チェルフィッチュ × 金氏徹平『消しゴム山』東京公演開催!~人間中心主義から脱することで変わる世界のとらえ方

【岡田利規による“エクストラ音声ガイド貸出”や字幕付ライブ配信など、初のバリアフリー展開も】2021年2月11日(木)~2月14日(日)全6回|@あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)
人間のスケールを脱し、 世界を見る目を更新する演劇
人、 モノ、 時間、 空間、 言葉が、 未知のすがたで現れるーー

チェルフィッチュは、 美術家・金氏徹平と取り組んできた「消しゴム」シリーズの最新公演として、 『消しゴム山』東京公演を2021年2月11日(木)~2月14日(日)にあうるすぽっと(池袋)にて開催いたします。

人とモノが主従関係ではなく、 限りなくフラットな関係性で存在するような世界を演劇によって生み出すこ とは できるのだろうか? チェルフィッチュとコラボレーターである美術家・金氏徹平は、 劇場版『消しゴム山』 (2019年10月 KYOTO EXPERIMENT2019)、 美術館版『消しゴム森』(2020年2月 金沢21世紀美術館)、 日常空間版『消しゴム畑』(2020年5月~オンライン)を通して、 異なる形式の中で 人とモノと空間と時間の 新しい関係性を提示 することを試みてきました。

今回の『消しゴム山』東京公演では、 上演と合わせて聞くことでエクストラな消しゴム山が姿を現す“エクス トラ音声ガイド貸出(骨伝導イヤホンの貸出、 視覚障害の方優先)”や、 子供や障害のある方のための”鑑賞マナー ハードルの低めの回”を実施。 また、 日本初のバリアフリーと多言語で鑑賞できるオンライン型劇場 『THEATRE for ALL(シアターフォーオール)』と連携してライブ配信を行うことで、広くバリアフリーに力を入れてまいります 。 実験と試行錯誤を重ねて進化を遂げる『消しゴム』シリーズの最新公演に、ご期待ください。

<作品概要>
演劇という人間のための営みを通して、 人間とモノ、 それらを取り巻く環境とがフラットな関係で存在する世 界を生み出すことはできるだろうか。 東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市。 津波被害を防ぐ高台の造成工事は驚異的な速度で風景を人工的に作り変えつつあった。 岡田利規がその光景を目撃したことから構想された「人間的尺度」を疑う作品は、 彫刻の領域を拡張し続ける美術家・金氏徹平をコラボレーターに迎え『消しゴム山』として実現した。 無数にモノの並ぶ空間で俳優はモノと新たな関係を構築し、 それを目撃する観客もまた、 世界を新たな目で見ることになる。

2019年10月の『消しゴム山』京都初演から1年。 劇場からスタートした試みはさまざまな空間へと展開してきた。 『消しゴム森』では美術館というモノのための空間に俳優が入り込み、 モノとのパフォーマンスはさら
なる進化を遂げた。 その成果は『消しゴム畑』で俳優の生活空間へと持ち込まれ、 日常の風景の見え方を変えた。 再び劇場へと回帰した『消しゴム山』はどのような風景を描き出すのか。 「消しゴム」シリーズの最新形。

<バリアフリーの取り組み概要>
エクストラ音声ガイド貸出 :通常回上演の構成要素に、 ナレーション音声(作・演出:岡田利規の書き下ろし テキストを読み上げたもの)が重なる骨伝導イヤホンの貸出を行います。 上演と合わせて聞くことで、 エクスト ラな『消しゴム山』が姿を現します。 (数量限定・当日劇場受付にて希望者にのみ貸出・視覚障害の方優先)

鑑賞マナーハードルの低めの回 :客席でジッと静かに座っていることは観劇の基本的なマナー。 でもそれが観劇のためのハードルに感じられてしまうこともあります。 「子供がおしゃべりしちゃうかも」「障害があって上演中に休憩したくなるかも」など、 演劇は観たいけど心配なことがあるという方にも気兼ねなくご観劇いただ くために、 この回の客席では鑑賞マナーを少しだけゆるくすることにしました。

ライブ配信 :2月13日(土)18:00および2月14日(日)14:00の回に、 公演のライブ配信をバリアフリーと多言語で鑑 賞できるオンライン型劇場THEATRE for ALL( https://www.theatreforall.net/ )にて行います。 詳細は1月上旬に 公開予定、 詳しくは特設ウェブサイトやSNSをご確認ください。

