新国立劇場 バレエ公演『ライモンダ』6月5日より上演

古典の美しさを格調高い舞台で!プティパ最後の傑作『ライモンダ』上演。

『ライモンダ』はアレクサンドル・グラズノフの音楽が大変美しい中世十字軍の時代の物語 で、プティパ最後の傑作といわれる古典バレエ。新国立劇場では、この格調高い古典名作を、当時英国ロイヤルバレエで活躍していた吉田都芸術監督などを主演ゲストに招き 2004年に初演。牧阿佐美の格調の高い振付と演出、現代的でスピード感あふれるスペクタクルな舞台展開、そしてルイザ・スピナテッリの色彩が印象的な衣裳・舞台美術は大変評判をよび、朝日舞台芸術賞を受賞。また、08年2月にはジョン・F・ケネディ・センター主催の日本フェスティバルで上演され、好評を博した。

<ものがたり>
十字軍の遠征に出ているジャン・ド・ブリエンヌと密かに婚約の約束をしているライモンダ は、再会を夢にみるほど彼の帰還を待ちわびている。サラセンの王アブデラクマンも、美し いライモンダを憎からず思っている。ライモンダの叔母である伯爵夫人の館で開かれた宴に 招待されたアブデラクマンは宝石や数々のめずらしい踊りで彼女の気を引こうとするが、そ こにジャン・ド・ブリエンヌが登場して、彼女をめぐり決闘となる。

[幻想的な色彩の美術で描かれる、 中世の華やかな歴史絵巻]

『ライモンダ』の舞台は中世のフランス・プ ロヴァンス地方。ライモンダの婚約者ジャ ン・ド・ブリエンヌはプロローグで十字軍遠 征へ向かいます。十字軍の時代を背景に、ま るで絵画を見ているような、西洋と東洋双方 の中世的色彩に溢れた美術のなかでドラマ が展開、華やかな絵巻物を紐解くような舞台になっている。

[スピーディーなストーリー展開と幕ごとに異なるテイストを堪能]

『ライモンダ』は第1幕ではクラシック、第2幕ではキャラクター・ダンス、第3幕ではハンガリー風と幕ごとに異なるテイストの踊りを味わえ、スピーディーに展開するドラマと共に、踊りの醍醐味もふんだんに盛り込まれている。
中でも、1幕、2幕ではライモンダを巡る恋の三角関係のドラマが運ばれていくのに対し、第3幕では有名な「グラン・パ・クラシック」で8組の男女カップルを従えたライモンダとジンによる豪華絢爛な踊りが披露され、踊りの見せ場として最高潮に盛り上がる。

[ライモンダへ情熱的に愛を伝える サラセンの王・アブデラクマン]

ジャンの恋敵として登場するサラセンの王・アブデラクマン。牧阿 佐美版ではこのキャラクターを、無理やりライモンダを略奪しよ うとする悪役ではなく、ライモンダに恋焦がれてる 1 人の男性と して描いています。それによっていつの時代にも通ずる、男女の普 遍的な恋愛模様としてストーリーが進んでいきます。 優しく端正な騎士であるジャンと、野性的で愛情をストレートに 表現するアブデラクマンという異なる魅力をもつ男性 2 人は、立 場や人種は違っても、心からライモンダを愛しているということ は変わりなく、ご覧の方も感情移入しやすいキャラクター設定と なっています。

<概要>
2020/2021 シーズン 新国立劇場バレエ団「ライモンダ」 Raymonda
芸術監督:吉田 都
振付:マリウス・プティパ
改訂振付・演出 :牧 阿佐美
音楽:アレクサンドル・グラズノフ
美術・衣裳:ルイザ・スピナテッリ
照明:沢田祐二
指揮:アレクセイ・バクラン
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
出演:新国立劇場バレエ団
【公演日程】
2021年6月5日 14:00
2021年6月6日 14:00
2021年6月11日 14:00
2021年6月12日 14:00
2021年6月13日 14:00
【会場】新国立劇場 オペラパレス
【予定上演時間】約3時間(休憩含む)
【ウェブサイト】https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/raymonda/