DIAMOND☆DOGS「Promise You」エモーショナルなステージング、ダンス,歌,芝居たっぷりの2部構成

DIAMOND☆DOGSの「Promise You」が博品館劇場で好評上演中だ。2014年以来、7年ぶりのCRUISING SHOWとなる。前半一部はあるテーマ/モチーフに沿ってダンス&ソングで織り成すステージ、後半二部は全く違うテイストとなる。
オープニングは全員のダンス、それぞれのソロパートもあり、個々の持ち味が短時間でわかる。ファンなら『待ってました』というところ。

決めポーズで大きな拍手、今のメンバーで初めての公演。若手がしょっぱなから元気いっぱいに飛ばすが、リーダーの東山義久はじめ、先輩メンバーもパワー全開。それからメンバーがセットを動かす。1幕のキーワードはタイトルにもなっているが”約束”。

舞台はどこかのお店、掃除をしたり、テーブルクロスを敷いたり。そこへお客、椅子やデッキブラシ、トレイなどで音を奏で、歌う。そこへ一人の男がやってくる。

箱を持って佇む。ダンスと音楽と歌で綴る、静寂、そして水の音、緩急つけたステージング、エモーショナルなダンス、そして歌、”夢、幻、記憶の果て”と歌う。約束、様々な約束、自分との約束、誰かとの約束、想像力を掻き立てられる時間。


20分の休憩を挟んで2幕は、打って変わってスーツ姿の群舞、客席から自然にクラップ、歓声は心の声で。2幕は芝居パート、モノローグ、”過酷な刑が近づいている”と。囚人服のメンバーが登場、6名。ワンシュチュエーション・シリアスコメディとのことだが、コメディなので客席から頻繁に笑いが起きる。この囚人たち、考える、「どーにかするしかねーなー」、出した答えが「脱獄だ!」と満場一致(笑)。

そこへ看守(東山義久)がやってくる。囚人たちは皆、看守を褒めちぎる。しかし、その努力もむなしく、看守は6人に告げる、「お前ら罪人、死刑だ」「えーーーーー」「3日後だ」どうする?この状況?!というのがだいたいの流れだが、ワンシュチュエーション、監獄。シリアスコメディ、芝居なので基本的には”虚構”であるのだが、だんだん…「ん?」な状況に。東山義久からメンバーに様々な無茶振りを!!そのたびごとに客席は大笑い。シリアスコメディの意味は劇場で確認したいポイント。もちろん、歌、ダンス、そしてちょっとした笑えるやり取り、脚本は長澤風海とのことだが、DIAMOND☆DOGSと頻繁に共演しているので、メンバーの個性をしっかりと押さえた内容と愛、笑いながらもどこかハートウォーミングな気分になれる。
この2幕の”本編”終了後はエンディングパート。初演から歌い続けているDIAMOND☆DOGSの歌、ところどころの振り付け、初演から変化しないところがあって、この曲と振り付けを大事にしているのがよくわかる。特に輪になるところは、本当に”お約束”のいつもの場面なのだが、これを見なきゃ帰れない!と思うファンが大半であろう。
リーダーの東山義久はじめ、ダンススキルと身体能力の高さで、隙のないかっこいいダンスは健在。そしてダンサー5名+ヴォーカリスト2名の構成はそのまま。ヴォーカルは2007年加入の咲山類と新メンバーの新開理雄。結成時の時のような新鮮な空気感と結成から歳月が経つうちに醸成された安定感がうまくmix。DIAMOND☆DOGSの挑戦はまだまだ続く。

<DIAMOND☆DOGS:Profile>
2003年、ダンサー5名+ヴォーカリスト2名の7名により始動。
同年、銀座 博品館劇場にて鮮烈なデビュー公演。その後、舞台を中心に活動を続け、 2013年メジャーデビュー。
2018年にメンバー2名が卒業し、一年間の充電期間に入り各々がソロで活動後、2019年夏に新メンバーを加えて再始動。

<インタビュー記事>
https://theatertainment.jp/japanese-play/83597/

<公演概要>
日程・会場:2021年7月28日〜8月4日 博品館劇場
キャスト:DIAMOND☆DOGS
東山義久
中塚皓平 和田泰右 咲山 類 廣瀬真平 新開理雄 Homer
構成・演出・振付:D☆D
音楽:TAKA NASA
ACT脚本:長澤風海
プロデューサー:栫 ヒロ
企画・製作:博品館劇場/M・G・H
劇場公式HP:http://theater.hakuhinkan.co.jp