コネリング・スタディ@オンライン :「チェルフィッチュといっしょに半透明になってみよう」 チェルフィッチュの俳優たちに出会い、 「消しゴム」シリーズで開発された演劇メソッド「半透明になる」こと を実験して、 自分の部屋から映像作品を配信しよう! 講師アーティスト:米川幸リオン、 ほか 開催日:2021年1月23日(土)会場:ZOOM

コネリング・スタディは、 上演の前後にワークショップなどを行うことによって、 鑑賞体験を学びの場に変換す るプログラムです。

“THEATRE for ALL”(シアター フォー オール) :株式会社precogが、 日本で初めて演劇・ダンス・映画・メディア芸術を対象に、 日本語字幕、 音声ガイド、 手 話通訳、 多言語対応などのバリアフリー対応つきのオンライン型劇場です。 2月から3月にかけて映像作品約30作品、 ラーニングプログラム約30本を配信予定。 現在、 オープンを目指し、 様々なアクセシビリティに対してリ サーチ活動を行う「THEATRE for ALL LAB」を立ち上げ、 障害当事者やその他様々な立場の視聴者、 支援団体 などと研究を重ねています。 また、 作品の配信に加え、 鑑賞者の鑑賞体験をより豊かにし、 日常にインスピレー ションを与えるラーニングプログラムの開発に力を入れています。
THEATRE for ALL LABマガジン: https://note.com/theatre_for_all
THEATRE for ALLティザーサイト: https://www.theatreforall.net/

<シリーズの変遷>
『消しゴム山』~劇場版
2019年 10月 5日(土)-6日(日)@KYOTO EXPERIMENT2019
2020年 2月 28日(金) -29日(土)@NYU Skirball Center『消しゴム森』~美術館版
2020年 2月 7日(金)-16日(日)@金沢 21世紀美術館 『消しゴム畑』~日常空間版
2020年 8月 29日(土)-10月25日(日)@ロームシアター京都2020年 5月23日(土)- @YouTubeにて不定期配信
https://www.youtube.com/channel/UC2_xlx5RN0_PrkY0dF8w7pw

『消しゴム山』撮影:守屋友樹 提供:KYOTO EXPERIMENT事務局
『消しゴム森』撮影:木奥惠三 写真提供:金沢21世紀美術館
『消しゴム畑』at ロームシアター京都
『消しゴム畑』(YouTubeより)

<コメント>
[チェルフィッチュ主宰・岡田利規(おかだ としき) ]
消しゴム山、 というのは根本的に新しい演劇をつくるということに着手したいと考えたわれわれがつくってみ た山ですが、 〈根本的に新しい〉ということについてもう少し具体的に、 どこを新しくしたいと思っているか というのを補足するならば、 人間を中心にすえたナラティヴの中で生きる人間のための・そんな人間にとって の問題とされていることを扱うための、 容器としての演劇を、 なにかそうではないものへとずらしていくという か拡張していくというか、 そういうことがしたいと思ったのです。 それは人間にとって、 演劇の観客であることのできるフツーに考えたら唯一の存在であるはずの人間にとって、 この先必要となってくることだろうとも思ったのです。

[美術家・金氏徹平(かねうじ てっぺい) ]
何処でも無い場所、 何時でも無い時間、 誰でも無い人、 何でも無いモノ、 これらを作り出すことは僕にとって も永遠のテーマですが、 演劇という場にその可能性を感じています。 それらを立ち上げよう、 積み上げようとす ることそのものが「消しゴム」シリーズであると言えるかもしれません。 その最初の作品である「消しゴム 山」は「森」を巡り、 「石」を手に取り、 「畑」を耕したことによって、 変形して見えるかもしれません。 同じ山でも見る場所や季節や天候によって、 その存在感、 距離感、 スケール感が全く違って見えるように。

