赤澤燈・陳内将W主演 ワーキング・ステージ「ビジネスライクプレイ」やる気のないサラリーマンと熱血サラリーマンが融合すると?!

ワーキング・ステージ「ビジネスライクプレイ」が開幕した。

中央に舞台、その周りを客席が取り囲む。椅子、テーブル、3人ほど座れるベンチ、シンプルだ。そこへキャストが登場、なんとなく始まるので、早めに席に着いておきたい。そして音楽、オープニング、いよいよ”本編”。

「ピンポーン」、家の玄関などにあるよく聞くチャイム音。営業マン、彼の名前は日野洋治(赤澤燈)、浄水器の営業、断られ続け、気持ちがどん詰まり。「売れねーな〜」とぼやく。転職情報誌を手にする、開いたページ、そこに電話をする。「俺の未来に電話をかける」、転職したら何かが変わる、そんな淡い期待。IT企業、ちょっと聞こえはいい…「株式会社WEEKLY」。転職したら、配属、そして挨拶。ん???なんか様子が…。コピーライターの土田万平(陳内将)をはじめ、ちゃんと仕事してる風には見えないサラリーマンたち。日野はここでは新人、ウケを狙おうと一発ギャグをかましてみるも、微妙な拍手(笑)。みるからにやる気のなさそうな面々。熱血タイプの日野にとっては頭の中が「?」なことばかり起こる、だるそうな同僚。心の叫び「めちゃくちゃ不安だーーーーー」。職場で使われている言葉遣いもイマイチわからない。

クールな面持ちの土田は言う「無駄な努力は一番嫌いだ」。
ちょっとシュールな職場の会話、”こんな会社、本当にあるのか”と訝ってしまうが、ここまでシュールではなくても”あるある”な状況。「◯◯(自分の会社)の常識、世間の非常識」と揶揄したりするのを小耳に挟んだこともあるが、会社では当たり前のことが世間では思い切り違う!ということがある。

そんなこんなで日野の歓迎会が行われる、経費削減のために缶ビールで乾杯。そして過去のチームの仕事を映像で…『?』なものばかり(笑)。やる気のなさそうな同僚を見て日野は「ムーブメントを起こすものが売りたい」といいだす。
次第に明らかになっていく同僚の過去や性格、日野をはじめ、どちらかというと負けっぱなし。ギャンブル好きな者、マイナス思考の者、タイプも様々。そんな日々、そして日野、まだやる気は消えてなかった、営業でコンペをとってきた、これに参加し、プレゼンして採用されれば!起死回生のチャンス!しかしライバルは強敵、チャンスとピンチはコインの裏表、さて、どうする、どうなる?が大体の流れ。


真面目で熱血、暑苦しいくらいにやる気満々の日野を赤澤燈が大汗かいて熱演する。その対極なタイプ、冷静で観察力のある土田を陳内将がクールに演じる。このキャラクターの対比が作品のアクセントに。その他、個性的なサラリーマンたち、根が暗く超マイナス思考のサラリーマンを演じる健人、冷蔵庫にお菓子をKEEPするサラリーマンは松井勇歩、ギャンブルがやめられないサラリーマンを山崎晶吾、キャラが立っていて、いるだけで可笑しい。清掃員の格好をしている男、演じるは今立進、そしてこのチームのリーダー・金平をエハラマサヒロが演じているが、この2人もキャラが際立っており、挙動もいちいち、可笑しく、ついつい笑ってしまう。

合間にダンス、歌を挟み込んで、構成に変化をつける。コメディなので、もちろんバッドエンドにはならないが、最後のオチが粋。そして皆、何かが変わる、それを『成長』と呼ぶのか、『気づき』というのかは、観客の解釈にもよるが、”なるほど”と思わせてくれる。10分の休憩を挟んだ2幕もの、上演時間は大体2時間半。

<INTRODUCTION>
浄水器の営業販売に行き詰まりを感じた日野洋治は、転職情報誌を適当に開いて、そこに転職することにした。
IT企業と名乗るその会社は「株式会社WEEKLY」。

配属された金平チームには、コピーライターの土田万平をはじめ、ろくに仕事もしないで遊ぶように過ごすサラリーマンたちがいた。
慣れないことに翻弄されたり、バカみたいな事が起こったりしながらも、徐々に明らかになる社員たちの過去。
そんな中、金平チームを最大のピンチが襲う。

これは負けっぱなしの大人たちが巻き起こす、奇跡のビジネスコメディ!

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<公演概要>
■公演期間:2020年11月28日(土)~12月5日(土)
■劇場:新宿FACE
[タイムテーブル]
11月28日(土) 17:30
11月29日(日) 12:30 / 17:30
11月30日(月) 19:00
12月 1日(火) 14:00 / 19:00
12月 2日(水) 14:00 / 19:00
12月 3日(木) 14:00 / 19:00
12月 4日(金) 19:00
12月 5日(土) 12:30 / 17:30

■スタッフ
演出・脚本:川尻恵太
音楽:あらいふとし + ミヤジマジュン
振付:EBATO
■キャスト
赤澤燈 陳内将
健人 松井勇歩 山﨑晶吾
今立進
エハラマサヒロ
■チケット料金
プレミアム席:11,500円(税込)
一般席 9,500円(税込)
※会場にて別途ドリンク代500円が発生致します
■主催: World Code、アミューズキャピタルインベストメント
■公式HP:https://worldcode.co.jp/pulesute01
■公式Twitter: https://twitter.com/wstage_BLP

©2020 ビジネスライクプレイ製作委員会
取材・文:高 浩美