ダイワハウスSpecial 地球ゴージャス二十五周年祝祭公演 「星の大地に降る涙 THE MUSICAL」稽古場レポート! 地球ゴージャス不朽の名作が復活!!

2月某日、地球ゴージャス25周年祝祭公演『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』稽古場会見と公開稽古が都内で行われた。

本作は、2009年に地球ゴージャス10作目の公演として上演された作品で、岸谷五朗が脚本を書き直して初演時よりミュージカル要素をアップ。さらに岸谷と寺脇康文以外の全キャストを新たにし、新演出版での上演となる。

今作の主役となる、記憶をなくした青年・シャチを演じるのは、2019年の地球ゴージャス Vol.15『ZEROTOPIA』に続いての出演で、今作が舞台初主演となる新田真剣佑。そして、シャチが出会う神の子を宿した女性・ステラを演じるのは、数々の大作ミュージカルでヒロインを務め演劇賞も多く受賞する笹本玲奈。

さらに、松本利夫(EXILE)、湖月わたる、愛加あゆ、島ゆいか、森公美子、といった若手からベテランまで、迫力ある豪華なオールスターキャストが集結している。

まず披露されたのが、1幕M1「震える大地」だ。時は1868年、舞台は戊辰戦争、新政府軍がまもなく五稜郭へと攻め入ろうとしているさなか。戦乱を予感させる重厚な音楽とともに、盾を持ったアンサンブルによる一糸乱れぬ群舞の中を、真剣佑が走り抜けながら迫力ある殺陣を繰り広げる。

次はM3「遭遇」。漂流し、記憶をなくしたシャチが、武器の代わりに太陽の笑顔を持てた民族、タバラ族と出会うシーン。M1の緊迫した展開とは打って変わって、笑顔の部族が伝統的な儀式でシャチを出迎えるというリズミカルで陽気なミュージカルナンバーが公開。ステラと出会ったシャチが記憶を失っていることに気づくと、曲調もガラリと変わり、湖月や愛加らによって激しいダンスも披露された。

続いてのM10「生きるという事」は、真剣佑と笹本のメインナンバー。記憶を失い苦悩するシャチに対してステラが大きな愛で包み込むという場面。真剣佑と笹本のお互いに訴えかけるような情感あふれる歌声が稽古場に響き、優しく諭すステラがシャチをゆっくりと抱きしめて終わるという、しっとりとしたシーンとなっていた。

そして、最後に公開されたのは1幕ラストとなるM14「暗黙の胸騒ぎ」という真剣佑、松本、湖月、愛加、島、森、寺脇、岸谷らによるメインナンバー。戦乱の火が迫る中で、今にも何かが起きようとしているようなスローな曲調で始まり、ダンスと歌唱を交えながら、タバラ族の人々が自分たちの行く末に不安を覚えつつ心の悩みを訴えながらも団結を固めるという1幕を締めるにふさわしいミュージカルナンバーとなっていた

本作のミュージカルナンバーは全25曲。完全なミュージカルとして脚本も書き直され、楽曲も作り直されたという。公開されたのは1幕の4曲だけであったが、地球ゴージャス不朽の名作のミュージカル要素がさらにパワーアップし、戦火が伸びる星の大地・北海道を舞台とし、歴史の大きな渦に巻き込まれた人間たちの生き様を感じさせ、壮大な歴史ファンタジーを期待させる公開稽古となっていた。

公開稽古前に行われた登壇者挨拶では、まず真剣佑が「少ない稽古時間の中、必死でみんなで仕上げました。多くの方々に見ていただけたらうれしいです」と挨拶。

すると、岸谷が「稽古自体は1月から始まっておりまして、本番ではさらに完成度の高いダンスが見せられると思います。(少ない稽古時間というのは)マッケン(真剣佑)が忙しいので、『稽古場に行きたい!』といつも言っています(笑)」とフォローすると、会場が笑いに包まれた。

笹本は「憧れ続けていた地球ゴージャスさんに参加できることをうれしく思っております。初めて脚本を読ませていただいた時にすごい作品だなと思いました」と打ち明けると、岸谷は「脚本は私が書いております」とニッコリ。

続けて、笹本が「すごく大きなテーマとメッセージを直接的に訴えかけている作品です。上演するのは日本なんですけど、世界に向けて発信するつもりで臨みたいです」と意気込んだ。

寺脇は「今回の東京公演は舞浜アンフィシアターというエンターテインメントにはバッチリの劇場での上演です。都心の方からするとちょっと遠いというイメージがあるかもしれないですけども、ディズニーランドの隣です! 向こうも人気キャラクターがたくさんいますけど、こちらもマッケン・マウス、笹本シンデレナ、ドナルド・マッツ、森の公美のプーさんと勢揃いでございまして、ディズニーランドに行く感覚で見に来てください!」と冗談を交えながらアピール。

さらに、寺脇が「そうだよね、マッケン・マウス?」とネタ振りをするが、唐突すぎて真剣佑がものまねを披露できずに笑いを誘う場面もあった。

そして最後に、岸谷が「キャスト、スタッフ一同、このエンターテインメントにかけております。舞浜アンフィシアターとフェスティバルホールともにすごい劇場です。最高のエンターテインメントを作るために、みんなで一丸となって頑張っています。ぜひ劇場に足を運んでいただきたいと思います」と呼びかけて会見を締めた。

<出演>
新田真剣佑、笹本玲奈 / 松本利夫、湖月わたる、愛加あゆ、島ゆいか / 猪塚健太、松浦司、大平峻也、大嶺巧 / 碓井菜央、原田治、神谷直樹、おごせいくこ、田口恵那、砂塚健斗、加藤真央、大音智海、咲良、鈴木百花、織里織、高木勇次朗、Sarry、杉山真梨佳、青山恵梨子、神田朝香、内木克洋、田邉浩仁、高城徹、筑紫珠楽(和太鼓)、佐藤史織(津軽三味線) / 森公美子 / 岸谷五朗、寺脇康文

【公演概要】
タイトル : ダイワハウスSpecial 地球ゴージャス二十五周年祝祭公演 「星の大地に降る涙 THE MUSICAL」
作・演出 : 岸谷五朗
主題歌 : EXILE「愛すべき未来へ」
出 演 : 岸谷五朗・寺脇康文 ほか
日程 会場:
<東京公演>
2020年3月10日~4月13日 舞浜アンフィシアター
<大阪公演>
2020年5月3~14日 フェスティバルホール
企画・製作 : 株式会社アミューズ
公式サイト: https://www.chikyu-gorgeous.jp/25th/
お問い合わせ: 地球ゴージャス FC 03-5457-3485(祝日を除く月~金)
取材・文:櫻井宏充