<公演概要>
作・演出:岡田利規
セノグラフィー:金氏徹平
出演:青柳いづみ、 安藤真理、 板橋優里、 原田拓哉、 矢澤誠、 米川幸リオン
公演名:チェルフィッチュ×金氏徹平『消しゴム山』東京公演
(2020/2021 あうるすぽっとタイアップ公演シリーズ)
会期:2021年2月11日(木)~14日(日)2/11(木)19:00
2/12(金)14:00 / 19:00
2/13(土)14:00 ※鑑賞マナーハードル低めの回2/14(日)13:00 / 18:00
会場:あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター) https://www.owlspot.jp
料金:【チケット】1月9日(土)発売開始 一般:前売 ¥4,500/ 当日 ¥4,800
29歳以下:前売 ¥3,500/ 当日 ¥3,800
障害者割引:¥3,000(前売・当日同額、 介助者1名まで無料)
豊島区民割引:¥4,000(前売のみ、 豊島区在住・在勤・在学/要証明書提示)
消しゴム石セット券:[消しゴム石(¥2,000+税)+各チケット料金]より500円引き(前売のみ)※1
※1「消しゴム山」の戯曲や「消しゴム森」の上演記録、インタビューやコラムなど「消しゴム」が凝縮された書籍「消しゴム石」(¥2,000+税)と「消しゴム山」鑑賞チケットがセットになった「消しゴム」を深く味わえるお得なチケットです。
取扱い:Peatix* https://precog-tickets.peatix.com
ぴあ https://t.pia.jp/ (Pコード:504665)
ローチケ https://l-tike.com/ (Lコード:L35739)**
としまチケットセンター 電話:0570-056-777窓口:としま区民センター1 階
(電話 10:00-17:00 窓口 10:00-19:00/臨時休業あり)  https://www.owlspot.jp
*Peatixのみ:障害者割引、 消しゴム石セット券、 日英バイリンガル予約可
**としまチケットセンターのみ:豊島区民割引、 車椅子席
お問合せ:株式会社precog(プリコグ)担当:黄木多美子、 水野恵美、 遠藤七海
Tel:03-6825-1223 Email:info@precog-jp.net
作・演出:岡田利規
セノグラフィー:金氏徹平
出演:青柳いづみ、 安藤真理、 板橋優里、 原田拓哉、 矢澤誠、 米川幸リオン

衣裳:藤谷香子(FAIFAI) 照明:高田政義(RYU) 音響:中原楽(ルフトツーク) 映像:山田晋平
技術監督:鈴木康郎 舞台監督:湯山千景 演出助手:和田ながら 英語翻訳:アヤ・オガワ
プロデューサー:黄木多美子 アソシエイト・プロデューサー:田中みゆき

(東京公演)
エクストラ音声ガイド貸出 声:太田信吾 舞台監督:川上大二郎 プロダクションマネージャー:水野恵美
制作・広報デスク:遠藤七海、 佐藤瞳
・アクセシビリティ制作 プロデューサー:兵藤茉衣 プロダクションマネージャー:和田ながら
・コネリング・スタディ ディレクター:臼井隆志、 中村茜 プロダクションマネージャー:栗田結夏
・ライブ配信 ライブ配信ディレクション:DrillBros(ホンゴウタカシ+イトウユウヤ)
ライブ配信テクニカルサポート:岡本彰生(ネーアントン合同会社)
機材協力:株式会社ハーツ プロダクションマネージャー:土屋光(SCOOL)
広報:村上晴香 広報ライティング:山崎健太 票券:谷津有佳
グラフィック:金氏徹平
宣伝美術:Werkbund
ウェブサイト制作:林洋介(HAUS)
企画制作:株式会社precog
製作:一般社団法人チェルフィッチュ
共同製作:〈消しゴム山〉KYOTO EXPERIMENT、 Wiener Festwochen、 Festival d’Automne à Paris、 Künstlerhaus Mousonturm Frankfurt
〈消しゴム森〉金沢21世紀美術館 協力:コネリングスタディ/山吹ファクトリー、 急な坂スタジオ、 京都市立芸術大学、 京都芸術センター制作支援事業 本プロジェクトは、 『消しゴム山』(初演:2019年10月KYOTO EXPERIMENT)、 『消しゴム森』(初演:2020年2月金沢21世紀美術館)の 両バージョンからなる

[公演事業]
主催:一般社団法人チェルフィッチュ、 株式会社プリコグ
共催:公益財団法人としま未来文化財団(あうるすぽっと)
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
[鑑賞サポート事業]
文化庁委託事業「令和2年度障害者による文化芸術活動推進事業(文化芸術による共生社会の推進を含む)」 主催:一般社団法人チェルフィッチュ、 文化庁 共催:公益財団法人としま未来文化財団(あうるすぽっと)
[関連企画:教育普及事業「コネリング・スタディ」]
主催:株式会社precog 山吹ファクトリー
助成:公益財団法人セゾン文化財団
独立行政法人 国立青少年教育振興機構 子どもゆめ基金
[関連企画:オンライン配信事業]
令和2年度戦略的芸術文化創造推進事業『文化芸術収益力強化事業』 バリアフリー型の動画配信プラットフォーム事業
THEATRE for ALL
主催:文化庁、 株式会社precog