生駒里奈 主演『かがみの孤城』囲み会見レポ「観ていただいて感じたことを日々の生活の力に」(生駒)

本舞台は、本屋大賞など8冠を受賞し、「最終章、あなたは経験したことのない驚きと感動に包まれる」と謳われた衝撃のラストが話題の『かがみの孤城』を元乃木坂46生駒里奈さん主演で舞台化。公演に先駆けて囲み会見が行われた。登壇したのは生駒里奈、溝口琢矢、成井豊、そして原作者の辻村深月

会見の前に、まず主催側から挨拶があった。先の報道でキャストの一人に新型コロナウイルスの陽性者が出たが、代役で公演を行うことになった。その際に全員の検査を実施し、陰性であることを確認し、万全の体制であることが説明された。
検温、座席は通常の半分、アルコール消毒、キャスト及びスタッフのフェイスシールド着用に関しては、陽性者が出たからではなく、もともと、細心の注意を払って体制を組んでいたとのこと。このゲネプロでも、マスコミ陣は会場に入る前に検温し、アルコールの消毒を行ってから劇場に入った。物販に関しては座席の背もたれにQRコードが貼ってあり、そこで物販の情報を得ることができるように。やれることはやる、もちろん誰も経験したことのない状況なので『これが正解』というのはないが、考えられる最大のことを行っている。客席最前列は透明シートのついたて、キャストはフェイスシールド着用で舞台に立つ。二重三重に対策を立てているのがよくわかる。

それから、生駒里奈、溝口琢矢、成井豊、辻村深月が舞台上に。もちろんフェイスシールド着用。まずはフォトセッション、撮影しやすいようにならび、それからソーシャルディスタンスを保ったポジションについた。

生駒里奈はオファーは昨年、といい「原作に惹かれた」とコメントし、「主人公のこころが友人とトラブルになり不登校になります。実は私も(学生の頃)そんなに明るい子ではなかった」と語る。溝口琢矢は原作はもともと知っているとのことで「どこまで描かれるのか楽しみだった」と語り、「『あ!全部入ってる!』って感動を覚えました。読んだときはワクワクしてました。僕の実は中学の時に人間関係に悩んだ時期がありました」とコメント。中学時代は思春期真っ只中、誰しもそういった経験の一つや二つはある。そんな苦いことは、この時期の思い出として蘇る人も多いであろう。そして稽古に関する質問が出た。時節柄、無事に公演が出来るのかどうか、判断が難しく、無事に開幕するものもあるが、延期や中止にせざるをえない公演もある。

 

稽古中はもちろん、マスク必須。そして場当たりで初めてマスクを外してフェイスシールド着用となったが、マスクだと顔半分が覆われており、表情が見えないのが難点だ、それについて生駒里奈は「(稽古中は)見えているようで見えていなかった、顔がわからなかった」と語り、溝口琢矢も「新鮮な気持ちで本番を迎えられる」と語る。“新しい様式”、マスクで稽古する、表情が見えない難しさ、しかし、フェイスシールドになり、顔が全部見える状態になった時の一種の開放感というのだろうか、“新鮮”に感じるのであろう。脚本の成井豊は「原作が長いので省略しています。言いたいことをそのまま舞台にしたらいいなと。サンシャイン劇場なので大きく演じて欲しいなと。場当たりで、特に生駒さんがいい芝居になっていましたね」と太鼓判。溝口琢矢も「久しぶりで、縮こまってしまったところもあったけど、伝えることはしっかり伝える、稽古場は楽しかったですね」と語る。生駒里奈も「成井さんに『演劇だから』と言われて・・・・・信じて」と成井豊に100%の信頼を寄せる。

原作の辻村深月は「高校生の頃から成井豊さんのお芝居が好きで」とファンであることを楽しそうに語る。そして「作品が舞台向き、(手がけるのが)成井豊さんで嬉しい、こころ達と孤城で過ごしていただく、みなさまの心にも届くといいなと」とコメント。また、久しぶりの制服着用について生駒里奈は「すごく恥ずかしい(笑)、でも役があるから大丈夫」と”演劇の力”を借りて制服を着こなすことを宣言。そしてもしも願いが叶うなら?の質問に生駒里奈は「普通に演劇ができるように、普通の生活ができるように」と語ったが、これは世界中の人々の願い。溝口琢矢は「鏡の中に入ってみたい」とコメント。辻村深月は「千秋楽まで怪我なくできたらいいな」とカンパニーの無事を。成井豊は「1日1日が愛おしかった、(ここまで)たどり着けて幸運です。演出は大変、今日はホッとしています」と笑顔。明日のことはわからない昨今、無事に初日にたどり着けた、というのが本音であろう。また、稽古中はマスクだったので生駒里奈は「今まで目しか見えなかった、舞台上でどうなっていくのか。場当たりで初めて顔が見えたので・・・・・・。GPやって初日やってどう見えるのか。お客様に鏡を通り抜けて『ここは?』とワクワクしていただけるように」と語る。

