加藤健一・竹下景子「喝采」東京公演前売 2月3日〜 下北沢本多劇場 公演3月13日〜

ーーあの頃の輝きを再び!名作「喝采」、ツアー中!東京公演は3月から!ーー


現在はツアー中、キャストのコメントが到着した。その中から、加藤健一さん、竹下景子さんからのコメントをお伝えする。

<加藤健一>
初日があけて(地方公演での会員の皆さんの反応や手応えはいかがですか?)
こんなにシリアスな芝居なのに初日のカーテンコールから大勢の人々がスタンディングオベーションで応えてくれた事には、本当に ビックリしました!!中にはスタンディングオベーションをされたのは初めてという役者もいて、やっている僕たちの方が感動を頂いて いる感じです。最後の本多劇場公演までには、もっともっと芝居を深めたいと思います。

再演にあたって(作品に対する思いなど)
同じ回数の舞台に立っても、ロングランと再演とでは違いがあります。ロングランは皆で決めた方向に向かって、上演期間中、切 磋琢磨を続けます。でも、再演は、時をおいてもう一度その作品と向き合う為、方向そのものをもう一度、客観的に見つめ直す ことが出来るんです。役者も演出家も。再演が決まった時には、もう一度、生みの苦しみが始まるんだなあという思いがあります が、出来上がってみれば、やはり「本当にやってよかった!!」という思いで一杯です。

◆キャスティングについて(改めて向き合う相方・竹下景子さんとの掛け合いに何か変化はありましたか?また、新たなキャ ストメンバーと再演を作り上げてみていかがですか?)
竹下景子さん演じるジョージーという役は、初演よりずっと強い女性になっています。ジョージーが本気で怒る時、ゾクッとするほど の怖さを感じます。夫に対して本気で怒る事は、その裏側に本気の愛を感じ、毎日、ライブ感一杯の台詞のラリーを重ねていま す。 新メンバーも予想通り、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれ、キャストが変わるとこんなにも芝居が変わるのかと、改めて感動 しています。

◆フランク・エルジンという役、人物について(この役を演じる上で、新たに発見した難しいところ・楽しいところなどあれば)
愛する相手役を心から愛する事。自分の役所の悩みに本気で立ち向う事。役者として、当たり前のことですが、幸運にも再演 のチャンスを頂いたのだから、この当たり前のことをもっともっと深めて行くだけです。発見する事は、毎日沢山あり過ぎて、とても 一言では言えません。

◆今回のツアーのラストに控える東京公演に向けて一言
舞台の再演は映像の再放送や再上演とは全く違い、キャスト・スタッフ全員が、初演の成果を上回るべく、全身全霊を傾けま す。ですから、よほどの事がない限り、再演を重ねる度に芝居はどんどん良くなって行くものです。今回も、初演の『喝采』よりは 格段に良くなっていると思います。より深く、より感動的な作品に生まれ変わっていますので、是非劇場まで確かめに来て下さい。

<竹下景子>
◆初日があけて(地方公演での会員の皆さんの反応や手応えはいかがですか?)
私にとっては久々のツアー初日。都内でのゲネから間があいていたこともあってドキドキしましたが、演劇に日頃親しんでいる会員 さんだけあって、ジョージーが登場する 2 場ではスッカリ場の空気が出来ているように感じました。終演後に「(観客が)皆、緊 張してて、もちろん良い意味で。こういうのは久しぶりですね」と主催の方からお褒めの(?)言葉を頂戴してホッとしました。本 当に演劇は演る側と観る側、その両方で創っていくのだな、と実感しました。
◆再演にあたって(再演が決まった時の思い、作品の魅力・作品に対する思い、など)
これは夢、と思うくらい嬉しかったです。というのも、翻訳劇の経験の乏しい私にとって、この「喝采」は願ってもないくらい魅力的な 作品であると同時に、私にはあまりあるほどの体力・気力を要するものだったからです。つくづく肉食の西洋人に生まれたかったと、 自分の出自をうらめしく思いました(笑)ですので今回の再演は、まさに「リベンジ」。挑戦したいことがいっぱいです!この 40 回 超えのステージで、夢から本物のジョージーに向かって一歩一歩進んでいきます。
◆再演稽古での思い出について(再演に向かう松本祐子さんの演出を受けた感想、など)
再演の稽古初日に松本祐子さんから「再演することで作品への理解がさらに深まる」とお話しがありました。必ずそうしなくては、 と思いました。その一方で、初演の心構えで、と自分に言い聞かせました。新たなキャスティングで臨む今回です。日々新たな発 見を積み重ねていきたいと祈るような想いもありました。そして、本当に!多くの発見と気づきがありました。祐子さんの時に大 胆、常に繊細で辛抱強い演出がなければ今日の日はありませんでした。感謝の気持ちでいっぱいです。
◆ジョージー・エルジンという役、人物について
ジョージーは誠実を絵に描いたような女性です。見栄っ張りで甘えん坊のフランクを心から愛しています。とても私には真似できま せん(笑)そんな彼女を作ったのは故郷ハートフォードと両親の愛でしょう。特に父親の。父親がそうだったように、彼女は自分 を信じています。そして、本が彼女の友達です。少女の頃も、今も。そんなジョージーらしい台詞がこの戯曲にはキラ星のようにち りばめられていて、それが作品を時にコミカルにもリリカルにもしてくれています。 そしてもう一つは、女性が自立して生きることの難しさと大切さです。1950 年代は今よりもっと困難な道だったことでしょう。この 点でもジョージーは揺れ動きます。当時に思いをはせて演じたいと心がけています。
◆今回のツアーのラストに控える東京公演に向けて一言
新たに生まれ変わった「喝采」は、われらが加藤健一さんの仰るように、演劇人への応援歌であるのと同時に、人生への応援歌 でもあります。たくさんの愛にあふれたこの作品にどうぞご期待ください!本多劇場でお待ちしています。

【公演概要】
加藤健一事務所
vol.104「喝采」

2019年3月13日(水)~17日(日)
下北沢・本多劇場

作:クリフォード・オデッツ
訳:小田島恒志、小田島則子
演出:松本祐子
出演:加藤健一、竹下景子、奥村洋治(ワンツーワークス)、林次樹(P カンパニー)、山本芳樹(StudioLife)、寺田みなみ、小須田康人

公式HP:http://katoken.la.coocan.jp