「オリエント急行殺人事件」『名古屋、大阪で熟成したものを東京で皆さんにお届けできるかな』(小西遼生)『犯人知ってる、知らない関係なくすごく楽しめる作品になっています』(河原雅彦)

世界的なベストセラー作家・アガサ・クリスティの傑作で、1934年の出版以降、何度も映画・ドラマ化されてきた「オリエント急行殺人 事件」。2017年にはケネス・ブラナーが監督・主演したリバイバル映画が公開され、同年にアメリカにて世界初演、舞台版「オリエント急行殺人事件」を上演。そして2019年夏、演劇界の奇才・河原雅彦が満を持して日本初演の演出を手掛け、豪華個性派俳優らとの 最強タッグで、舞台版の日本初上演を果たす。
主演には、ミュージカルから音楽活動まで幅広く活躍する俳優・小西遼生が抜擢され、今までにないスタイリッシュな名探偵・エルキュール・ポアロ役を演じ新境地を開き、そして、お調子者の秘書のヘクター・マックイーン役には関西ジャニーズJr.の室龍太、ロシア貴族のドラゴミロフ公爵夫人役を春風ひとみ、絶世の美女アンドレニ伯爵夫人役を乃木坂46の伊藤純奈、個性的な宣教師グレタ・オルソン役を宍戸美和公、オリエント急行の重役ムシュー・ブーク役を松村武、家庭教師のメアリー・デブナム役を伊藤梨沙子、車掌ミシェル役を田鍋謙一郎が演じる。さらに物語の鍵を担う自由奔放なヘレン・ハバード夫人役にマルシア、 また田口トモロヲがアクの強いサミュエル・ラチェット役とお茶目で正義感溢れるアーバスノット大佐役という対照的な二役を演じ分ける。

東京公演初日に先駆けて会見が執り行われた。登壇したのは、小西遼生、室龍太(関西ジャニーズJr.)、春風ひとみ、伊藤純奈(乃木坂46)、宍戸美和公、松村武、伊藤梨沙子、田鍋謙一郎、マルシア、田口トモロヲ、演出の河原雅彦。
「探偵役をやっております。日本で舞台化するのは初めての作品です。世界的にイメージがあるので、ある意味、ポアロファンに楽しんでいただけると」(小西遼生)
「秘書のヘクター・マックイーンです。原作のストーリーを楽しんでいただきたいです」(室龍太(関西ジャニーズJr.))
「アーバスノット大佐とサミュエル・ラチェット役です。乗客の役と悪役、なぜ2役なのか全くわからないままに東京公演を迎えています。この公演で、なぜ2役なのかということを自分の中で納得できるように頑張りたいと思っています」(田口トモロヲ)
「ヘレン・ハバード夫人役です。とにかく明るくてとても活発な役で・・・・決して『素』ではございませんので」(マルシア)
「アンドレニ伯爵夫人役です。若くして美大生であり、品のある伯爵夫人であり、すっとしているところと可愛らしくしているところ、二面性があるのでキャラクターとしてより濃く、東京公演をやっていきたいと思います」(伊藤純奈(乃木坂46))
「車掌役です。皆さんを受け入れる側の人間として皆さんと密に絡めるのが楽しいですし、列車という動くものが舞台上でどう見えるかというところを楽しみにしていただければと思います」(田鍋謙一郎)
「社長のムシュー・ブーク役です。みんなが怪しいという作品ですから、僕ももっと・・・・・『あいつかもしれない』と思われるように頑張りたいです」(松村武)
「ドラゴミロフ公爵夫人役です。久しぶりの金持ちの役です(笑)、夢と憧れを背負ってオリエント急行に乗る、その素敵さを守っております。憧れと夢を・・・・推理もそうですが、それぞれの人間ドラマを皆さまに伝わればいいなと。緊張する会話劇に挑戦しております。一つ一つ漏らさずに聞いていただけると一層楽しめると思います」(春風ひとみ)
「グレタ・オルソン役のイングリッド・バーグマンです(笑)。最後まで正義を磨いていきたいです」(宍戸美和公)
「メアリー・デブナム役です。家庭教師の役で実年齢よりも上の役で、すごく賢い女性の役なので、人物像を崩さないように仕草に気をつけて演じています」(伊藤梨沙子)
「初演ですからね。難しかったことはお客様の大半が犯人を知ってることですね。それくらい有名なので、犯人を知った上で見る推理劇ってなかなかのハードルだと思うんですけど、僕らは頑張ってるんで(笑)、犯人がわかった時にざわざわしている(笑)、でも、癖の強い俳優さんが揃っている会話劇なので、犯人知ってる、知らない関係なくすごく楽しめる作品になっています。あとは雪山を走っている設定です・・・・暑いですので涼んでもらえるかと(笑)大阪、名古屋は喜んでいただけたので、東京もこの調子で!やれたらと思います・・・・」(河原雅彦)

ちなみに小西遼生から「こんな時に辛いラーメン食べに行こうとかするんで・・・・東京からじゃないところから始まるのは珍しいんでコミュニケーション、かなり取れてきてますね」とコメント。続けて「作品自体に挑戦すること自体が難しかった」と語る。「この難しいものをどうお客様に届けるか、ですね」とコメント。河原雅彦は「古典劇なので、本当に楽しんで飽きずに見てもらえるように演出も頑張りましたし、あとは膨大なセリフ、あと緊張感のあるお芝居なので、役者さんがちゃんとやってくれれば、面白くなる。ちょっと日にちが空いてしまったので、それがちょっと不安ですが、セリフ飛ばしたりとか・・・・それも含めて楽しんでもらえれば」(笑)とコメント。マルシアは「実はこういう、お芝居だけの会話劇って初めてなんです。こんなに面白いものなのか!マルシアの初体験!って書いてください!すごい楽しくって。こんなにひとの話を聞いたことがない!推理なのに、すごいコメディーなんですよ。皆さん、見ないと損です!河原さんは神様です!」と力強く。田口トモロヲは「なぜ2役なのか、まだ模索中です・・・・・早替えあるんですよ、悪役のラチェットをやるときは髪の毛を抜くんですよ。裏で、早く!そしてアーバスノット大佐になるときは髪の毛を植える!画期的な早替えを!そこを注目していただけたら!(『裏だから見えないじゃん』というツッコミ)出てくるときは汗一つかかかずに」と笑いをとる!室龍太は「これでお芝居の楽しさを知った。感謝です」とコメント。

最後に小西遼生は「『オリエント急行殺人事件』、この作品自体がいろんな人たち、いろんな人種の人たちが集まっているのですが、かなり個性的なメンバーで、それが河原さんの演出でまとまって、しかも名古屋から始まりましたので、コミュニケーションも取れていて・・・・会話劇はやり取りの面白さがかなり占めているので名古屋、大阪で熟成したものを東京で皆さんにお届けできるかなと思っておりますので、ぜひ!」と締めくくって会見は終了した。

<出演>
小西遼生、室龍太(関西ジャニーズJr.)、春風ひとみ、伊藤純奈(乃木坂46)、宍戸美和公、松村武、伊藤梨沙子、田鍋謙一郎、マルシア、田口トモロヲ
【公演概要】
舞台「オリエント急行殺人事件」
<東京公演>
2019年8月9日〜8月18日 サンシャイン劇場
原作:アガサ・クリスティ
演出:河原雅彦
公式HP:https://www.orientexpress-stage.jp/
取材・文:Hiromi Koh