられずにいる。目下のアマンダの最大の悩みはローラの結婚のこと。働きにも行けず内に籠ったローラの将来を案じて結婚相手を切望し、トムに若い紳士を紹介して欲しいと頼みつづけていた。そして或る夜、春雷と共にトムは一人の青年を連れてくる。靴倉庫で働く同僚のジム・オコナーだ。トムは知る由もなかったが、彼はローラがハイスクール時代に憧れていた学園のスターだった・・・・

≪Studio Lifeとは≫
1985年に故河内喜一郎と倉田淳により結成、2020年35周年を迎えた演劇劇団。1987年から、男優が女性役を演じるという手法をとり、現在は男優30名、女性演出家・倉田淳1名のみで構成されている。その耽美的な世界観と、演出家・倉田淳の独創的な脚色力、美しく繊細な舞台演出が話題を呼び、30代~50代の女性を中心に圧倒的な支持を得ている。

概要
タイトル:『ガラスの動物園』
作:テネシー・ウィリアムズ
翻訳:鳴海四郎
演出:倉田 淳
日程・会場:2024年3月7日(木)~17日(日) ウエストエンドスタジオ
キャスト
アマンダ・ウィングフィールド 楢原秀佳/石飛幸治
ローラ・ウィングフィールド 松本慎也/吉成奨人
トム・ウィングフィールド 奥田 努/笠原浩夫
ジム・オコナー 鈴木翔音/曽世海司

URL
Twitter劇団公式: @_studiolife_
Twitter Studio Life THE STAGE: @GE_studiolife
Facebook: https://www.facebook.com/studiolife1985/