映画『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』トニー・マーシャル監督 オフィシャルインタビ ュー

世界的ファッションデザイナー、ジャンポール・ゴルチエを追ったドキュメンタリー作品『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』が9月29日(金)より日本公開となる。
多彩なキャリアを持つゴルチエが、自らの半生をもとに企画・脚本・演出を手掛けた「ファッション・ フリーク・ショー」は 2018 年のパリ公演から始まり、全世界で35万人を動員した。本作は、その熱狂のステージの裏側を2年間に渡って密着。ステージの裏側で渦巻く創造の喧騒が映し出されている。

ゴルチエとともに「ファッション・フリーク・ショー」の共同監督を務めたトニー・マーシャルのオフィシャルインタビューが到着した。トニー・マーシャルはフランス出身の俳優、脚本家、そして映画監督であり、舞台の監督を務めるのは今回が初めてのこと。映画監督として は、1999年公開の『エステサロン/ヴィーナス・ビューティー』で、フランスのアカデミー賞にあたる セザール賞の最優秀監督賞を受賞しており、女性監督の受賞は現在でもマーシャルただひとりである。また 2004 年には、ゴルチエを撮影した TV ドキュメンタリー『Les Falbalas de Jean Paul Gaultier(原題)』を監督している。彼女は「ファッション・フリーク・ショー」を手掛けたのち、2020年に急逝してしまったが、彼女が亡くなる前にゴルチエとの関係や制作秘話を 明かした貴重なインタビューが到着した。

インタビューではまず、ゴルチエとの関係について触れられた。ふたりの初めての出会いについて 尋ねられるとマーシャルからは、「私がレストランにいる時にゴルチエが近寄ってきて、私の母で ある女優のミシュリーヌ・プレールがいかに彼の職業に影響を与えたかということを語ってき たんです」という意外な答えが。

マーシャルの実の母であるミシュリーヌ・プレールは、ジェラール・フィリップ主演の『肉体の悪魔』やジャック・ドゥミ監督作品『ロバと王女』などに出演したフランスの名優だ。出演作の中でも、特にジャック・ベッケル監督の『偽れる装い』は、ゴルチエ自らがファッションデザイナーを目指すきっかけとなった映画として名前を挙げている作品である。

そんな知られざる縁があったふたりだが、マーシャルが「ファッション・フリーク・ショー」の製作に参 加した決め手を聞かれると、「彼から突然電話があって、“一緒にステージショーをやったらどうだ ろう?”と聞かれたんです。私は“ぜひ”と答えました。今まで舞台監督を務めた経験はなかったけれど、プロジェクト全体が決め手だったと言えますね。まるでゴルチエ自身のようなこの ショーのアイデアに、初めから魅了されましたから」と舞台のアイデアそのものに惹かれたと熱く語った。

次に、実際の舞台製作時の印象深い出来事を問われるとマーシャルは、「実際のところ、何の案も固まっていなかったんです。何度も 打ち合わせをした後でさえ、ゴルチエは新しいものに挑戦しようと直前まで考えているのですから。でもそれはフラストレーションである と同時に、大きな喜びでもありました」と舞台裏の様子を明かし、挑戦し続けるゴルチエの姿勢に敬意を表した。
マーシャルは、「私たちのチームワークを誇りに思っています。そして、子供時代の夢を実現するようなことを成し遂げたという事実も。 それができたのは本当に素晴らしいと思うんです」と、達成感に満ち溢れた様子でインタビューを締めくくった。

概要
『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』
9月29日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋、シネマカリテほか全国公開
出演:ジャンポール・ゴルチエ、マドンナ、カトリーヌ・ドヌーヴ、ロッシ・デ・パルマ、ナイル・ロジャース、マリオン・コティヤール
監督:ヤン・レノレ

2018 / フランス / フランス語・英語・スペイン語 / 96分 / カラー / 5.1ch / シネスコ / 原題:Jean Paul Gaultier: Freak & Chic / 字幕翻訳:宮坂愛 / 映倫区分:G
© CANAL+ / CAPA 2018 提供:木下グループ 配給:キノフィルムズ

公式サイト: https://gaultier-movie.jp/