最後に公演アピールタイム!
「サンシャイン劇場で見守りたいです。セット見て『こんな感じにしてくれたんだ!』って。今は生駒里奈さんと溝口琢矢さんに見えますが、次からはこころとリオンにしか見えないかも(笑)、たくさんの方に観ていただきたい」(辻村深月)
「今までは顔が見えなかったけど、今は顔が見えてめちゃくちゃ面白い!やることは全てやった!」(成井豊)
「全力でお伝えしたい。今日、改めて『幸せだな』と、お芝居ができて幸せでワクワクしています。これをしっかりと伝えたい」(溝口琢矢)
「今までとは違う稽古でした。これ(マスクなど)が壁になって、どう伝えるのか戦ってきました。劇場にこれる方もこれない方も、それぞれの形で観ていただいて感じたことを日々の生活の力に。自分がどう感じるかも楽しみです。HAPPYな気持ちで!」(生駒里奈)
無事に千秋楽まで!


<あらすじ>
入学早々、同級生から嫌がらせを受け、家に閉じこもる生活を送っていた中学1年生の安西こころは、 ある日自分の部屋の鏡がまばゆい光を発していることに気づく。 恐る恐る鏡に手を触れた瞬間、こころは見知れぬ城がそびえ立つ異世界に引き込まれてしまう。 「オオカミさま」と呼ばれる城の管理人と、彼女に召還された7人の中学生が過ごす世界。 そこでは「願いの鍵」を見つけた者が、何でも望みを叶えられるという。 果たして「願いの鍵」は見つかるのか。7人が城に集められた驚くべき理由とは。

 

<公演概要>
日程・会場
[東京公演]
2020年8月28日〜9月6日 サンシャイン劇場
[大阪公演]
2020年9月18日〜9月20日 サンケイホールブリーゼ
[愛知公演]
2020年9月22日 刈谷市総合文化センター 大ホール
■生配信公演概要
【配信公演】
2020年9月6日(日)13:00 東京千秋楽公演
【配信形式】ライブ配信
【配信期間】 2020年9月6日(日)13:00~9月6日(日)23:59まで
【販売価格】3,500円(税込)
【予約販売期間】
受付中~2020年9月6日(日)21:59
【チケット受付URL】 https://w.pia.jp/t/kagaminokojo/
■ディレイ配信公演概要
【配信公演】 2020年8月29日(土)18:00
【配信形式】 ディレイ配信 ※ディレイ配信とは、収録した映像を後日期間限定で視聴出来るサービスです。
【配信期間】
2020年9月1日(火) 19:30~9月2日(水)02:30まで
【販売価格】3,000円(税込)
【予約販売期間】
受付中~2020年9月1日(火)23:59まで
【チケット受付URL】 https://w.pia.jp/t/kagaminokojo/
※配信開始30分前から配信ページに入場可能となります。
※詳しいご視聴方法、推奨環境、お問い合わせ等につきましては、
PIA LIVE STREAM(https://t.pia.jp/pia/events/pialivestream/)のページをご覧ください。

キャスト
生駒里奈 溝口琢矢 野田裕貴(梅棒) 前田航基 原田樹里 河内美里 渡邊安理 多田直人 木村玲衣 石森美咲 稲田ひかる 澤田美紀
※木津つばさ降板により、代役は山本沙羅が務める

スタッフ
原作:辻村深月「かがみの孤城」(ポプラ社)
脚本・演出:成井豊
美術:田中敏恵 照明:加藤直子 音響:早川毅 振付:川崎悦子 衣裳:黒羽あや子 ヘアメイク:山本成栄 演出助手:藤嶋恵 舞台監督:村岡普 衣装協力:学生服コード服装
音楽:For Tracy Hyde
宣伝美術:デザイン太陽と雲 宣伝写真:山岸和人 宣伝ヘアメイク:山本成栄 宣伝衣裳:黒羽あや子 宣伝イラスト:禅之助
制作:畑中あゆみ 阿部りん 今村圭佑
プロデューサー:仲村和生
企画協力:ポプラ社
企画・製作:NAPPOS UNITED
主催:NAPPOS UNITED ぴあ

公式HP:http://napposunited.com/kagaminokojo/

撮影:すわき理恵(MAXPHOTO)
文:高 浩美